セックスレスを脱出したきっかけ。求められても求められなくても、結局一緒。

もともと、結婚前からそんなに無かった私たち。
出産後、1年以上はレスでした。妊娠期間も含めれば2年近く。

でも産後は私も初めての子育てにいっぱいいっぱいで、夜中に何度も授乳とおむつで起こされるし、そもそもそんなことは気になってなかった。

ふと気づいたのは、子供が5ヶ月を過ぎたあたりじゃなかったかな。

(アレ?そう言えば、全然してなくない?)

自分が「したい」というよりも、そもそも全く誘われていないということに、ちょっと不安を覚える。

(もしかして、私ってもう、女として見られてない??)

もともと何でもパートナーに話すタイプの私は、まずは直接話してみた。

私「ねえねえ、したくならないの?」
主「そりゃしたいよ」
私「でもしてないよね?もう結構経ってるよ?」
主「だってなんとなく怖くて…」

立ち合い出産している私たち。気持ち悪いとかはないけれど、傷を縫ったりしているので、なんとなく怖いって言う。

でも、産後一か月からOKは出てるんだけどなあ。


その後の私は、それなりに努力しました。
自分から誘ったのはもちろん、下着とか。服とか。

決定的だったのは、露天風呂がついたお部屋に泊まったとき。
すっごくおいしい夜ごはんをいただいて、お酒を飲んだ主人は、そのまま熟睡。
私は子供を寝かせて一人で露天風呂入ったのね(笑)

こんな惨めなこともなかった。

ああもう、自分は子供の世話をして家事をする「母親」であって、「女」ではなくなってしまったんだ。

もう自分は女性として愛されていないんだ。

そう思った25歳の頃。

怒って泣いて、そんなある日、ふと気づいた。


私が初めてお付き合いした彼からは、逆に「求められる関係」だった。
もう少しゆっくり遊んだりお話ししたりを楽しみたい私。
遠距離だから、会うと触れ合いたくなる彼。

そのとき、私は「私って大事にされてないのかな。愛されてないのかな」という感じがして、悲しくなったことが何度かあった。

つまり、「求められて」も「求められなくて」も、自分は愛されてないって感じてるやん。

それってつまり、相手が求めてくれないから私が不幸なわけじゃなくって、自分の中にもともとある「自分は愛されていない」という感覚が、何かが刺激になって反応してるってことやん。

てことは、「セックスがないなんて、もう私のこと、女として見れないってことなんでしょ?」というメッセージを受け取った主人は、若い頃の私と同じように、「自分の気持ちが大切にされていない。」って感じてるかもしれない。

もっと言うと、今の私たちはお互いに「愛しているなら自分の気持ちを分かってくれるはず。なのにそれを大事にしてくれないなんて、自分のことを愛していないんだ」ってなってるのかもしれない。

2人はベクトルが違うだけで、同じことを感じているのかも。

そう思ったとき、「悲劇のヒロイン」だった自分がぱっと変わった。


そして思った。

私はセックスがしたいわけじゃない。触れ合いたいんだ。肌のぬくもりが欲しいんだ。

それで、言いました。

「ねえ、しなくていいから、ぎゅってしてたい」

そして何のプレッシャーもなく、布団の中でいちゃいちゃしてるところから、すっと自然にセックスレスを脱出したのでした。

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