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沖縄の小売店の現状とこれからの課題

先日、沖縄に行ってきました。

飛行機は空席が多少あったものの思いの他、沖縄へ向かう人がいるという印象。でも毎年この時期であったら、普通は満席なのだろう。

沖縄に着くとすでに天気が悪い。梅雨が明けたはずなのに曇り時々スコールでこんな感じ。

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沖縄は私にとって小売店向けのコンサルタントとして起業するきっかけのひとつであり、大切な場所。

何かしら沖縄の力になれるような仕事をしていきたいと思っていたので、その前提としてコロナ禍による「小売店の現状」を把握したいと思いました。

沖縄にとって観光は大きな収入源であり、今回のコロナによる影響はとても大きいです。観光が少なくなったことにより「小売店の現状」はどうなのだろう。

元々、仕事での訪沖でしかも1泊2日と弾丸出張だったのですが、残りの時間で可能な限り、それらに携わる方達の話を聞きに行きました。

まず、最初に国際通りを訪れました。沖縄を代表する観光地です。
通りの両サイドには土産店や飲食店などが約1.6Kmに渡ってずらっと並び、沖縄の中で最も賑やかな通り。数年前に売場作りについてアドバイスさせて頂いたお店も何軒かあります。驚いたのは、休業や閉店のお店が予想以上に多かったことです。

国際通りのお店の方にお話しをお伺いしました。
「閉店してしまったお店もあるが、助成金をもらった方が営業するより良いとの理由で休業しているお店もある。結果的に観光客に来てもらってもこのように営業していないお店が多い状態なので、通りにとっては悪循環になってしまっている。」

お話を伺ったお店は、国際通りにいらっしゃったお客様にがっかりして欲しくないとの想いがあり、営業しているそう。
その想いに素晴らしいと思う一方で、立ち行かなくなるお店や休業することを選択するお店のことも理解できます。

また、沖縄では一般の観光だけによる収入だけではなく「MICE(マイス)」と呼ばれる企業・団体の会議や研修の誘致を推進することでも大きな収入を得てきました。参加者に対する記念品の受注販売、また、空き時間には観光や飲食などもするので、そこでも収入を得ることができます。
しかしながら、現在ではその件数も0になってしまったとのこと。

「MICE(マイス)」の記念品需要に対応するため、このお店ではカタログを作っていました。掲載されているのは沖縄でモノづくりをされている方達の商品。沖縄でこんなにもモノづくりをされている方達が多いことは、私にとって新たな発見でした。

そこでこんな質問をしてみました。

「この方達は東京やその他の都心部へ売り込みもされているのでしょうか。」

その答えとしては、
「それができている者も一部いる。だが、ほとんどの者が売り込みをできていない。」
とのことでした。

沖縄の外に出ると当然、交通、宿泊などでお金がかかります。そのため、結果がでなかった時のリスクが高いことができない理由とのこと。

次にいくつかの商業施設へ足を運びました。国際通りとは逆に人が結構、戻っています。これは少し意外でした。

商業施設に入っているお店の方にお話しを伺ったところ、観光客がメインターゲットではないことが大きいのだろうとのことでした。

また、私が沖縄に行くといつもお会いしている方がいるのですが、その方は沖縄全体のことについて、色々お話しくださいます。その方にもお話しをお伺いしに行きました。

以前その方とお会いしたのは1年くらい前なのですが、当時からインバウンド需要と過熱気味の観光需要に対して、何れそれが落ち着いた後のことを危惧されていました。

私も沖縄はもちろんのこと、日本全体でもインバウンドに偏った商業の方向性を危惧していました。インバウンド需要に対して供給するのが悪いのではなく、インバウンド需要が低くなった時に困らないように準備しておくことが必要だと思っていたのです。それはつまり、国内の消費者に向き合い、新たな需要を喚起してしっかりと準備しておくことでもあります。

沖縄の話に戻りますが、短期的にはコロナ禍が収まればインバウンド需要を含め、観光が徐々に戻っていくという考え方もあると思います。

ただ、そうだとしてもあらためて沖縄の文化、沖縄のあるべき姿をもう一度、見直す。そして沖縄のモノづくりから生み出される商品について、外へしっかりと広告宣伝をする、販路開拓をしていく。またそれらには公的機関の支援が必要だと思います。

もちろん、観光は沖縄にとって今後も収入の大きな柱ではあり続けると思います。しかしながら、その柱だけでは非常に危ういので、しっかりと沖縄の商品を流通させてもう一つの柱を作っていくことが大切だと思うのです。

私もこれから1軒でも2軒でも沖縄のお店の支援に入り、私にできることを具体的に考えて実践していきたいと思っています。

早くこんな感じで沖縄に晴れの日がくることを願っています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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