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【J‐TREC出場】【JR東日本】E235系1000番台グリーン車(F-19編成、F-20編成)J-TREC横浜事業所出場 2022年6月14日

・E235系グリーン車も20本目に突入

6月14日未明、JR東日本E235系1000番台のグリーン車がJ-TREC横浜事業所を出場しました。
このグリーン車は一旦J-TREC新津事業所へ甲種輸送後、同事業所で製造された普通車を繋ぎ、所属先の鎌倉車両センターへ輸送される模様です。

鉄路にての出場は約1か月ぶりとなる。
池子(神武寺)方にDD5515、J-TREC横浜事業所方7200系を連結し、深夜の京急逗子線を行く。

5月12日以来、約1ヶ月ぶりの出場。
※前回の出場は以下のリンクからご覧ください。

ついに20編成目の製造が確実となった同系ですが、全ての車両が営業を開始すると、横須賀・総武快速線の同系は全体の約3分の1以上ととなります。

池子(神武寺)~新鶴見信号場間はDD200形5号機が牽引。

まだまだ従来車(E217系)が走っている状況なので実感が掴みにくいですが、知らないうちにE235系が大多数を占めるのも時間の問題かと思われます。

ついに、20本目の導入が確実となった同車。
今回も前回に引き続きグリーン車の床部分にカバーが施されている。

・編成としての出場時期はいつ頃?

今回出場したのはグリーン車のみとなる為、自走することが出来ません。
したがって、先頭車や電動車と連結しなければなりませんが、先頭車や中間車は新津事業所で製造されています。

その為、所属先を一旦通り越してわざわざ新潟県行くのですが、なぜこの様な方法をとるのかは過去の記事でご紹介しておりますので、以下のリンクからご覧ください。

そして、新津で普通車と繋いだ後、いつ頃所属先へ来るか気になる所でもありますので、今回はいつ頃編成として出場予定か調べてみました。

・調べる方法はいたって簡単

外見からいつ頃編成としての出場予定かは簡単に分かります。

グリーン車が最後尾になるのは、甲種輸送のみの醍醐味。
妻面部分の数字が書いてある部分に注目。

場所はグリーン車の妻面部分にある検査表記

この部分には形式、重量、検査(※自動車で言う車検)がいつ頃実施されたものであるか示すも部分でもあります。
この部分には直近の検査月日・検査場所が記されています。

車端部には、その車両の形式名と自重、換算(誰も乗っていない状況での重さと全てのお客さんが乗っている状況での重さ)と、四角の中に検査月日と検査場所が表記される。

今回は新造であるということで、製造メーカーである総合車両製作所と表記されていますが、注目はその上の検査月日です。

上記画像はF-20編成のグリーン車でありますが、この検査月日は【2022‐9】と表記されています。これは、2022年9月以降の出場であると判別できます。
※これ以前は検査未完了である為、本線上を走ることは出来ません。

一方、同時に出場したF-19編成の検査月日は以下の画像の通りです。

転落防止幌の隙間から見る事が出来る検査表記。

画像では少し転落防止幌の影響で分かり難い部分がありますが、【2022‐7】と表記されています。

即ち、今回出場したF-19編成は2022年7月、F-20編成は2022年9月に新津事業所で製造された普通車と繋ぎ、所属先である鎌倉車両センターへ輸送される模様です。


・特集:ついに廃車が始まる相模線205系

今回は、J-TREC横浜事業所の前身である東急車輛で製造された相模線205系についての特集。

新型車両E131系導入及び同線のワンマン化に伴い、2022年2月に定期運用から離脱し3月のダイヤ改正に伴い完全引退した相模線205系。

引退後、所属先である国府津車両センターに留置されたまま動向が注目されましたが、ついに大きな動きを始めました。

今回は、完全引退した相模線205系をメインとし、廃車に伴に解体場へ配給輸送される同車を取材して参りましたのでこの機会にお届けします。

・引退した相模線205系を使用したイベントが開催される

去る6月10日、「①相模線撮影会&②機関車と相模線205系2編成連結!撮影会in国府津車両センター」が開催されました。

これは、JREモールの商品として発売されたものであり、国府津車両センター主催のイベント商品は今回で6回目となります。

今回は、新旧撮影会と同時に廃車の為に郡山車両センターへ配給輸送される相模線205系(4両編成×2編成)と牽引する電気機関車が連結されている姿を撮影できるということで販売開始から約2分で完売しました。

