ドラマ「パーフェクトワールド」のヒロインの親がうちの毒親そっくりだった件
ドラマ「パーフェクトワールド」をAmazonPrimeで一気見しちゃいました。去年地上波で放送されていたようですね。感動する話で、ボロボロ泣きながら見てましたが、途中思ったのがヒロインの親がうちの親そっくりの毒親だってことです。
※以下ネタバレの可能性がありますので、ネタバレ嫌な人は閲覧をお控えください。
あらすじをざっくり言うと、足に障害があり車椅子生活をする主人公とヒロインが紆余曲折を経ながら結婚する話です。
車椅子生活にはさまざまな困難が伴い、パートナーには多くの介助が求められます。介助経験のないヒロインは交際するうちに疲弊していきます。それを見た親は、娘に苦労して欲しくないと別れさせようとします。
苦労して欲しくない、までは少なからず親ならある感情。でもこのやり方がかなり強引で、自分の親の進路強制の手口と非常に似ていたので途中軽くフラッシュバックして再生を止めるほどでした。
まずヒロインの親がしたのは、主人公の介助や仕事などで疲れている娘の様子を考慮することもなく、ただしつこく電話やメールで「心配している」「まだあの人と付き合ってるの(呆れたように)」と伝えること。心配という言葉でしつこくコントロールしようとする親からの連絡はヒロインにとってもストレスになっていた様子。介助生活にストレスが追い討ちをかけてヒロインは目まいにより駅のホームから転落して足を骨折してしまいます。
(介助での疲れがあったとはいえ、鬼電鬼メールで心配してると言いまくって別れさせようと画策するのはそりゃ応えますわ……)
病院まで付き添った主人公と病室で会うや否や「家族だけにしてくれ」とヒロインが何か言葉を発する前に、冷たく付き添いの感謝もせずに追い払います。挙句、見舞いで会った際にヒロインのいない場所で父親が「別れてくれ」とお願いする始末。追い払いもお願いもヒロインの意思は置き去り。娘の意思なんて知ったことかと言わんばかり。
(ヒロイン気質から程遠い私なら「何勝手に帰したんだよ病院まで付き添ってくれたのにそれはないでしょ?!」ってキレ散らかしてるね…)
その後実家で療養するヒロイン。主人公からの連絡がなく塞ぎ込む。すると「あいつのことは忘れなさい…向こうは別れたと思ってるんじゃないのか」と父親。主人公の態度との矛盾を感じ不審に思ったヒロインは、「別れてくれって言ったの?!」というと父親は無言でうつむく。そこてヒロインが怒ると「お前のためだ」「お前にはもっとふさわしい人がいる」と父親。
(娘の意思を置き去りにして勝手にふさわしいふさわしくない、娘のためになると決める権限親でもないと思うんですが…越権行為もいいところだよなあ…そらキレるわ。。)
それで結局、連絡が取れずに別れてしまうのですが、その後幼なじみと婚約までいったところで復縁。結婚を考えてるいるのを認めてもらおうとすると、一切話を聞かない。振り回された幼なじみ考えると怒るのはまあわかるが、話を一切聞かず金輪際娘とは思わないと言い放つ始末。
(自分だったらガッツポーズして家出てくけどな!やっぱりヒロイン気質0だな…)
幼なじみ(いい奴すぎる…)の尽力もありなんとか主人公と父親で話をすることに。すると父親、昔話を持ち出して公園に幼いヒロインを連れてきた時の話をする。そして、典型的な自他境界喪失発言「娘が嬉しそうな時は自分も嬉しいし、辛そうな時は自分も身が切られそうなほど辛い」をした挙句結婚を認めないと主張。
(この父親ことあるごとに幼少期の話するからきっと頭の中のヒロインは幼子のままなんだな、だもんで意思も認めず自他境界もぐちゃぐちゃなんだわ…)
とまあ毒親だったのはここまで。その後父親は急病で倒れ、リハビリを経るうちに主人公の気持ちが分かり結婚に無事至ります。そこはドラマだからね、ご安心を。
まあこの娘の意思を無視して曖昧な自他境界からくる不安を「心配してる」の建前をもとにコントロールし、なんなら勝手に動き回って娘を邪魔する感じ見事なまでにうちの毒親。うちは電話さらっと切ると電話攻撃を勤務先に仕掛けようとするのでもっと厄介だけどね。私は進路関連でこれやられてます。厄介なのは、「娘を愛してる」のは事実だから。「娘にいらん苦労して欲しくないのは、娘を思う親として当然の感情だから許してやれよ」と感じる親に恵まれた人も多いでしょう。
でも、娘のストレスは尋常でない。この親でなければ疲労に親からの連絡攻撃のストレス追い討ちはなく骨折せずに済んだかもしれない。結婚までトントン拍子でいき、連絡がないと塞ぎ込まずに済んだかもしれない。主人公を慕う感情に蓋をして、紆余曲折の間に幼馴染を振り回す真似もせずに済んだかもしれない(まあ未練たらたらで付き合うのもどうかってのはあるけどね)。
つまるところ親の介入で自らの意思とは関係なく別れるはめになり、遠回りさせられている時点で毒親なんですよね。
反対するのはいいんですよ。介助生活がいかに大変か理解しないまま結婚したら破綻しますからね。ただ、外野から本人の意思関係なく自分の思い通りにになるようにコントロールしようとする行為が毒親的なんです。
おそらく現実はここまで甘くないでしょう。きっとあの手の親は一生彼女の結婚を認めません。
でも、ドラマは障壁があってそれを乗り越える起承転結があって成り立つものなので、最終的に親が認める「そう甘くない」結末でいい。
ただ、それを見てなんだいい親じゃん、ではなくこうした子の意思を無視して勝手に動く親が毒親だって受け取れる人が増えてきたら私を含め世の毒親育ちは生きやすくなります。それこそ勤務先攻撃や家凸(これはないけど)で困った時ヤバい親だと同僚や警察など周囲から理解を得られれば怖いものはなくなるんです。実のところ、勤務先への相談しても理解は得られませんでした。警察から要措置と認めてもらう必要のある住民票ロックも、相談しても理解してもらえないんじゃないかと思ってできていません。
もう一度書くけど、一見娘思いに見えるからタチが悪いんです。でも娘を苦しめているから立派な毒親です。長文失礼しました。
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