10/23(水)島とか都会とか。コミュニティとか繋がりとか。
小豆島での住み込みバイト生活も、残り1週間。
朝から昼過ぎまで、宿の清掃業務をする。
トイレ掃除の当番になったので、ワンフロア分の10数個のトイレを掃除した。たまたま同じ大学出身の先輩に「トイレ掃除する女性はきれいになるんだって」と言われた。その場では「え~そうなんですかね~」なんて応えたけれど、女は家事をしろ、という昔っからの刷り込みみたいなものかな、なんて思ったりする。
14時前に清掃が終わり、最後の仕上げをしている先輩たちに「おつかれさまです」と声を掛ける。
今日は近くのカフェにランチに行きたい。14時ラストオーダーのはず。急げばギリギリ間に合うだろうか。
フロントに向かう。宿の支配人と目が合い、アイコンタクトで自転車を借りたい気持ちを汲み取ってくれる。私が頷き、支配人がバッテリーと鍵を取ってきてくれる。
行きたいところがありすぎて、せっかく朝夕出るまかないをキャンセルしまくっているからか、支配人は「ちゃんとごはん食べてる?」と心配してくれた。
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向かったのはヴィーガンカフェ。14時ラストオーダーだと思っていたら、14時半ラストオーダーだった。間に合った。
お好きな席に、と言われたので、座敷の外が見える席に座った。椅子ではなく、地べたに座りたかった。
ほどなくして4人組が来店した。島の人っぽいおじさんと、移住者の男女2人組と、島外の営業マンっぽい女性1人の団体さん。
近くに座っていたので会話がよく聞こえる。「島ってね、、、」「都会だと、、、」「わぁ、○○さんこの前私会いましたよ~すご~い!繋がってる~」
普段自分が話す内容と似ていたから、意味はとても分かる言葉たちだった。だけど、どこか違和感のある言葉でもあった。違和感といか、不快感?嫌悪感?なんか、なんか違う。分からない。
今すぐ言葉にできないから、今度友達兼ビジネスパートナーの彼に話してみよう。「よく分からない」と伝えても、彼はきっとそのまま受け取ってくれるし「なんだろうね、それ」と一緒に考えてくれたりするから。
ランチを食べ終わり、コーヒーとローケーキ(焼かないお菓子)も追加でいただく。テイクアウトでいちじくのマフィンも買ってしまった。ちょっとお金使いすぎたかな。
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宿に戻るには少し早いなと思い、知人がやっているコーヒー豆屋に行くことにした。閉店まで1時間弱ある。少しは話せるだろう。
1度行っているのにお店が見当たらず、インスタに載っている雑な地図を再度確認する。難しいところにあるなぁ。
店に着くが、誰もいない。トイレ休憩だろうか。2~3分その場で待ってみる。音沙汰がないので「こんにちはー!」と声をかける。呼び鈴がカウンターに置いてあったが、チーン!と甲高い音を鳴らすのはなんだか味気ないので使わなかった。
店主が出てくる。前回買った豆の話をしつつ、今回はどれにしようかと相談する。ペルーを試飲させてもらうことにした。とても好みの味だった。あれ、そういえば今日3杯もコーヒーを飲んでいるぞ。胃、大丈夫か。
お店が閉まる17時になり、お会計を済ませる。自分用と、東京の職場へのお土産用に豆を買った。コーヒー好きな同僚に淹れてもらうのが楽しみだ。
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自転車で宿に帰る。途中、赤い車に先を越された。何か合図をもらった。たぶんあれはコーヒー豆屋の店主だ。「追い抜いたるからどうしても乗りたかったらヒッチハイクしてや」と言われていた。宿に帰還してから、インスタのDMに「また~(赤い車の絵文字)」と送っておいた。
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19時にリゾートバイトメンバーで集合して買い出しへ。3人で集まって飲み会をする約束をしていた。
例のごとく直前になって「面倒だなぁ」「いやだなぁ」と思ってしまったけれど、通常運転なので早々に諦めてロビーに出る。車でスーパーに向かった。
絶対に食べきれないだろうと思う量のお惣菜をカゴの中に入れていく。茶色に染まっていく。お酒を選んでいると、昼間カフェにいた移住者2人組がいた。声はかけず、チラ見する。
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飲み会は結局20時半ごろ始まって、25時くらいまでやっていた。
楽しかった。
全然違う場所で全然違う経験をしてきた人が、たまたま今小豆島で出会い、一緒に飲み会をしている。
なんか昼間聞いたような言葉だな。思っていることは私も一緒か。
素直に楽しかった気持ちと、楽しくなるように話を回した自分と、そんな自分を自覚しつつでもちゃんと楽しかった気持ちと。
島に来て、気づくことがたくさんだ。