BTS ミン・ユンギという男にどうしようもなく惹かれる理由
"世界のBTS"と呼ばれるようになったアイドルグループのひとり、ミン・ユンギ。
結論から言うと、わたしは彼の音楽センス・内面・顔面・声・手…いやもうミン・ユンギという存在が大好きなんだけれど、最近「こういうところが好きなんだよなぁ」というのをひしひしと感じることが多く、それをまとめたくてnoteに投稿してみました。
わたしがきちんと彼の名前を認識したのは、彼がプロデュースをした"eight"という、IU様の楽曲。
"SUGA(シュガ)"だなんて、「なんて可愛くてオシャレな名前なんだろう」と思ったのを覚えている。
彼が所属する防弾少年団(BTS)は約8年前のデビュー当時から耳にしていたものの、東方神起や2PMに夢中だったわたしは特にハマることもなく、曲を聴くこともなかった。
それからTWICEやBLACKPINK、PENTAGONやSEVENTEENやStrayKids…。何年間もBTSを避けて韓国アイドルファンをしていた。
その間、着実に人気を博し、有名になっていく彼らだったけど、メンバーの名前だってテヒョンやグク、ジミンくらいしか分からなくて、あの原爆Tシャツ事件の時には「なんてことを…」と、彼らに対して少し嫌な印象すら持っていた。
そしてwebやSNSで流れてくる一部の過激なファンの所業。PENTAGONがあまりにも平和で穏やかだったため、「BTSのファンは怖い」というイメージがついてしまった。
ファン歴やグッズの所持数でギスギス。同担拒否・新規拒否。知らないこと、間違っていることに対してそっと教えるのではなく、「そんなことも知らないのかよwww」と全力で叩く。
ゆるやかに応援するタイプの私はBTSを好きになるのがとても怖かった。
なのに今じゃ毎日通勤時に聴いているし、予定のない日は毎日YouTubeやライブ映像やバラエティを観ているし、アルバムフォルダには毎日推しの画像が増えていく。
BTSに興味を持つようになったきっかけは、TikTokのファンアカウントのある動画。
ミン・ユンギのサイン会エピソード。
サイン会が始まる前にずっとユンギを見ていたファンが、いざ本人を目の前にして顔を上げられなかった時、「なんだよ、さっきまで俺のことずっと見てたじゃん」と甘い言葉(?)を放ったり、年下のファンからの「年上の女性と年下の女性どちらが好きですか?」という質問に対して「きみいくつ?」「18です」「年下」とサラッと答えたり、禁煙の禁断症状が出るファンに対して「身体に悪いから辞めたほうが良い」と話したり…。たぶん、探せばいくらでも出てくるリアコエピソードの数々。
そのTikTok動画のコメント欄に、「サイン会に行ったらユンギのリアコになって帰ってくる」という一言があったのを、今でも強烈に覚えている。
「へー、こんな塩っぽい顔をしてるのに甘々なんだなぁ」と、少しずつミン・ユンギという男が気になるようになった。
でも、最初にわたしが恋に落ちたのは、キム・ソクジン。
BTSの長男で、王子様のような整ったルックスに男らしく広い肩幅、高身長でスタイルが良く、力強いハイトーンボイス。なのに喋るとおもしろいし、ずっとふざけているし、変顔は一流。
これ何度見ても嘘みたいにおもろいな…。
そんなお顔がドンピシャでタイプだった彼がきっかけで、ズブズブBTSの沼にハマっていった。
そして曲。なんと言っても曲が良い。
わたしが初めて聴いた曲は2013年に発売されたアルバムに収録されている"Coffee"。
なぜそれか、というと、PENTAGONの"Naughty boy"のMV Behindでホンソクとフイがワンフレーズ歌っているのを聴いて、「めちゃくちゃ素敵な曲じゃん」と思って調べたからだ。
baby baby
그대는 Caramel Macchiato
君はキャラメルマキアート
여전히 내 입가엔 그대 향기 달콤해
今もまだ俺の口元には 君の甘い香りが残ってる
baby baby tonight
まず歌詞を読む。良い。良すぎる。
彼女を"キャラメルマキアート"に例え、口元にはまだその甘い香りが残っている…。彼女への未練をこんな風にロマンチックに描くなんて。
「…え!バンタンじゃん!」と、アーティスト名を見て驚いたものの、改めて曲を再生してみたらやっぱりものすごく良くて、何度も何度もリピートして聴いた。
彼らの曲の魅力はメロディもそうだけど、やっぱり歌詞にあると思う。
ラップでは中指立てて煽り散らかし、恋愛ソングでは糖尿病になるのではと思うほど甘く、優しく、ファンをとろけさせる。応援ソングは涙無しには聴けないし、バラードは心臓をぎゅっと掴んで離してくれない。
わたしが特に好きなのは"Pied Piper"と"Dimple"。
피리소릴 따라와 이 노래를 따라와
笛の音についておいで この歌についておいで
조금 위험해도 나 참 달잖아
ちょっぴり危険でも僕はすごく甘いでしょ?
