父の日
世間一般では、父の日というのは、父が、労われる日だと、認識している。だが、6月21日の日曜日は、朝から、本当に、いろいろなことがあった。
そのうちの、ひとつの話を、してみたいと思う。
父の日の前日、結婚以来の家内との約束事(注1)に従い、土曜日の朝、風呂掃除をしていたのだ。次女が、そのときに、家内に、急に言い出したらしい。
部屋の模様替えをしたい。ついては、ベッドとカーテンの購入を、お願いしたい、と。
ちょっとした風呂掃除は、週末に、するようにしているのだが、大がかりな風呂掃除を少し放置していて、ちょっと汚れていたので、入念にやっていると、3時間近くかかった。
そして、最後にシャワーを浴び、昼過ぎに、ようやく、次のミッションにかかれるようになった。
風呂から出ると、目の前には、いつもの、マイクロテープが置かれている。
お疲れ様。コジくん。
今回のミッションは、第二王女(次女)様の、部屋の模様替えにつていのミッションだ。
かねてからご要望の、ベッドと、カーテンを購入して欲しい。ベッドは、組み立て、カーテンは、白っぽい、遮光度の高いものを選んで、古い汚れたものは取り外して、取り付けておくこと。第二王女様は、21時頃に、帰宅される。
分かっているとは思うが、今日は父の日だとか、朝の風呂掃除で既に疲れたなどということを理由に、組み立てができないと、逃げるようなことが、決してしないように。
例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。
プシュ〜。
マイクロテープは、いつものように、跡形もなく、消失した。
さて、どうするか。
家内のほうを見ると、もう、外出のスタンバイは、できているようだ。
心の中の、リトルkojuroが、嘆きつつ、つぶやいた。
用意だけは、良いよな。
ここ2週間のあいだで、次女にもいろいろあったようなので、仕方がない。やるしか、無いようだ。
私も、家内も、過保護である。
次女も、長女に負けず劣らず、過保護のカホコである。
家内に、一応、言ってみた。
できたら、土曜日に、言って欲しかったな。このミッションが、土曜日に終わっていれば、今日は、少し、ゆっくりできたかも知れなかったのに。
家内は、言った。
いや、あの子には、検討するとは言ったけれど、やってあげるとは、言っていないんだから。
あなたが、断れば、いいじゃないの。
心の中の、リトルkojuroが、少し笑いながら、つぶやいた。
過保護のコジに、そんなこと、できるわけ、ないじゃない。
まさに。
家内と私は、近くのニトリに出かけ、カーテンと、ベッドを購入した。
むろん、いちばん、安いものでは、ある。
次女の、たっての希望で、コンセントと、スマホの置き場所がある、少しだけ高いもの、つまり、2番目に安いものを、購入した。
組み立ては、2人で約30分と、なっているが、ほぼ1人で組み立てるので、倍は、かかると思われる。
心の中の、リトルkojuroが、首をすくめて、笑いながら、つぶやいた。
どうして、2人以上で30分なんて目安、書くんだろう。
コジは、孤独に、ひとりっきりでつくるんだよな。
そして次は、カーテンだ。
いろいろ、家内と、悩んだ。遮光性の高いものとは言っても、分厚いものは嫌だと言い、色は、白基調という。
なかなか、この要望が、難しい。
探しあぐねて、結果的に、このシリーズに、決めようとしたのだ。
だが、家内が、最後の最後、OUTLETコーナーで、見つけたのだ。
格安のものを。
心の中の、リトルkojuroが、感心して、つぶやいた。
その安いものを掘り出す嗅覚には、きっと、誰も、叶わないよ。
3,000円を覚悟していたものを、その、半額に、あいなった。
慌てて帰宅し、部屋を掃除しつつ、ベッドを組み立て、疲れてきたところへ、カーテンくらいは、交換できるだろうと家内に依頼したところ、こう、返ってきた。
私、手が届かないのよね。
心の中の、リトルkojuroが、しかたなさそうに、つぶやいた。
コジ、出番だよ。
それも、私が、やった。
家内は、こういうとき、ほとんど役に立たない。
そして、確かに、ミッションは、私のミッションである。
いたしかたない。
家内は、もうそれ以上はいいよと言ったのだが、部屋が散らかっていたので、ほどほどに、片付けた。
すると、もう、20時を、悠に、過ぎていた。
長女は、21時過ぎに、帰ってきた。
そして部屋を見るなり、言った。
なかなか、いいじゃん。
そして、先に、家内に、言った。
ありがとう。
心の中の、リトルkojuroが、笑いながら、つぶやいた。
今日が何の日かは、たぶん、知らないんじゃない。
だが、しばらくすると、家内と次女が、食べ物と、黒ラベルを、持ってきた。
心の中の、リトルkojuroが、喜んで、つぶやいた。
忘れては、いなかったんだね。
良かったね。
ミッション、コンプリート。
私は、ちょっと、上機嫌になった。
ただ、私が明るく、上機嫌でも、我が家は、平和とは限らない。
でも、今宵は父の日。
だから、
これで、いいのだ。
(注1)私は、家内と、結婚前に、約束した。水回りの掃除は、手が空いている時、できるだけ、私が、やると。それは、私は、幼い頃から、水回りの掃除の役目が、実家で、あったからで、最初は共働きだったので、役割分担の一環で、そういうことに、なったのだった。
【追記】
今回は、この、ふみさんの、ふみ歌詞企画に、参加した記事にした。
この記事から参照されている、「歌詞まとめ」の中の、「思っているよ」の歌詞から、連想した記事が、今回の私の記事になる。
次女は、大学で、運動部に所属している。大学も、スポーツ推薦で入学試験を受けた。だいたい、遅くまで練習。家にはほとんどいない。そんな次女でも、私は、思っている。少しは。
以前、こんな記事も書いた。
でも、私が思っているよりも、次女や家内が、私を思っていることが、最後に食べ物とビールが出てきたことで、判明した。
私のような人間を、こう、呼ぶのだろう。
幸せ者、と。
私は、いつもおちゃらけた記事を投稿し、愛を語る資格などないが、たまには、愛を語るときも、ある。そして間違いなく、愛を頂いている、幸せ者である。
神様にも、仏様にも、家族にも、読んでくださり、スキをくださり、コメントをくださる皆様にも、感謝、多謝なのである。