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構造 過去問 そのほか構造

どうも、ぬおです!今回は、一級建築士の過去問を学習していきたいと思います!YouTubeでも、一級建築士の過去問を投稿しているので、ぜひ、チェックしていってください!!

問題1
プレストレストコンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造に比べて長スパンに適しているが、一般に、ひび割れが発生する可能性が高く、耐久性は鉄筋コンクリート構造より劣る。 ×
解説
プレストレストコンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造に比べて長スパンに適しており、あらかじめ圧縮力(プレストレス)をかけているため、引張力によるひび割れが発生しにくく、耐久性も鉄筋コンクリート構造より高い。
プレストレストコンクリートは、PC鋼材に張力を与えて、コンクリートと固定したもので、緊張により伸ばされたPC鋼材が元に戻る(縮む)性質を利用し、コンクリートに圧縮力を与えたものである。

  • あらかじめ圧縮力(プレストレス)をかけているため、引張力によるひび割れが発生しにくく、耐久性も鉄筋コンクリート構造より高い。

  • 梁のたわみが軽減されるため、鉄筋コンクリート構造に比べて長スパンに適している。

 
問題2
プレストレストコンクリート構造におけるポストテンション方式は、コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入することにより、コンクリートにプレストレスを与える方式である。 〇
解説
プレストレストコンクリート構造の「ポストテンション方式」は、コンクリートの硬化後、PC鋼材に引張力を導入し、コンクリートにプレストレスを与える方式である。
また「プレテンション方式」は、PC鋼材にあらかじめ引張力をかけてコンクリートを打設し、引張力をPC鋼材とコンクリートの付着により、コンクリートに圧縮力を与える方式である。
問題3
ポストテンション方式によるプレストレストコンクリート構造の床版において、防錆材により被覆された緊張材を使用する場合、緊張材が配置されたシース内にグラウトを注入する必要がある。 ×
解説
ポストテンション方式において、緊張材が配置されたシース内にグラウトを注入するが、シース内の隙間にグリース等の防錆材が充填され、被覆された緊張材を用いる場合は、シース内にグラウトを注入しなくてもよい。

  • ポストテンション方式のシース内に充填するグラウトは、PC鋼材の腐食の防止、シースとPC鋼材との付着の確保等を目的とし、セメントペーストなどを用いる。

  • シース内の隙間にグリース等の防錆材が充填され、被覆された緊張材を用いる場合は、シース内にグラウトを注入しなくてもよい。

 
問題4
ポストテンション方式のプレストレストコンクリート構造において、シース内に充填するグラウトは、PC鋼材の腐食の防止、シースとPC鋼材との付着の確保等を目的とする。 〇
解説
ポストテンション方式において、シース内に充填するグラウトは、PC鋼材の腐食の防止、シースとPC鋼材との付着の確保等を目的とし、セメントペーストなどを用いる。
問題5
プレストレストコンクリート構造の部材に導入されたプレストレスは、コンクリートのクリープやPC鋼材のリラクセーション等により時間の経過とともに増大する。 ×
解説
プレストレストコンクリート構造のプレストレスは、コンクリートのクリープやPC鋼材のリラクセーション(応力弛緩)等により、時間の経過とともに減少する。
問題6
プレストレストコンクリート構造の種別は、長期設計荷重時に梁断面に生じる引張縁の状態によって、 I種、II種及びIII種とされている。 〇
解説
プレストレストコンクリート構造の種別は、長期設計荷重時に梁断面に生じる引張縁の状態によって、 I種(フルプレストレッシング)、II種(パーシャルプレストレッシング)、III種(プレストレスト鉄筋コンクリート)などがある。
問題7
プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)造の建築物では、長期設計荷重時に部材に生じる曲げひび割れの幅を制御した設計を行う。 〇
解説
III種のプレストレスト鉄筋コンクリート造の建築物では、長期設計荷重時に部材に生じる曲げひび割れの幅を制御した設計を行う。
III種のプレストレスト鉄筋コンクリートは、曲げひび割れやたわみを制御する目的でプレストレストを与えた鉄筋コンクリートで、I種・II種と異なり、長期設計荷重時に曲げひび割れの発生を許容するが、ひび割れ幅を規定値以下となるようにする。
問題8
プレストレス導入時の部材の断面検討において、コンクリートの許容圧縮応力度は、コンクリートの設計基準強度の0.45倍とすることができる。 〇
解説
プレストレス導入時の部材の断面検討で、施工時のコンクリートの許容圧縮応力度は、設計基準強度の0.45倍とする。
プレストレスト鉄筋コンクリート造の「完成時」のコンクリートの長期許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3であるが、「施工時(プレストレス導入時)」のコンクリートの許容圧縮応力度は、設計基準強度の0.45倍とする。
問題9
不静定架構の大梁にプレストレス力を導入した場合、曲げ変形と同時に軸方向変形を考慮した不静定二次応力は計算しなくてもよい。 ×
解説
プレストレス力を導入した不静定架構の大梁では、曲げ変形を考慮した不静定二次応力とともに、クリープ及び乾燥収縮による軸方向変形による不静定応力を計算する必要がある。
問題10
鉄筋コンクリート構造の架構の一部に、プレストレストコンクリート架構を併用することはできない。 ×
解説
例えば、大スパンの架構で、鉄筋コンクリート構造の柱と、プレストレストコンクリート構造の梁を併用すること等は可能で、よく行われる。
問題11
プレキャストプレストレストコンクリート造の床版と周囲の梁との接合部は、長期及び短期に生じる応力を部材相互に伝達できるように設計する。 〇
解説
プレキャストプレストレストコンクリート造の床版と梁との接合部は、存在応力を部材相互に伝達できるものとする。プレキャストプレストレストコンクリートで造られた床版と周囲の梁等との接合部は、存在応力を伝えることができるものとし、2以上の部材を組み合わせるものは、部材相互を緊結すること。(建設省告示より)
問題12
鉄筋コンクリートスラブとこれを支持するH形鋼をシアコネクターで接合することで梁と床スラブが一体となって曲げに抵抗する合成梁には、完全合成梁と不完全合成梁がある。 〇
解説
鉄筋コンクリートスラブとこれを支持する鉄骨梁を、スタッドボルト等のシアコネクターで接合して、梁と床スラブが一体となって曲げに抵抗するものを合成梁といい、完全合成梁と不完全合成梁がある。
完全合成梁は、全塑性モーメントが発揮するまでスタッドが損傷しないもので、不完全合成梁は、設計曲げモーメントを伝えるだけのスタッドによるものである。
シアコネクターとは、2つの部材を一体化するための接合金具で、プレキャストコンクリートなどで、コンクリートスラブと鉄骨梁や、仕上げの石材とコンクリート躯体などを接合するために用いられる。

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