夏の伊予旅3日目…ビバ乗り鉄
さて、最終日の目的地は、長浜大橋という橋です。肱川河口にある橋で、近代産業遺産かつ重要文化財。現存する道路開閉橋としては日本で最古のものになります。トラス構造ラバーとしては、せっかくここまで来るならちょっと寄ってみたいなと。
しかし、実際行ってみたら、この「ちょっと」が意外とハードル高かった。最寄り駅の伊予長浜は前日にも乗ったローカル線、予讃線ですが、時刻表はこんな感じです。長浜大橋は、点検のために週に一回日曜日だけ、午後一時半ごろに橋をあげるのですが、それを見に行く電車に乗ったら、次の電車まで2時間です。
観光案内みても他に徒歩圏内の見どころ案内はないし、ぐるなびで調べても日曜空いてる飲食店があるかどうかは不明でかなり出たとこ勝負。調べた感じでは、駅は無人駅でコインロッカーなし。
これもあって、前日までお土産買うのかなりセーブしてたんですが、それでも二泊三日なのでそれなりの荷物を抱えての、駅から徒歩15分って真夏にはキツそう。
などとあれこれ考えたものの、トラス構造ラバーとしての好奇心が勝り、ローカル線での弾丸ツアーを決めたのでした。
さらば伊予大洲。
伊予大洲から乗った場合、列車の進行方向向かって左側に乗ってると、途中に遠くに見える長浜大橋が見えるとこがあります。iPhoneのカメラでは写真撮るまでには至りませんでしたが。
降りた駅は無人でした。いやほんとガチで無人。駅周辺は国道がバーンと通っているばかりです。駅近くに観光案内所の看板のある交番みたいな建物がありましたが完全無人で使われているものかどうかもわからず。若干廃墟っぽかった。
こうなると頼りになるのはGoogle先生だけなので、スマホの地図を見ながら歩き出します。清々しいほどに人がいません。
なお、知らなかったんですが、この町からは「猫の島」として有名な青島へのフェリーが出ていて、それを目当てに訪れる猫マニアが多いらしいです。海外からもバックパッカーが来るんだとか。時間がある猫好きの人は、そっち回っても楽しいかもですね。フェリーの本数も少ないですけど。
さて若干の不安にかられつつ国道沿いをとぼとぼ歩いていくと、こんな商店街が。
およそ空いてる店はありませんでしたが、窓から外を見てるお年寄りがいたので、長浜大橋はこちらで合ってますか?と聞いたらわからないと言われてしまいました。実際にはこの先に橋あります。マイナー観光スポットあるあるですが(なんばウォークの店の店員に「文楽劇場こっちであってますか」って聴いて知ってた試しがない。今ではもう人に聞かなくても歩けますが。)地元の人は「長浜大橋」なんて呼ばないのかも知れない。
やっほーい、到着したぜ。
私も含めて7〜8人ほどの観光客が集まっていて、橋があがるタイミングを待ちました。まずは通行止めのバーを出して車を止めます。
そこからはこんな感じで橋があがっていきます。
うぇーい。
マックス上がったとこ。
今は船が通るでもないので、これだけです。正直、よっぽど橋好きじゃなければわざわざ行くほどのこともない気がしますが、とりあえず私的には目的を果たしたので満足。
こういう絵面が好きなんです。お天気も良くて鉄骨が映える。
橋の上からは新しいほうの長浜大橋も見られます。海の匂いがします。
基本的には、車で訪れるべき観光地かな。他の観光客の人たちは、みんな車だった。遠景も撮りたかったら高台行くのも車じゃないと厳しいし、流しのタクシーなんて走ってないので、あてにしていくのは危険!
さて、目的はこれだけだったんで、次の電車までの1時間半をどう過ごすか問題。私的には遅い昼ごはんをここで食べればいいかなと思ってたんですが、お盆の翌週の町は程よく無人化しており、事前にぐるなびでチェックしといた日曜営業の店もことごとく閉まっている始末。
どうしたものか…と町をふらついてたら、こんな建物がありました。百帖浜屋敷と呼ばれる、末永家住宅。
登録有形文化財だそうで、完全無人でしたが見学可能。
若干空き巣に入ってる感がありましたが。
こういうとこらしい。
しかしここにはクーラーもなにもないので時間を潰すには暑すぎて、早々に退散。地図で飲食店のある場所を探して歩けども歩けどもクローズド。これはもう駅舎で時間潰すしかないか、と半ば諦め気分で、少しでも涼しそうな港沿いの道を歩いていたところ、喫茶店マリーナの前にひょっこりいきあたりました。
営業…してるのかしてないのかわからかい感じで、でも恐る恐る入ってみると、お母さんが休憩中でした。本当は青島行きの船に乗る人たちにお弁当を提供して、営業は終わったとこだったらしいのですが、お店で少し休憩させていただきました。
海風が通って、クーラーなんかほとんど要らないとお店の方がおっしゃる通りで爽やかな二階のカフェで、アイスコーヒーと今朝蒸したというお饅頭をいただいて、テレビみながら藤井四段の話したり、猫で有名な青島の話を聞かせていただいたりしながら涼ませていただきました。
ぐるなびによればお食事メニューも美味しいらしいので、いつか青島行くときはお礼も兼ねて、必ず寄らせていただこうー。
