輪入道制作記
こんにちは。
私にしては珍しく作った物をすぐに纏めました、これを読んでくれた誰かのやってみようかな…になれば幸いです。
題材はボークスにて発売されている「塗るプラ」ゲゲゲの鬼太郎シリーズ05番「輪入道」
こちらは公式ツイッターにてモニター募集があり応募、当選して届いた物になります。到着後指定のタグ付けをし制作過程などのレビューを期日内に行うという趣旨でした、もちろん無事完成しています。
しかし写真はともかく、文字制限やリプライを繋げるとけっこう長くなるので進捗と要点のみを記載するくらいにしたのですが、折角noteを使っているのでまとめ制作記としてもう少し細かく残しておく事にしました。
少し長くなりますが、どうぞご覧ください。
パッケージされている物は説明書とランナー1枚のみ、透明ケースなのでお店で裏を見るだけで中の状態が分かります。使用する道具や塗装見本のファレホ種類が記載されており、それを参考に色の準備をする事もできます。
説明書も分かりやすく模型をやっていてこのシリーズが初めての方も、これから初める方の最初の模型としても入りやすいのではと感じます(妖怪の類が大丈夫であるという前提は必要ですが)。
完成サイズは高さ約45ミリ、10パーツ、お値段税込990円。組み立てやすさと造形の細かさを考えるとキット代はお手頃価格と思います、単色で塗装し墨入れしても似合うと思うので、無理に塗料を揃えなくて良いかもしれません。
切り出したパーツの跡やパーティングラインは目立たない所にくるのですが、仮で合わせてみて気になった部分をヤスリがけで滑らかにすると仕上がりに満足感の追加ができるかなと思います。私は入道の頭部分のライン消しをしました、それ以外はニッパーで綺麗に切れなかった部分にヤスリあてたくらいで、炎の部分に入っていたラインは気にならないのでそのままに、このあたりの処理はお好みで色々と。
ランナーのまま中性洗剤で洗浄し、切り出したパーツ。顔と口腔内(髭付き)は重ねて写していますがパーツ自体別々で塗装しやすくなっています。
黒目は掘り込んでありこのままでも目力が強く、輪に纏わりつく炎はくり抜いたり埋めたりも無いのでスムーズに作業できます。個人的にはこのあたりで作業順を確認すると良いかもしれません、手持ちの筆によっては組んでしまうと塗りにくい場所ができるかもしれないとか。マステで仮止めしながらついでに全体的な色を想像しつつ、裏表見てみることをおすすめします。
私は完成目標が始めからあり、ほぼ迷わず色を塗ることができています。
輪を合わせた時、内側になり塗りにくくなる部分も見つけたので仕上げ以外は接着前に塗装する事にしました。それと地の青味ある灰色をベースにしたかった為プライマーやサフは入れずにそのまま塗り初めていますが、引っかけるとあっさり塗膜剥がれるのでそこは丁寧に手順を踏んだほうが良いと思います。
輪の下地を塗装したので炎を塗っていきます。
手持ちの赤系色で混ぜても目指す色に出来ないため写真のスケールカラー3色を追加しました。この手の塗料は種類や微妙な違いを選び放題、そのままで合うものもあり目指す色への手順を軽減できるのはとてもありがたいなと感じています。
普段は明るい色に影色や濃い色を乗せていくことが多いのですが、今回は明るい色と仕上げ時のコントラストを重視したいのでベースになる暗い赤から塗装しています。塗装中色々な方向から見ていて、うねる炎の造形に照明が当たると思わぬところに影ができるので少しだけ気にしながら最後に一番明るい色を置きました。乾燥中にアクリル絵の具の黒金を使って装飾部分を塗っています、この色はかなり気に入っています。
全体のバランスも見たいので入道も塗装していきます、見本は人肌ですが参考資料に合わせて全力で妖怪色です。青緑の肌に熱で乾燥した唇、舌は燃える炎のよう、歯は人とは違うような青みがかった白。髪と髭はほぼ黒の灰色と所々肌色が重なっており、口腔内のみ混ざりのない黒そのままを使い暗さをだしています。この時点で目はまだ普通です。
ここでようやく全体を確認、目を血走らせたくちょっと細く血管引いてみたんですけど……肉眼では分かりにくかった。ので太く切れちゃった感じに、それからここも煮え立ったような雰囲気で舌の艶にも使ったグロスポリマーメディウムを乗せたらなかなか妖怪入道になりました。怖い。
下地を乾燥させたら仕上げです。塗りこぼし確認やレタッチをしつつ輪の接着、瞬着を使用しています。はじめから合わせる時は流し込み使うんですけど後付けは大体瞬着、いつものことで指にも付きます。
組み順は輪→土台などの炎→後ろ頭→頭上の細長い炎→顔です。
塗装で厚みが出たのか顔を入れるときにキツくて少し頭ハゲました、下地塗っていないという理由もある気がします、せめて透明のプライマーくらい手間惜しまなければと反省。
そういえば、土台の部分に空間があったのでもしかして重りを入れたら台座こしらえなくても倒れ難いかな?と考えていました。
髪などに黒金を足したら見栄え良くなりました、炎の反射にも感じられる。お寺にあるような感じとは友人曰く。何か既視感持ちながら塗っていたので膝を打ちました、なるほど。猿とか猫とかの塗り直したアレです。
そして1番最後に真っ黒を縁取りの様に塗ります、ここはやり過ぎないようにすることが難しく緊張します。参考資料を横目に、時々離して確認。
私が見ていた資料はゲーム「大神」の設定集、その中に輪入道一族が敵として登場し属性で分けられたうちの「朱目輪入道」という炎と目玉のみの輪入道でした。真剣に入れた黒縁はあのゲーム独特の雰囲気で、それを塗りでどう表すかが課題でしたが概ね上手く出来ました、満足です。
以下完成写真。
黒を入れ一気に引き締まり想像したコントラストと力強さもつき、入道の髪と髭の黒を縁取り代わりにしたこと、車輪には黒を入れず濃い同系色にしたことも上手くいきました。
そしてやはりどことなく怖い妖怪感、輪入道の話しを踏まえてもコレに遭遇したら呪われるか何かしそうだと思います、塗っといてなんですが絶対会いたくない(笑
これにて制作記終了です、ツイッターよりも細かく書きました。ここまで読んで下さりありがとうございます、後日ボークス札幌に持って行ったらツイッターにてお知らせしますので実物を見てもらえたら嬉しいです。