널 구하러 온 거야 널 망치러 온 거야
君を助けに来たんだよ 君をダメにしに来たんだよ
니가 날 부른 거야 봐 달잖아
君が僕を呼んだんだよ ほら、甘いでしょ
피리소릴 따라와
笛の音についておいで
천사가 남긴 실수였나
天使のミスなのか
아니면 진한 키스였나
それともディープキスの跡なのか
그 보조갠 illegal
そのえくぼは反則だ
But I want it anyway
でも僕は手に入れたい
내게는 없어서 너에게만 있어서
僕にはなくて 君にだけあるということが
이렇게 힘든 걸까
こんなにも辛いものだろうか
빠져 죽고 싶어 잠겨 죽고 싶어
溺れて死にたい 沈んで死にたい
넌 내게 호수야
君は僕にとって湖なんだ
なんてセクシーで甘ったるいの…!
頭を抱えて崩れ落ちてしまうほど歌詞の表現力が高い。そしてサクサクと胸を刺してくる。
もちろん"DOPE"や"FIRE"、"Danger"や"Dionysus"などの熱くて激しい楽曲も大好き。
そんな楽曲の数々に、ミン・ユンギが作曲として携わっている。
あの、ただのリアコ製造機だと思っていたミン・ユンギが。
そんな彼の底なしの才能も惹かれた理由のひとつ。
彼は中学生の頃から作詞作曲をしていて、地元で"Gross"として活動していた時も自作のビートを販売していたようで、パフォーマーというよりかはプロデューサーを意識していたようだ。
BigHitEntertainment(現HYBE)に所属し、デビューが決まった際も、音に揺れるだけのヒップホップグループとして活動するつもりだったそうな。
けど今はどうでしょう。
なんと、業界でも難しい・激しいとされる振り付けを踊るアイドルグループになっているではありませんか。(ビフォーアフターのBGM)
ダンス経験のなかったユンギはたくさん努力をしたと思う。パンPDに「嘘つきー!」と文句を言いながらも、わたしは彼を隠れダンスラインだと信じてやまない。それほどダンスが上手に見える。
なのに、睡眠が大好きで、ちょっぴり運動音痴。
おじいさんのようにたくさん寝るし、「来世は石になりたい」とか言うし、水中バレーボールでは「うしろは任せろ!」と意気込んだわりに水の中でちょこんと跳ねただけで1mmもボールに触れられなかったり、プールから上がるのも一苦労だったり…。(トドがゆっくりと打ち上げられたみたいだった)
旅行が好きではなくて、人混みが苦手。
そんな彼は、とても繊細なメンタルを抱えていた。
対人恐怖症・鬱・強迫症
ユンギのソロ名義、Agust Dが歌う"The Last"という楽曲がある。
잘 나가는 아이돌 랩퍼 그 이면에
売れてるアイドルラッパー その後ろに
나약한 자신이 서 있어 조금 위험해
弱い俺が立ってる 少し危険だ
우울증 강박 때때로 다시금 도져
うつ病 強迫障害が時々ぶり返す
hell no
어쩌면 그게 내 본 모습일 지도 몰라
もしかしたらそれは俺の本当の姿なのかもしれない
현실의 괴리감
現実の乖離感
이상과의 갈등 아프네 머리가
理想との葛藤 頭が痛いな
대인기피증이 생겨 버린 게 18살쯤
対人恐怖症を発症したのは18歳の頃
그래 그때쯤 내 정신은 점점 오염 돼
ああ それぐらいから俺の精神はだんだん汚染されてった
가끔씩 나도 내가 무서워
時々自分自身が怖くなって
자기 혐오와 다시 놀러 와 버린 우울증 덕분에
自己嫌悪とまた現れたうつ病のおかげで
이미 민윤기는 죽었어 (내가 죽였어)