筆者も運よく参加出来たので、今回はその取材レポートをお伝えします。

・相模線の紹介

イベントのレポート前に、相模線という路線に馴染み無い人が多いと思うので、簡単に相模線の路線紹介。

相模線は神奈川県茅ケ崎市の茅ヶ崎駅から近年発展が著しい海老名駅を経てリニア新幹線で注目されそうな神奈川県相模原市南区の橋本駅を結ぶJR東日本の路線です。

全線単線のローカル線ですが、実は電車ダイヤ(※主に近距離電車で採用されているダイヤ)を導入している路線である為、ダイヤだけは山手線や京浜東北線等、大都市圏で運転されているものと同等の扱いがされるという少しだけ特殊路線であります。

この相模線、元々は気動車(※ディーゼルカー)天国の路線でありましたが、1991年3月に全線電化され、電化の際に同線専用車である205系が導入されました。

相模線電化開業時から活躍した205系500番台

この205系、当時首都圏で走っていた車両とは異なり、同系列では初めてであるスカート(排障器)、半自動装置、乗務員支援モニターが設置される等、当時の技術を詰め込んだ初めて尽くしの車両でした。

ノーマル205系
※画像は横浜線時代の205系

電化開業後30年間、沿線風景以外大きな変化が無かった同線でしたが、2021年ついに新車導入が決まり、新型車両E131系が営業開始と引き換えに2022年2月、205系の運転が終了しました。

・イベントスタート

参加者は当日朝、国府津車両センターに集合。
今回の撮影会スケジュール及び注意事項等が伝えられた後、撮影会場に移動しました。

・②機関車と相模線205系を繋いだ撮影会

前半は、機関車と相模線205系を繋いだ撮影会。

この撮影会終了後廃車の為、郡山車両センターへ輸送される205系2編成(R4編成、R5編成)と機関車(EF81形139号機)が登場。
配給列車に着目した公式撮影会というのは過去に実施した記憶が無い為、もしかしたら初の試みであるかもしれません。

今回、配給列車の出発時間が早いということで②のイベントが前半に実施されました。

・郡山へ輸送される前の205系
最初は、郡山車両センターへ向かう前の相模線205系を撮影。
ここでの撮影時間は僅か。
電車側は廃車前提となるかつ、国府津は直流、終点の郡山は交流になるので、電車側のパンタグラフを上昇することは出来ません。
しかし、後部標識灯(※テールライト)が点灯しているということは何かからくりがあるみたいです。
からくりの答えは機関車側にあるかも…

出発前のR4編成+R5編成
これから解体の為、郡山まで片道切符の旅が始まる。
今回解体の為、郡山へ向かう編成の車番(一部)
相模線205系同士の連結。
相模線は全線4両編成での運転である為、2本同時に繋ぐ姿は営業時代でも僅少だった為、今回の姿は珍しい状況となる。

ここから、徐々に機関車側へ移動していきます。

・郡山までエスコートする電気機関車
電気機関車側では光線状態を考え、小移動をしながら停止位置を調整していました。
調整後、出発時間まで撮影会スタート。

国府津車両センター~郡山間はEF81形139号機が担当。
配給列車の撮影会という全国でも珍しい撮影会が始まる。
機関車と電車の連結部。
拡大部分。

実は、電車と機関車の連結状態で一番課題となるのはブレーキです。
なぜなら、機関車は空気ブレーキ、電車は電気ブレーキの為ブレーキ機構が全く異なるからです。
その為、客車を牽引する場合同様、機関車側のブレーキに合わせて空気ブレーキになるのかと思いきや、この電気機関車かなり優秀らしく、ブレーキ機構が違う車両でも機関車側で電気ブレーキに変換してブレーキを作用させる出来る機能を備えているというとても優秀な機関車です。

