責任を背負う覚悟
「でもよぉ、責任を背負うって覚悟しねぇと次のゾーンに行けねぇとこはあんだよな」
僕の推しが魂のコントでいつか放ったこの言葉。
いまだ心のどこかでへばりついたままだ。
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憧れの人のようになりたい。
自分の好きな仕事をしたい。
自分なりの幸せを見つけたい。
それらの理想と現実は大抵、大きなズレが生じていると思う。
ズレが起こる原因は、自分の掲げる理想が壮大なのか。
はたまた現実が残酷なだけなのかは分からない。
なんなら理想だって靄がかかっていて、自分の思う想いが掴み切れないことの方が多い。
ただ、1つ言えるのは、
理想に近づくには、理想の周りに渦巻く靄を晴らすためには”責任を背負う覚悟”をしなくてはいけないのではないかと推測できることだ。
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僕はこれまで”行動”をより意識して何事も取り組んできたと思う。
その結果、転職だって成功することができたし
コロナ禍の病み期を脱することができたし
一応彼女もできた。
何でも挑戦してみて自分に合う価値観、行動、考え方を探ることで、自分が納得のできる取捨選択を繰り返すことができるように。
ただ、行動を意識した結果、最近になって襲ってくる感情は、触角のない虫のようになってしまうのではないかという焦燥感と行動ができているという満足感。
同じところをぐるぐる回っているだけで、いつか終わりを迎えてしまうのではと思う一方で、最近は「それもまた一興かな」と思ってしまうので質が悪い。心に靄がかかる。
そして、この靄を取り払うことができるのが、”責任を背負う覚悟”なのではないかと思うのである。
会社で言えば、”失敗したら会社として多額の損害を被る可能性がある案件を請け負う”ということ。今の僕はこれに近い。頑張らないといけない。
ただ僕は思う。
「覚悟ってそう簡単にできるものか?」と。
想いなんてものは実態のないもので、口と行動から判断するしかない。実態のないものを「ある」と断言することはすごく難しい。
覚悟したと自分では思って行動してもそれが甘いこともある。やっぱり人が最初に見るのは結果である。過程を見るのはその人のファンだけだ。
また、覚悟をするにも体力がいる。
特に体力の中でも精神力はかなり消耗することとなる。
この体力を回復するために休養期間がいるときだってあるだろうし、老廃物を目から出すこともあるのだろう。アルコールに頼ることなんてザラにあると思う。
つまり、覚悟を作ることは悩むことに近しいんだ。
なぜなら、危険なこと、不利なこと、困難なことを予想しなければならないから。
「失敗したらどうしよう」
「知識や経験が足りなくて自信がない」
「周りの目が気になる」
これらのマイナスの感情を受け止めた先にある前向きな感情と出会えるかどうか。これが覚悟を作る要因となるのではないかと思う。
前を向くというのは「ゼロ・マイナス感情」ではなく「ウィズ・マイナス感情」なんだ。マイナスがなければプラスもないんだ。きっと。
楽しいことを最優先させるのはもちろんだが、そこにマイナスな感情がゼロになった瞬間、触角を失うことになるのではないかと思う。
なぁ、元推しメンよ。君には覚悟があるのか?
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好きなことをするにも
憧れの人や状態に近づくにも
仕事やお金が発生する事象ならその責任を感じなくてはならない。
責任の重さを感じ、そこから覚悟を練り上げ、行動に移すこと。
それを繰り返していくうちに別の何かを感じることができるのではないかと思う。
難しいけどやっぱり次のゾーンに行ってみてぇな。
だって、次のゾーンに行った人にしか、冒頭の言葉は思いつかないだろうから。
ではでは