最初のデートは男性のおごりか割り勘か
自然界においては、求愛行動は、大体、オスからメスに対して行うものと相場が決まっています。
その際に、求愛の印として、エサをオスからメスに与えるなどが行われます。
自然界では、エサを他の動物に与えるのは、子に対するもの以外、まずないのです。
ですので、オスからメスにエサを与える行動は、ある種の特別なものなんですね。
広く考えれば、人間のデート行動も、求愛行動の一環と考えられますから、ここに自然界の相場を持ち出すと、デートの代金は、男性持ちというのが妥当な線になるでしょう。
海外の事情などを報道で聞く限り、やはり、少なくとも、最初のデートに関しては、男性持ちというのが一般的であるようです。
女性と割り勘にするなどは、女性視点からすると、海外の感覚からは、「あり得ない」という意見が圧倒的なようです。
私の若い頃は、現実問題として、男女間の就労や賃金の格差がありましたので、デートは基本的に男性持ちというのが、ごくごく一般的な感覚でした。
ところが、今や、女性の就労が進み、また、賃金格差も次第に薄れてきたことから、相対的な男性の所得の優位性もなくなり、デートにおいて、男性がごちそうする(おごる)というのが、必ずしも当たり前とは考えられなくなりつつあります。
端的に言うと、今の男性は、稼げなくなってきているということなんでしょう。
ですので、少々、見栄を張ってでも、ごちそうするのができにくくなっているのが実態だというのが、本当のところなんでしょう。
また、社会全体として、ジェンダー平等の意識が進み、女性がごちそうされるのが当然であると、女性の側からしても、主張しづらくなってきているのではないでしょうか。
とはいえ、一般的な自然界の求愛行動は、オスからメスへエサをあげるというものなんですから、デートで、特に、最初のデートから割り勘というのは、生物としての本能に逆らう行動様式なんじゃないかなと思います。
つまり、男性自体が相対的に稼げなくなってきている社会実態と、ジェンダー平等意識の高まりから、デート代はおごりか割り勘か論争は出てきているように感じます。
私は、結婚しているので、もはやデート云々ということもないのですが、後輩などにごちそうすることもありますよね。
そのような場面への応用でも、この論点は活かせます。
私なら、こうします。
①最初のデートは男性がごちそうします。
というのも、女性の中には実態として、男性がごちそうすべき(ごちそうしてほしい)と思っている人が、確実に一定割合いるはずであり、そういう女性陣の期待を裏切るのはもったいないからです。
これは、後輩などへのごちそうでもある意味、応用が利くと思います。
②その上で、次のデートから(または席を変えてのお茶代から)は、一定割合、出してもらえるかなとお願いしてみます。
この一定割合というのは、全くの半分という意味ではありません。
ときどき、1円単位で割り勘をする人がいますが、大きな単位(例:千円単位)で、相手には支払ってもらい、端数は自分で持ちましょう。
イヤな言い方かもしれませんが、ごちそうするのは何かと気分がいいものです。ただし、その分、相手にも気分的な負担感があるので、相手にも少々出してもらうことにより、その気分的負担感を和らげてもらうのです。
結論は、最初のデートはおごりますが、次回以降は、端数は持つ、これがバランス感覚なんじゃないでしょうか。端数を持つ感覚は、いい運勢に近付く現実的行動だと思いますよ。