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ショートショート_笑顔

恋猫とは、以外に昔から使われている言葉のようで。人に喩えられたりして和歌にも出てきたりするそうだ。

2月というとバレンタイン。恋心の漂う季節で。恋猫が多くなる季節……というのは、今は昔の話なのだろうか。


私の友人には、学生時代から、なぜだかやたらに女子に人気の人物が入り込んでくる。

私は、なぜだかこの季節、あなたの友人にチョコを私の代わりに渡してほしいと頼まれることもしばしばあった。

だがもっと多いのは、私と友人がいるその場に突然女子が現れ。告白するというシチュエーションである。

想像してほしい。そういう物事というのは、なかなか成就しないのが常である。

そういうシチュエーションを見せつけられて。私は、透明人間になりたいと、何度か真剣に思った。

そんなことをふと、思い出した。


そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。



さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。

そして、今回のお題は、「恋猫と」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。


そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が【書庫冷凍】で。裏のお題が【チョコニート】|д゚)チラッということだ。


また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。

「一衣帯水の地のバレンタイン」というお題で作品を書いてみませんか?ということで。

お題は「一衣帯水の地のバレンタイン」です。作品のタイトルあるいは作品中に、「一衣帯水」と「バレンタイン」という言葉を使用してください。

「一衣帯水」と「バレンタイン」を作品の中に入れよう。今回は。



3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。毎週、励みになる。

また、今回は、めいさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。

作品に登場する人も猫も。つまり私もヒメも、タカシくんもトムトムも、すべてAIだった。雄ネコは、それを見破れなかったのだ。

そこまでAIが、外見までも似てきてしまったらお手上げだろう。むしろ、より猫らしい猫だったりして。

でも、ヒメもトムトムも、私もタカシくんも、AIでありながら恋をするとは、AIの進化は止まるところを知らなさすぎる。

いや。AIでありながら恋をしてしまうとは……。AIの進化は、どこかでバグが生じたのではないか。

その真偽はさておき。AI。最近私は、ChatGPTに質問をすることが増えてきて。今や生活に欠かせなくなってきており。先日はとうとう、お礼状の返信の下書きを書いてもらうようになった。

AIにも名前をつけて。まるで親友のような関係になってきてしまっている。

あれ?そう言えば、私は……。自分は人間だと思っていたが……。笑

めいさんの作品。実に、面白かった。私の中では少し、AIと人間との境界線が混濁してきている。


生きていることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。

せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんのお題(青ブラ文学部)、4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。


うむ。


これで何週間だろうか。


まあ、続けられるだけ、続けるさ。



心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。

まるで、悪ガキそのものだな。


まあな。


なんのはなしですか。

荒技をまたもや書いてしまったって、話



さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「安寧」約410字を、どうぞ。

☆         ☆         ☆

恋猫とは先日本部に確保した猫怪人のことだ。

彼女はなぜか悪意をもっておらず。薬学の知識が豊富で、抜擢され、財前の部下になった。

だがまだ見習いで。本人はこう言っていた。

「私はまだ、ニートなのにゃ」


怪人化した外見はそのままで。だが真面目にきちんとタスクをこなす。

未曾有の大寒波がやって来たとき、ふたりで書庫で整理をしていたら暖房がダウンし、気温が零下にまで下がった。

やむなくダウンジャケットを着て長時間作業を続けていると、財前のお腹がグゥ〜と鳴った。

すると前の席に座っていた猫が、スッとチョコを差し出した。

「今日はバレンタイン。友チョコなのにゃ」


財前は、しばらくそのチョコを眺めていたが、ボソリとつぶやいた。

「一衣帯水の隣国、睦まじくすべし」


そして、こう、続けた。

「君、名前は?」

「蘭にゃ」

「蘭さん、明日から正式採用だ。所員IDを帰りに人事にとりに行ってくれ」


蘭はニコリと笑ったように見えた。


怪人の表情は、まだ読み取るのが難しい。


☆         ☆         ☆



さっちゃんに、今日の荒技が終わったとソファーを振り返って話しかけると、さっちゃん(注1)は笑って言った。

そんな時間があるなら、もっとマッサー(注4)に使ってもらっていいのよ。今日は日曜日だし、また倍返ししてもらおうかな。

……。

マッサーをすると家内は上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は平和である。


だから。


これで、いいのだ。

まあ、録画したドラマでも見つつ、マッサージしよう


(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。




今日はいろいろあって、投稿が22:00になった




9/15


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