【印刷 #4】紙か? 電子か?
15世紀、ドイツのグーテンベルグが活版印刷を発明してから500年余り。
2010年、アップルからiPadが発売され、電子書籍の普及から はや10年。
書物(文字)は、
・自分が経験しなくても
・その場所にいなくても
・本人と話さなくても
それを「読む」ことで知識が得られる。
この原理原則、今も昔も変わりません。
1)紙と電子書籍
活字離れ(読書離れ)が指摘されるようになった昨今、書籍の発行は紙と電子書籍、または電子書籍のみという傾向にあります。
ここで、紙媒体と電子媒体の特徴(メリット)を整理して見ましょう。
■紙媒体
① 一覧性に優れている〔新聞、雑誌など〕
② 情報が比較的正確〔校閲が入るため〕
③ 保管、記憶の管理が容易〔物理的存在〕
④ 手触り等、五感への訴求力〔所有欲求〕
■電子媒体
① 検索性に優れている
② 大量に持ち運べる(取り出せる)
③ 情報の修正、二次利用(コピー)が比較的簡単
④ 入手コストが安い、または無料
以上、それぞれの特徴は相対的に「デメリット」と成りえます。
2)印刷物は無くなる?
1995年以降、インターネットの普及により、印刷物の生産は年を追うごとに減って来ています。そして今、コロナ渦の影響がさらなる追い打ちを掛けているのが実情です。
かく言う私も、紙と電子が併売されている書籍は、大型本を除き、ほとんど電子(Kindle版)を選択しています。〔※一部の電子版は消費税が掛かりません〕
3)電子から紙へ
『 読んでから見るか、見てから読むか 』
1970年代、この角川映画のキャッチコピーが映画館と書店を席巻。映画がヒットすれば、その原作も売れる。いわゆる「メディアミックス」と呼ばれる手法で、角川書店は大きな成功を収めました。
実はこのような手法が、再び注目されているのです。
それは「オーディオブック」と「オンデマンド出版」。
オーディオブックは、朗読されている本をスマホ・タブレットなどで聴くサービスです。具体的には、アマゾンが「オーディブル」という名称で2018年からダウンロード販売を開始しています。
そして、もう一つはオンデマンド出版。
紙の出版物を、注文があってから1冊単位で印刷・製本し、発注者へ届けるというサービスです。こちらも、早くからアマゾンが「プリント・オン・デマンド」という名称で、絶版本や希少本、特注本、個人著者による本など、1冊からの印刷・製本を手掛けています。
さらにその発展型として、そこで作った本を売ってしまおうというのが、同じアマゾンの「ネクパブ」と呼ばれる、個人出版支援サービスです。
4)noteは出版の救世主?
早い段階から、noteで執筆を行っているユーザーの中には、既にこのシステムで出版を手掛ける方がいらっしゃいます。(下記:小林慎和氏)
だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。
まさしく、note運営者が掲げているミッションを具現化した、フロンティア出版と言えるでしょう。
5)紙と電子のゆくえ
冒頭に掲げた通り、書物は読んで知識を得る(楽しむ)もの。
手段は問わない。それが、今どきの読書術と言えるかも知れません。
えっ?
「印刷物は無くなる」って話は、どこへ行ったの?
そんなこと、神(紙)のみぞ知る。
God Only knows...
┌(;・_・)┘ スタコラ サッサ...
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