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新卒デザイナーの育成を通して感じた、デザイナーとしての自己成長

こんにちは、RAKSULでデザイナーをしている佐竹です。
RAKSULに入社して早1年と少しが経過しました。

入社して半年頃、新たにデザインチームのグループリーダーとして、新卒デザイナーの育成を任されることになりました。初めてのリーダー経験、正直不安ばかりでした。教える立場として自分が本当に役立つのか、自分もまだ学びの途中なのに果たしてリーダーとしての責任を果たせるのか——そんな気持ちを抱えていました。しかし、この1年の経験を振り返ると、新卒デザイナーの育成を通じて得た学びが、自分の成長に大きく影響していることに気づかされました。
今回はその学びを3つに分けてお話ししたいと思います。


1. 「教えること」で自分の理解が深まる

新卒デザイナーにデザインの基本を教えるたびに感じたのは、「教えることは、学ぶこと」だということ。説明するためには、まず自分がその内容を深く理解していなければなりません。ツールの使い方やデザインの理論を言葉にすることで、曖昧だった部分を改めて見直し、自分自身のスキルが強化されていくのを感じました。

特に苦戦したのは、デザインの「感覚」を言語化することです。例えば、「なぜこの配置が良いのか」「なぜこの余白ではしっくりこないのか」。感覚的には分かっていても、それを他人に説明するとなると一筋縄ではいきません。「こうしたほうがバランスが良いから」と答えるだけでは、納得感に欠けることもしばしば。こうした課題に直面すると、自分がどれほど感覚に頼っていたかを思い知らされます。

そのたびに、「しっくりこない」や「なんだか気持ち悪い」といった感覚的な違和感を、どう言葉にすれば相手に伝わるのかを探り続けました。たとえば、余白の取り方を例に挙げると、狭すぎれば要素が詰まって見え、広すぎればまとまりを失う。その「適切なバランス」を、自分でも試行錯誤しながら少しずつ言葉に置き換えていきました。

その過程で助けになったのが、書籍やインターネットで見つけた先輩デザイナーの方々の表現です。自分が感覚的に「これだ」と思う説明に出会うと、それを共有し「なぜこの配置が良いのか」など、一緒に掘り下げました。このプロセスを繰り返すうちに、視線の流れ、バランス、余白の配分といった「良いデザイン」を支える理論が、自分の中にしっかり根付いていきました。

2. 「リーダーシップ」の難しさと喜びを知る

グループリーダーを任された当初は、とにかく手探り状態でした。何が正解なのか分からないまま、とにかく目の前の課題に向き合う日々。メンバーの中には、基本的な業務にすら不安を抱えている人もいました。しかし、今では自信を持って会議を進行し、内容を自分なりにまとめて次の行動につなげられるようになっています。そんな成長を目の当たりにする度、自分のサポートが少しでも役に立てたのかもしれないと思い、静かに嬉しさを感じました。

また、デザインに関する議論の中で、メンバーが自分の意見をしっかり伝えられるようになったのも大きな成長でした。以前は指摘されるとそのまま受け入れていたメンバーたちが、いまでは自分の考えをできるだけ論理的に説明し、他の意見とも向き合えるようになっています。その姿を見て、「リーダーの役割って、教えることや導くことだけじゃなくて、みんなが自分で考え、動けるような環境をつくることなんだな」と改めて感じました。

ただ、グループリーダーとして正しい判断ができているかは今でも自信がありません。思うように結果が出ないときは焦りもあります。それでも最近では、「多分リーダーに正解なんてないから、そのときにできる最善を尽くすことを大切にしよう」と思えるようになりました。メンバーの個性やペースを見極めながらサポートしていくことで、少しずつでもチーム全体が前に進んでいる実感が得られると、「これでいいのかな」と思えてきます。

3. 「フィードバックの力」で共に成長する

グループリーダーとして、メンバーにフィードバックする機会が増えてきました。フィードバックは、メンバーたちが自分の強みや改善点に気づき、成長するための大切なきっかけになります。ただし、ここで気づいたのは、フィードバックは「押し付けるもの」ではないということ。相手の視点に立ち、相手の意見や考えを尊重しつつ、一緒に考え、より良い方向を模索する姿勢が何よりも大切だと実感しています。
この考えを共有できて初めて、根本的な改善につながるフィードバックや、肩書き関係なくお互いにフィードバックしやすい関係を生み出せるのではないでしょうか。

私自身、メンバーからフィードバックをもらう中で多くの学びがありました。新しい視点や意見に触れることで、自分の考えを見直すきっかけになり、リーダーとしての成長につながっている実感があります。
フィードバックは、単なる指導の手段ではなく、メンバー全員が成長し合える関係を築く大切なプロセスだと思います。これからも、チームとしてお互いを高め合える関係を目指していきたいです。

終わりに

私がRAKSULに入社した理由は、個で戦うのではなく、仲間と切磋琢磨しながら良いモノづくりをしたいと思ったからです。今、グループリーダーという形で「チーム」をより強固なものにする役割に携われていることに、喜びとやりがいを感じています。

新卒デザイナーを育てる立場になり、最初は戸惑いもありましたが、今振り返ると、メンバーたちの成長が自分の成長に直結していたことに気づかされます。教えること、チームを導くことは、自分をも成長させてくれる貴重な機会でした。デザイナーとして、そしてリーダーとして、この経験を次のステップに繋げ、頼りになるデザイナーに近付いて行きたいと思います。


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