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野村訓市の「トラベリング ウィザウト ムービング」
私は、小学生の頃からのラジオリスナーで、大学生の頃までは、勉強するときは、必ずラジオを聞いていたものです。
日曜日の午後、歌謡曲のトップ100を流す番組などは、必ず聞いて、場合によっては、テープレコーダーに録音していました。
ろくな音響機材などありませんから、今思うと雑音だらけのテープでした。
当時は、録音する人が多くいたので、曲の出だしには、DJ(今は、ナビゲーターとか、ラジオパーソナリティとか言うようですが…。)の声をかぶせずに、最初の一音から流していましたね。
そうやってラジオ番組を録音するのを、「エア・チェック」と呼んでいたのを思い出します。
今はそんなことをしなくても、スマホで過去一週間以内に放送された番組が無料で聞ける「Radiko(ラジコ)」もありますがね。
ただし、私は、未だに、ラジコではなく、家では、CD付ラジオで聞いています。
また、電車に乗っているときは、名刺大の携帯ラジオで聞いています。このラジオは、雑音だらけですが、電車の事故があったときなどは、他の人より一足早く情報が入り、そのため、迂回の路線に早く入れることもあって、重宝しています。
しかしながら、今は、何か勉強したり、読書したりするときには、日本語で語られたり、歌われたりするラジオは、どうしても気が散るようになって、そんなときはラジオは聞かなくなってしまいました。
※読書しながら、ラジオを聞くと、読書の内容が頭に入らなくなってしまうのです。聖徳太子みたいには行かないものです。
一方で、手を動かすなどの作業するときには、ラジオはいいんです。家計簿を付けるときなんて、本当にちょうどいいんです。
この30年来、聞くラジオ局は、在京のメジャーなFM局のJ-WAVEですが、日曜日の夜、20時からの番組を、久しぶりに聞きました。
「チューダー・トラベリング・ウィザウト・ムービング」という野村訓市氏がパーソナリティを務める音楽情報番組です。
野村訓市氏は、テレビとかにはほとんど出ない人ですが、マルチクリエイター、ライター、インテリアデザイナー、俳優、ラジオパーソナリティーと、極めて幅広に活躍している人です。
1973年生まれの現在50歳のおじさんですが、おそらく酒とたばこにやられたためであろう渋い低めの声で、非常に魅力的な話をするのです。
番組タイトルは、「ここにいても旅はできる」という意味で、野村氏自体が、若い頃から世界中を旅して、世界中に友達がいる稀有な人であることから来たタイトルなんです。
番組では、リスナーのお便り(メールにしてはきちんとした内容のお便りが多いです。敢えて手紙に限定しているのかな。)に対する的確かつなるほどと思わせる返しや、世界中に旅したときの思い出を、その内容に合わせた素敵な音楽とともに、流すのです。
この音楽が、実に、はまっているんです。
通勤電車内の同乗女性一目惚れの24歳男性には、“Can`t Take My Eyes Off You”(邦題:君の瞳に恋してる)だったり、夏の花火大会に誘いたい女子がいる中2男子には、“Light My Fire”(邦題:ハートに火をつけて)だったりするのです。
このように内容がバッチリ当てはまるベタな選曲のときもありますが、そうでないときも、実に渋いカッコいい音楽を流すんです。
最初のオンエア以来、同じ曲は流さないと決めているというから、ものすごい話です。
若者にすこぶる人気があるというのがうなずける野村訓市氏の担当する番組の話でした。