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あなたは、誰かの大切な人

「あなたは、誰かの大切な人/原田マハ」

家族や友人、恋人など、大切な人との関わりを通して紡がれる短編集。
特に心に残っているのは、「無用の人 Birthday Surprise」という一遍。
美術館に勤めている主人公のもとへ、ひと月前に他界した父から誕生日の贈り物が届く。
元妻や社会からは「無用の人」とされた父が、娘に最後に伝えることとは。

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好きな仕事ができて自分では満足な人生だと思っても、ふとしたときに選ばなかった方の人生を考えてしまうこともあると思います。
この人生を選んでほんとうによかったのだろうかと、心が曇ってしまうことも。
周囲にとっては価値がなくても、自分にとっては大切なものであれば、それはまぎれもなく美しいものなのだと、心が澄んでいく一遍です。


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