【第2回】特集「On defining and interpreting constructs」を読む@オンラインのお知らせ
(2020.11.26のブログ記事を転記したものです)
このたび,『New Ideas in Psychology』で2013年に組まれた特集「On defining and interpreting constructs: Ontological and epistemological constraints」について,オンライン勉強会を企画しました。
勉強会の目的は以下です。
1. 論文をリソースとして構成概念について議論する
2. 「心」を捉えるという営みについて議論する
議論のリソースとなる本特集は7本の原著論文から構成される特集です。本特集を組んだ動機をEditorsであるSlaney & Racineは以下のように説明しています。
心理学的構成概念は20世紀後半以降,心理学研究の中心的役割を担い,方法論としても定着してきました。しかし,心理学的構成概念を「心」と同じとみなすことには功罪あると考えられます。
心理学において使用される「構成概念」は統一的な説明がなく,何を指すのかが必ずしも明確ではありません。統一的な説明がないということ自体は特に問題ではなく,どのように「構成概念」が使われているのか,他の使われ方とどのような類似点や相違点があるのかというそれぞれの関係のネットワークが把握されている限りはむしろ望ましいと言えるかもしれません。一方,何を指すのかが明確ではないという点に関しては,混乱のタネ(悪くいえば,概念的な無秩序)と考えられます。
本特集の焦点は以下の2点です。
1. 構成概念に対する見解が,認識論的・方法論的な視点からどの程度まで根拠を与えられるか(あるいは制約されるか)?
2. 存在論的,認識論的,方法論的な次元での相互作用が,構成概念という概念をめぐる現在の曖昧さを生み出す上で,どのような役割を果たしているか?
第1回(2020.11.12)では,1本の論文の報告が行われました。簡単なまとめは開催記録をご確認ください。
第2回は2本の論文の報告です。スケジュールは以下の通りです。
なお,各回は基本的に独立したものとなっていますので,今回からご参加いただいても結構です。勉強会への参加をご希望の方は,仲嶺真(koimado[at]shinchology.net)までお知らせください。
# [at]は@に変換してください。
第2回の詳細
<日程>
12月10日(木)19時〜21時
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19時〜19時05分 あいさつ等
19時05分〜20時
Statisticism in personality psychologists’ use of trait constructs: What is it? How was it contracted? Is there a cure?
─ 報告者:三枝 高大
20時05分〜21時
What makes a hypothetical construct “hypothetical”? Tracing the origins and uses of the ‘hypothetical construct’ concept in psychological science
─ 報告者:仲嶺 真
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#時間は目安(隙間時間は休憩を予定)
<オンライン会議のツール>
Zoom
# 参加申し込みのご連絡をいただいた方にリンク先をお伝えします
次回予告
2021年1月7日(木)19時〜21時。報告論文と報告者(敬称略)は以下。
(追記20.12.13:開催日に誤りがありました。)
2021年1月14日(木)19時〜21時。報告論文と報告者(敬称略)は以下。
Deconstructing the construct: A network perspective on psychological phenomena
── 報告者:小田 友理恵
主催
DigRoom:「心とは何か」「人間とは何か」「心理学とは何か」について考える研究会です。