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開催記録|【第1回】特集「On defining and interpreting constructs」を読む@オンライン

(2020.11.26に書いたブログ記事の転記です)

先日,特集「On defining and interpreting constructs」を読む勉強会をオンラインで開催しました。

 勉強会の目的は以下です。

1. 論文をリソースとして構成概念について議論する
2. 「心」を捉えるという営みについて議論する

 第1回は都合により発表者は1名となりました。

 以下はそのときの記録です。

第1回勉強会

参加者:7名
開催日時:2020年11月12日(木)
開催時刻:19時〜20時40分

第1報告

Reflective measurement models, behavior domains, and common causes
── 報告者:酒井 智弘(ソーシャルスキルの測定法,実践法)

 本論文では,行動領域理論(テスト項目への反応を共通の領域からサンプリングされた行動とみなす)と測定の因果理論(テスト項目への反応を共通の原因の結果とみなす)との統合可能性を探究しています。

 これらを統合することは,(1)行動領域理論を取り入れることで,個人差データに関する問題(例,Simpsonのパラドックス)を回避することができ,(2)測定の因果理論を取り入れることで,因果的解釈を可能にする,というメリットを享受できることにあります。

個人的感想

 New Ideas in Psychology誌ということもあってなのか,本論文はアイデアの紹介という印象を受けました。具体的にどのように統合できるのかということが詳細に議論されているというよりも,行動領域理論,測定の因果理論それぞれの紹介と,それらをどうすれば統合できそうかという提案という2本立ての内容ではないかと思います。

 なお,本論文の著者ら(Markus & Borsboom)は2013年に『Frontiers of Test Validity Theory: Measurement, Causation, and Meaning』という著書を出版しています。目次を見た限りですが,そこでこのアイデアが具体的に議論されていそうでした。

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仲嶺真
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