営業からデータアナリスト?になった人が考えるデータアナリストのキャリアに関するポエム
最近、界隈で盛り上がっているこの話題、他人事ではないので、自分も自分の観測している範囲で今のデータアナリストのキャリアの問題点と将来についてちょっと考えてみました。
あくまで自分の観測範囲での話を元に考えた仮説ベースでの話になるので、完全フィクションであるという点はご留意いただければと思います。
それではポエムを吟じていきます。
現在のアナリストのキャリアの問題点
自分の観測している範囲ではアナリストのキャリアの問題点はまだ漠然としているように感じます。
ざっくり整理してみると、大きくは以下の2つの問題点に分類することができそうに見受けられました。
①:組織がアナリストを適正に評価できない問題
②:アナリストという職種の問題
①:組織の問題
個人的に観測している範囲だと成果(売上)は評価されていますが、アナリストが一番関わるであろう過程(施策と分析)の評価に関して、評価者側とアナリストが側でかなりギャップがあるのが問題である考えられます。
施策はやれば売上に繋がるイメージがしやすいため、評価もしやすいのですが、施策を検討するための分析と分析を行うために必要な前処理は売上から距離が遠いため、評価者(評価する側)のリテラシーが相当高くないとアナリストの成果である、過程を適正に評価することは難しいと思われます。※1
この問題の解決策は大きく3つあります。
1:データアナリスト(データエンジニア)の出身の評価者を増やす
2:現在の評価者のリテラシーを高める
3:適正に評価してくれる組織に行く
1:データアナリスト(データエンジニア)の出身の評価者を増やす
アナリスト側がコントロールができないため、組織が変わるのをじっと待つしかないかなと思われます。
2:現在の評価者のリテラシーを高める
織内で勉強会などの説明の機会を設けて、草の根運動からやるしかないと思っていますが、難易度はともかく時間に関しては1とさほど変わらないのではないかなと思います。※2
3:適正に評価してくれる組織に行く
異動や転職になるので、自分を正しく評価してくれる場所を見つけるために頑張るしかないという考えです。※3
なので、ここまで書いといてこんな結論を書くのもあれなんですが、①の組織がアナリストを適正に評価できない問題に関しては現時点では有効な解決策はないというのが自分の見解です。
②:アナリストという職種の問題
アナリストという職種に関しては2つ問題があると考えています。
1:アナリストという役割の認識のされ方の問題
2:アナリスト自身のアナリストという立場への意識の問題
1:アナリストという役割の認識のされ方の問題
アナリストという職種は意思決定の支援を行うための職種として認識されがち?なので、アナリスト自身が何らか意思決定を行うというパターンは少ないように感じています。
そもそも意思決定はPdMやPOがすべきものであって、アナリストは意思決定のための示唆と選択肢を用意するのが仕事であるという見え方、ないしは考え方になってしまっているので、自分自身の意思を反映しづらい立場にあるのではないかと思っています。
例えば、施策に対するレポート一つ取っても、データが取れやすく整理されている売上に関してはレポートを出しやすいですが、プロダクトが提供した社会的な価値に対する分析はデータの計測が難しいため、分析がしづらいという現状もあります。※5
なので、最終的に事業に求められる内容も自身ができることもビジネスの中でもドライな方向に寄って行き、ウェットな自分がしたいことや仕事を通して実現したい内容について言及しづらくなっていっているのではないかな、と感じています。
2:アナリスト自身のアナリストという立場への意識の問題
前述でも述べましたが、アナリスト自身が何らか意思決定をして、施策を実行するというケースはほとんどないため、アナリスト自身も自分で意思決定をして、何かができるという意識を持つことができないことがキャリアの幅を狭めてしまっている原因の一つではないかと考えています。
意思決定をするためには何らか、自分が持って行きたい方向性やビジョンなどがあるべきなのですが、これに関しても自分自身の意思を持つことを抑圧してしまいがちな今の現状から察するにそれもなかなか難しいのではないかな、と個人的には思います。
エンジニアリングスキルにしても、確かに技術理解は重要ですし、できることが多いに越したことはないですが、本来は何か作りたいものや達成したいことがあってありきなスキルのはずだと思っているので、闇雲にエンジニアリングスキルを伸ばしても、アナリストの時と同じようにキャリア迷子になるのは変わらないのではないかな、というのが自分の見解です。
今後アナリストが進んで行くキャリア
アナリストという立場は遠くない将来にはなくなっており、相当なスペシャリストではないと生き残ってはないのではないかと考えています。
自分の場合はそこで生き残れる程の力量を残念ながら持っていると思えないので、確実にPdMやPOになっていくのではないかなと思っていますが、おそらく殆どの人が同じような道にシフトしていくのではないかなと個人的には思っています。
現在の一般的なPdMやPOと比べると自分で分析をして、得られた考察から施策を考えて、実行ができるのは明らかに強みになるので、割と早い段階でそちらの道に行くことが得策ではないかと。※6
なので、分析を行いつつ、ビジネスのドメイン知識を身につけ、自分自身のビジョンを携えて、数年以内に自分で意思決定をする立場にいくことが現在考えられるベストな選択肢、というのが個人的なアナリストのキャリアに関する将来像になります。
最後に
評価やキャリアという点において、今後悩んだりそれが原因で潰れてしまう人が増えてしまうのはとても不幸なことだと思うので、今回は自分の考えをざっくりとですが記載させていただいた次第です。
ただし、この問題は正解がないものだと思うので、他の誰かが書いたことに影響を受けて、今回書いたことと全く違う考えになっている可能性はあります。
あくまで一個人の雑記なので、こんな考えの人もいるんだなー、くらいで何か参考になれば幸いかなと。。※7
また、気が向いたら続編も書いてみます。
※1:成果だけ見て評価するなら誰でもできると思ってしまうのと、そもそも過程を評価できない時点で売上の構造を理解できていないのでは?と思ってしまうクチなので、何を見て評価してるんだ?とは思ってしまう
※2:リテラシーのボトムアップのための活動は積極的にやるべき、それが評価に繋がるかどうかは置いておき。。
※3:今の日本企業でそんな会社があるのかどうかは甚だ疑問ではある、外資でもそんな会社あんまりないんじゃないだろうか?
※4:そもそもこのキャリアどうなるんだっけ問題にも似たような空気を感じている、これは完全な偏見ですがw
※5:これに関しては現在自分も頭を抱えている。。自分の実現したい世界観を達成すべく測るべき指標をどう作ればいいのか全くわからない。。
※6:PO、PdMが分析のスキルを身につけて淘汰されてしまう可能性もあるが、分業制になっている今の仕組みを考えると必要に駆られることがないので、彼らが前向きにスキルと習得する可能性は低いと見積もっている
※7:こうは言いつつも自分は自分の評価に関しては全く興味がないので、その点において役に立つ考えは見直してみたけど、書けていない気がする、反省