次の電車まであと30分ぐらいになったので、お礼を言ってお暇して駅に行ったら、次の電車がもう止まってました。始発駅には見えないんだけど、どういうダイヤなんだろ…とりあえず電車は一両編成でも涼しいは涼しいので、中で発車時刻を待ちました。
さて次の目的地は、海沿いの路線の途中駅の下灘という駅。日本一海岸に近い無人駅というのが売りで、私がチケットとれなかった観光列車、伊予灘ものがたりの停車駅でもあります。
ここも降りても何一つない無人駅で次の電車は1時間半後なんですが、最近その無人駅の前に、移動式のカフェが出来たという記事を見かけたので、最悪そこにいればいいやーと思って、ここでも降りてみました。
電車に乗ってる人は少なかったんですけど、駅降りたら思わぬ人数の観光客。そっか、みんな車で来るんだな。当たり前か。1時間半いても普通することないし。
ガチの撮り鉄さんは、おそらくもう少し遅い時間、夕暮れ時を狙うんだと思われ、あまり見かけませんでしたが、その代わりカップルとカメラ女子だらけでして、無人っぽい写真撮るのとか至難の技。
比較的無人。
比較的無人。
比較的無人。
海近って言うんですけど、道路挟むし高台なので、そんなに「おお、日本一海に近い…!」っていう感動はなかったなぁ。むしろ、海沿いの線路で走ってる時間のほうが海が近い感じがしたし、ワクワク感あったかも。車窓からの風景はこんな感じです。
ちなみにこの上の写真の、水平線上にうっすらと見えてる左側の島が猫の島の青島、右の三角おにぎりみたいな島が鉄腕DASHのダッシュ島なんだそうで、こんなところにしょっちゅうお仕事で来られるTOKIO羨ましい。
駅前の移動式カフェはこんな感じでした。コーヒーはインスタントじゃなくちゃんと淹れてくれるし、ラスクやマカロンみたいなちょこっとつまめるお菓子もあります。
名前忘れちゃったけど、あんまり都内では聞いたことのない柑橘類のジュースにしました。
で、もうあらかたすることなくなっちゃったので、待合室でジュース飲みながらのんびり。
これは、そんなのんびりタイムに撮れた奇跡の一枚です。いかにも無人駅っぽいのはこれぐらいしか撮れなかったなぁー。
左側のラックには落書き帳が何冊も置いてありました。ペンションとかによく置いてある、●●と来たよ!的なメッセージとか相合傘とか書いてあるアレです。こういうのは素敵な思い出もしくは黒歴史の嵐なので、私は読まずにそっ閉じしときましたが、こんなのを読んだり書いたりしながら時間潰してもいいでしょう。
観光客が多いせいか、無人駅ですがトイレも清潔です。週末でカフェさえあいてれば、電車で来ちゃって1時間半待ちでもまぁ大丈夫かな。私はジュース飲んで写真とったり本読んだりしてるうたに時間つぶれました。
本格乗り鉄の方々の写真が待合室に飾ってあったのを見ると、雪景色のものなどもありました。冬ならさすがに空いてるかもー、とも思ったけど、冬だと電車待ってる間に凍え死ぬかも知れないので、基本的には免許持ってる人なら車推奨です。暇な学生時代にとっとけばよかった、と思うことしきり。
ちょっと頑張って撮り鉄風の写真も撮ってみたけど、どうでしょう。電車はツボがわかんないから難しいやー。
さて、またのんびりワンマン列車で松山に戻り、ここから先は飛行機の時間的に猛ダッシュだったのですが、いざ飛行場に着いてみたら、まさかの使用機体遅れで出発が1時間近く遅れることになってた。お陰でゆっくりお土産選べました。
考えてみたら昼ごはんをまともに食べられてなかったので、空港で最後の愛媛ごはん。お預けしてた宇和島鯛めしをここで食べて来ました。
ご飯に鯛をのせて、右下の出汁をたまごといてダーっとかけていただく、というスタイル。んーなんて言うかアレだ、鯛の刺身のせ豪華たまごかけごはん、って感じ。
もうちょい漬けっぽいものかと思ってたので、美味しかったけど、なんとなく釈然としない。やはり今度ちゃんと宇和島まで行って地元で食べてこよう…飲んでるのは宇和島ミカンサワーです。とにかくミカン推しの県でした。
というわけで、私にとっては四国2県めの愛媛旅はここまで。短い滞在だったけど、結構いろんなとこまわったなー。
死ぬまでにとりあえず全都道府県に一度は行ってみようと思いついてから、西の方、西の方へと進んでますが、瀬戸内海沿いの地域は本当に暮らしやすそうでいいなぁと思います。山や海の美味しいものがたくさんあるし。
愛媛では、地元の人にやたらと「なんにも見るところないですよ」と言われたのですが、私は十分あれこれ楽しみました。ご謙遜を!って思ったけど、控えめな土地柄なのかしら。
車の免許とっとけばよかったと書きはしましたけど、ローカル線乗り継いでいく旅は、これで本当に着けるのか…?みたいなスリルと車窓を眺めながらのんびひ景色を楽しむゆったり感と、両方楽しめて面白かったです。前回の寝台車体験といい、乗り鉄の素質あるかも…?
次の旅はどこに行こうかな。楽しみです。
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