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再開発
既にどうでも良いことであるが、実は、このお話の中の、マッサージの虫には、モデルがいるのである。
それは、ながた師範である。ながた師範は、プロの整体師をされていて、マッサージとは、少し違う。さらに、「虫」とは、違うだろう。もしも、ながた師範がこの記事で、その事実をご存知になられたら、叱られる羽目になるのだろうと思う。
だが、最初、この記事を書いたとき、賀川所長が薬瓶を置いたテーブルの上には、「西宮ながた整体院」と、書かれた名刺が置いてあるという設定にしていた。
だが、それは、やめてしまった。ながた師範に叱られるという事態も考えられたが、実は、もっと明確な理由があったのだ。
9月の中旬、関西に帰省したとき、実は、ながた師範のところに、リキのミルワームを頂きに訪れた。
しかも、生き餌としての、ミルワームである。
リキは、乾燥ミルワームは、大好物だ。だが、生きているミルワームは、食べるのかどうか、与えてみなければ分からない。なにせ、どのハリネズミも、極端に偏食だという。リキも、ご多分に漏れず、今までの生活から、偏食家であることは、よくよく、私は、知っている。
だが、私は、生きているミルワームを、リキが食べるのかどうかに、非常に興味があった。だから、わざわざ、ながた師範に、会いに行き、生きているミルワームを、譲り受けることにしたのだった。
そして本当は、もうひとつ、ながた師範にミルワームを譲り受ける、私なりの理由があった。それは、あの、ツバメの巣を見ることだった。
→ツバメ日記・師範の
ながた師範の整体院は、9月の末に、移転が決まっていた。そして再開発で、いずれ近いうちに、ビルは、取り壊される。つまり、ツバメの巣は、そこに、無くなるのである。
師範に許可を頂き、写真を撮らせて頂いた。
師範と、ちょっと、寂しくなりながら、会話をした。
もう、取り壊されて、無くなるのですね。
いずれにしても来年の春は、ながた師範がツバメの巣を観察することは、もう、ない。
そして、このミルワームは、ヒナ吉に、多少の縁があるのだという。
だから、関西に来たついでとは言っても、わざわざ譲ってもらいに来たのだ。
そして、ながた師範のところから変える間際に、実は、もう一つ、ながた師範からのプレゼントがあった。
それは、いずれかのときに、また、報告することにしたいと思う。
ひとしきり会話をして、ながた師範の院を後にした。夕暮れが、綺麗な日だった。
ヒナ吉は、恐らく。
きっとどこかで、元気に暮らしていると思うのである。