東京ドームの事例で学ぶ買収とTOB
最近、東京ドームが香港ファンドに社長を含む役員3人の解任を要求されているとニュースが飛び込んできました。
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その後、「三井不動産が東京ドームを完全子会社化します!TOBします!」という報道がありました。
コロナ渦に株式投資デビューした僕は、僕がTOBの現場に直面するとは夢にも思っておらず、せっかくなので一連の流れを記事として残そうと思いました。
香港ファンド「オアシスマネジメント」が東京ドームに経営方針・方法の提案
オアシスマネジメントは東京ドームの株の5%強を保有するファンドの運用会社で、東京ドームにとっては「物言う株主」となります。
オアシスマネジメントはコロナ渦で業績がかなり落ち込んだ東京ドームに対して、買収をほのめかす書簡と運営の改善・企業統治・業務改善などを取り込む「より良い東京ドームキャンペーン」を提案しました。
東京ドーム側は突然の申し出に対し協議の場を設けたが、議論がうまく進まず良い状況ではありませんでした。
そこで、三井不動産が動きました💨
三井不動産が東京ドームを完全子会社化!?
三井不動産から東京ドームの株式取得を求め、株式取得割合や金額、提携後の役職員の取り扱いなどを盛り込んだ提案書を東京ドームに提出した。
東京ドームはヒアリングを重ねるうちに魅力を感じ、三井不動産との提携を決めました。
この状況では、東京ドームから見ると三井不動産が「仲間」でオアシスマネジメントが「敵」ということになります。
オアシスマネジメントが東京ドームを無理やり買収することを「敵対的買収」、三井不動産が東京ドームを買収することを「友好的買収」といい、今回は三井不動産がオアシスマネジメントから守ってくれる形になったので、三井不動産がホワイトナイトとなります。
ホワイトナイト ... 敵対的買収を仕掛けられた対象会社を、買収者に対抗して、友好的に買収または合併する会社のことをいいます。(引用:ホワイトナイトとは|金融経済用語集 - iFinance)
自分の保有する株式がTOBされた場合どうなるのか
TOBは株式公開買付けといい、「この値段で株売ってください!」と企業側が提示することです。売りたい人は売る、売らなくても良いやつです。実際にTOBされた場合は一般的には市場価格よりも高い価格で株式を買い取ってくれます。
実際に東京ドームの場合はTOBの報道前は1株900円前後でしたが、TOBの買付価格は1300円と提示されました。
ただTOBに応募するのはちょっと手続きが必要です。東京ドームが公開買付代理人、または取次ぎを行う証券会社を指定するのですが、TOBの応募はその証券会社に対して行うことになります。
別の証券会社で株式を保有している場合は、まず代理人となっている証券会社に株式を移管してから応募しなければなりません。(面倒そう)
おわりに
自分の身の回りに起こった出来事をまとめただけの記事になりましたが、かなり貴重な体験をしていると思うので、記事として残してみました。TOB応募できるのは来週からなので、楽しみに待ちたいと思います。では!
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