ミンユンギはもう死んだ (俺が殺した)
죽은 열정과 남과 비교하는 게 나의 일상이 되 버린 지 오래
死んだ情熱と他人との比較をすることが俺の日常と化して久しい
ジンくんは「ファンにもメンバーにも明るい姿だけを見せたい」「弱いところは見せたくない」というようなことを言っていた。("Awake"や"Abyss"でそんな思いを払拭したような気もするけど)
逆にユンギは、自身の弱さや暗い過去や辛かった経験を全て歌詞にぶつけてわたしたちに見せてくれる。
きっと普通の芸能人なら公開するのに少し勇気のいるような深層にある闇も、彼は怯むことなく、むしろ力強く表現してくれている。
ジンくんはアイドルとしてのプロ意識がとてつもなく高いんだと思うし、そんなところが大好きなんだけど、こんな風に人間味あふれる、少し弱くて危ういユンギに、どうしようもなく惹かれてしまったんだ。
AMA’sの舞台に立った日、自分に起こる信じられない栄光とプレッシャーに押し潰されそうになって、シャワーを浴びながら泣く。
喜ばしいはずなのに、気持ちが昂って仕方ないはずなのに、その裏にある苦しみや不安をひとつひとつ掬いとって、一身に受け止めてしまう。
ミン・ユンギは、そんな人。
そして"The Last"の中盤にはこんな歌詞が。
상상만 하던 것이 현실이 돼 어릴 적 꿈이 내 눈앞에
ただの想像が現実になった ガキの頃の夢が目の前に
꼴랑 두 명 앞에 공연하던 좆밥 이젠 도쿄돔이 내 코앞에
たった二人の前で歌ってたクズ 今じゃ東京ドームを目の前に
한번 사는 인생 누구보다 화끈하게 대충 사는 건 아무나 해
一度きりの人生 誰よりも華やかに 適当に生きんのは誰でもできる
걱정 말길 나 이젠 정말 괜찮아
心配しないでくれ 俺はもう大丈夫だから
号泣。
まず"東京ドーム"という日本の会場名が出てくることに震えたし、「俺はもう大丈夫だから」と、ファンに対しても自身に対しても言い聞かせているようにも取れる。号泣。
내 fan들아 떳떳이 고개들길 누가 나만큼 해
俺のファン達 堂々と顔を上げてくれ 俺ほどの奴なんていないんだから
その通りでございます。
もう何も言いません。
他ペンさんでAgust Dを聴いたことがない方、ぜひ一度"The Last"を和訳付きで視聴してみてください。ここでは書ききれないユンギのリアルな生い立ちが描かれています。そして惚れます。きっと2推し、もしくは最推しになっていることでしょう。
それだけではない彼の魅力。
大人すぎる精神。
アイドルのライブ配信は「好き!」「何食べたの?」「他のメンバーは何してる?」「パンツの色は?」など華やかでキャッキャウフフとしたコメントが多い中、彼のライブ配信は少し違う。
人生相談や、悩みを打ち明けるファンがとても多い。
そしてそれを丁寧に拾って、ひとりひとり手を取るように優しく答えていく。真っ暗な夜空に、ぽつぽつと小さな星を並べていくように。決して大きくない声で、それでもしっかりと胸に届く言葉で。
「まだ夢がありません」
夢がない人もいます。
28歳、今僕が言いたいのは
夢がなくても大丈夫です。
自分自身に集中してみてください。
自分が幸せになれる方法。
そして、目標に向かって頑張ることだけが価値のある暮らしというわけではないです。
「就職出来ないフリーターにも話して下さい」
もうすぐいい日が来るんじゃないか、そういう考え、そんな話をしたいです。日が昇る前の早朝は暗いけど、みなさんが望む星たちは夜にだけ現れます。
