桜と雀、たんぽぽと私
桜の花をくちばしで折る雀の子
桜に戯れ
ぷちりぷちりと、
まるで薔薇を咥えた俳優のように
ぷちりぷちりと摘み取っては
ぽとぽと落としてしまう
散るにはまだ早い
今が盛りの花たちを
ぷちりぷちりと摘んでいく
あそこに見えるは幼い私
たんぽぽをぷちりぷちりと手折ってる
たくさん摘んで、
手の花束は大きくなるばかり
ミツバチが乗ったたんぽぽも
構うことなくぷちりぷちり
怒ったミツバチ
小さな手をぷすっと刺した
たんぽぽに囲まれて
泣き出す私、
泣き声を聞いて驚く母親
痛い痛いと泣