『日本大学学徒兵調査報告書』(日本大学企画広報部広報課)

陸上競技部の選手(特に箱根駅伝を走られた方)を中心として。

本書(本文83頁)は、平成30年12月発行(非売品)。
令和元年6月に富山県立図書館に大学から寄贈されたもの。

『日本大学百年史』第二巻において、少しは記されておりましたが、それから20年経過していることをきっかけに、一冊の記録集として発行されました。
本書の発行に当たっては、小松修先生、高橋秀典先生のお力によるところが大きいかと思料します。

ここでは、陸上競技部出身者をメインに少しく記しておきたいと思います。日本大学が、箱根駅伝4連覇(これには思うところがありますが)したことを、今これを読んでいらっしゃることは、ご存知ない方がほとんどでしょう。
そうした方々について少しでも知りたいという思いから、図書館から借りてきました。
私以上に、この件について調べた人物がいます。

彼は、『箱根…遥か』という戦前約25年間の日大箱根駅伝物語を書いた人物。
『箱根・・・遥か』。
そのタイトルにした意図を、彼は、こう言います。
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このような内地を離れ激烈な戦地に赴き、人生最後の瞬間………
生きた証の箱根の事を、遠く瞼に思い浮かんだイメージから付けさせて頂きました。
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学部は違いますが、同じ桜門。
彼は、インタビューのコーディネートなど、本書の隠れた部分を担っていることに触れておきます。
そこで、小松修先生の名前はよく伺っておりました。

多くの史料の写真とともに、実数調査の結果も掲載されています。
陸上競技部の物故者として、以下の方々のお名前が上がっています(敬称略)。
名簿から抜き出す作業を行うとともに、箱根駅伝のデータは、個人的に補記しました。
漏れがありましたら、ご容赦願いたく存じます。
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〇山手 學(昭和18年・22回大会・7区区間6位)
〇鈴木房重(昭和10年・16回大会・5区区間4位/昭和11年・17回大会・5区区間賞/昭和12年・18回大会・5区区間賞/昭和13年・19回大会・5区区間賞/昭和14年・20回大会・区間3位/昭和15年・21回大会・5区区間2位)
※ここで、マスコミ全般のライターと称する方々に物申したい。昨今の「山の神」記事。
彼らが1~3代目か?ホントかよ!!
私は違うと思うが、マスコミ関係で読んでいらっしゃる方、如何に、見解を承りたい!!
〇大澤龍雄(昭和12年・18回大会・4区区間2位/昭和13年・19回大会・8区区間賞/昭和14年・20回大会・6区区間賞/昭和15年・21回大会・3区区間2位)
※栃木県の方はご存知と思いますが、佐野市で例年2月に行われている「大澤駅伝」は、氏の名前を冠したもの。

(P16~24)
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彼は、小松先生とともにインタビューを行っています。それらは、一般書として、作家の方が本にされています(澤宮 優氏、早坂 隆氏)。
下記の本の掉尾をご覧いただければ、その名前はお分かりいただけるかと思います。

本書には、「成田静司氏の記録」が12頁に渡り記されています。
その記録記事は、箱根駅伝全編中継の立ち上げにかかわられた鎌田みわ子氏、元監督・水田信道氏、そして本書でも取り上げられている石岡 貢氏(成田氏とは弘前中学の同級生)などの多くの方の力によって、小松修先生がまとめられた。
感謝してもしきれない。

夢半ばにして、走ることができなくなった学生。
そんな学生がいたことを知っていただきたく、思います。

#復活のN
#ニチダイシンジダイ

<追記>
『箱根・・・遥か』。
これは当初、あるHPに連載されていましたが、削除の憂き目に遭いました。
昨今の騒動と関連がある人物からの圧力により、と言えばお分かりいただけるでしょう。
本記事は、2020・2・4に認めたものをリメイクしたものであることをお断りしておきます。




















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