「辛い時、何で耐えましたか?」
答えが無いと思います、僕は。ただ耐えることが…耐えた方が勝つんです。すごく誠意がないように聞こえるかもしれませんが、僕は、それが答えだったんです。
一度お悩み相談だけをするVLIVEやってほしい。ティッシュ、もしくはタオル必須。
わたしはジミンちゃんやテテ、グクにものすごく母性を感じる時があるけど、ユンギにだけは一生かかっても母性なんて感じないんだろうなと思う。
だってわたしなんかよりもはるかに大人で、人として出来ていて、酸いも甘いも全てを経験した上で自立しているから。
そう、まさに、自分の足で立っている。
もがきながら、時には地面に打ちのめされながら、それでも必死に這い上がって、立っている。
そういう表現が、彼にはピッタリだと思う。
彼の言葉に説得力があるのは、わたしたちには想像もできない辛さや痛み、無神経な罵詈雑言を浴びせられて、それを乗り越えてきたからなんだろう。
ユンギは時折、全て凍らせてしまうような冷たい目をする。きっと、ああやって無になる術を見つけたんだろう。
わたしはどんな感情よりも何よりも、彼へのリスペクトの気持ちが強いんだな、と、彼の言葉や心の中を覗く度に思うんだ。
そして、ビジュアル。
とは言え、アイドルとして外せないのはやっぱりそのビジュアル。
はあ…🤦🏻♀️
昔レディースブランドのアパレル販売スタッフをしていたけど、ユンギはその時のマネージャーに似ている。その方のお顔がすごく好みで、既婚と知った時はショックを受けたほど。
ジンくんのようにおめめくりくり唇ぷっくり、な正統派イケメンなお顔も好きだけど、元々こういうさっぱりしたお顔も好き。
綺麗な逆三角形の輪郭に、つぶらな瞳、猫みたいに湾曲した唇に、小さめの歯。
笑うと子どもみたいに可愛くて、ほっぺがぷくっと膨れて、本当にその時だけは最大級にばぶみを感じる。
だからジンくん最推しでユンギが2推しだったのも必然的だったし、ユンギという人間の真髄を知った今、彼が最推しになっているのも全く不思議なことではない。
全ARMYを虜にする、骨ばった手。
それからユンギペンでもそうでなくても、彼の手が好きという人は少なくないはず。
この白くて血管が浮く手の甲。ゴツゴツした指先。綺麗に整えられた爪。華奢なのに、狂おしいほど"男"を感じる手。
多くは語りません。暴走するので。
低くて気だるい声
ジンくんはわりと高い声でハキハキと喋るけど、ユンギは対照的に低い声で流れるように喋る。
その低い声がまたたまらなく色っぽくて、だけど心を落ち着かせてくれて、癒してくれる。
なぜnoteには動画が直接貼れないのだろう。(ただの文句)
"大吹打"収録のミックステープを語るツヤツヤユンギのVLIVE、30秒、いや、20秒だけでも観てみてください。ミックステープも聴ける上に、このセクシーボイスにも撃ち抜かれます。
ああ、ここまで書くのにもう3時間半もかかってしまった。
それでもまだまだ語り足りきれないところがたくさんあるし、また時間がある時に小出しにしていこう。
こんな風にして、ジンペン模範解答だったわたしがしっかりとミン・ユンギの女になった。
BTSを好きになることに恐れる必要なんてなかった。
だって、蓋を開けたらARMYのみなさまは優しくて素敵な方ばかりだし、BTSは楽しくて悲しくて愛おしくてドキドキするような音楽を奏で続けてくれるし、プロの姿も素の姿もあますことなく見せてくれるし、BTS、ミン・ユンギは、わたしの生きる理由、光溢れる道しるべとなったから。