そして、後部標識灯(※テールライト)を点灯することが可能なからくりも、連結時に線(上記画像の黒い細い線を指す)を繋ぐことで機関車側の電源供給により電車側の点灯が可能になる様です。

配給列車の出発を見送った後、次の場所へ移動します。

・①相模線撮影会

後半は相模線撮影会。

別会場では引退した205系(R1編成)と現在運行中のE131系(G-09編成)が展示され、電化開業後の新旧相模線を同時に見る事が出来ました。

行先も珍しいが、営業路線で同時に並ぶことは廃車配給中の茅ヶ崎駅以外実現することは難しい。


・205系の行先(一部)
この撮影会では205系及びE131系の行先リクエストが可能でした。
ここでは、普段表示していた「茅ヶ崎」「橋本」以外で珍しい行先を紹介します。

・八王子

相模線からの横浜線直通。
案外混んでいた印象。

2022年の3月ダイヤ改正まで相模線から横浜線八王子駅まで直通する列車が朝夕限定で運転されました。

・厚木

厚木駅は厚木市ではなく、神奈川県海老名市。

厚木駅は小田急線との乗換駅ですが、駅自体はそこまで大きくない。
ただし、折り返しできる設備がある為、異常時に登場頻度が高い。

・立川

間合い等で中央線内を走らせる計画でもあったのか。

何故、相模線に中央線の行先がと思う人もいるが、相模線車両の登場当時は豊田電車区(現豊田車両センター)に配属されていました。
1996年横浜支社発足に伴い、現在の国府津車両センターに転属された遍歴があります。
しかし、転属時相模線の線路をそのまま使用した為か、東海道線車両と編成の向きが逆になる現象が発生。
方向転換せず、引退まで逆のまま運行されました。
※E131系は登場時より東海道線車両と向きを合わせてある。

・高尾

ここからは中央線の行先が連続。
中央快速線の終着駅高尾。

・相模湖

相模川の経由地、相模湖。

・四方津

中央本線の行先も入っていますが、トンネルは通れるのか?

・大月

中央線の行先では大月が限界となる。


・E131系の行先(一部)
E131系は205系ほど種類は少ないですが、ワンマン対応車の為、ワンマンの行先が表示できるのが特徴です。

・原当麻

これも異常時のみの行先。

・八王子

205系同様横浜線直通時代の名残。
E131系の横浜線直通は営業開始から約4か月間の短命であった。

・ワンマン 八王子

横浜線内でもワンマン運転が計画されていたのか否か、幻に終わる。

・ワンマン 相模線 横浜線直通

横浜線直通列車は、行先と横浜線直通の交互表示で運転された。
勿論ワンマン列車も例外ではない。

・快速

205系には搭載されなかった「快速」表示がE131系には搭載。
単線の相模線内を快速運転する時代が来るのか。

・その他
折角の撮影会ということで、E131系は異常時のみでしか使用されない貫通扉の開放及び渡り板の降下が実演されました。
営業運転では滅多に見られない光景を作れるのも撮影会の醍醐味かと思います。

この状態で営業運転を走ることは不可能であるが、訓練の準備風景かな。
渡り板だけを下した状態。
この状態で現在営業運転に入っているとかいないとか…


・最後にと次回予告

今回は、特集として相模線の話題をお送りしました。
この為、文字数が長くなってしまったのでゆっくり読んでいただけると幸いです。

次回は、今年度3本目の出場となる地下鉄車両を更新する予定です。
確実では無い為、今後の動向を注視しながらの更新。
そして、再来週は先日入場した東急5050系の出場。
中間車2両を増備した10両編成で出場する予定ですが、増備中間車にまさかあの車両の導入示唆?



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