見慣れた風景がなくなるのはいつも一瞬
まると@イワテライフ日記さんのポストで、若園町の立花テレビ商会さんが更地になったことを知りました。
この辺りは、私も散歩で良く通り、営業自体は止めているお店も多いものの、味わい深い通りだと思っていました。街が生きている限り、新陳代謝があり、土地が別な形で使われることはむしろ喜ばしいことかもしれませんが、形を大きく変えてしまったと聞くと、やはり一抹の寂しさがよぎります。
私が今の家に引っ越してきてから、自分が良いと思った街並みは(歴史的街並みでも、近代あるいは戦後の建築でも)できるだけスマートフォンなどで記録しています。もちろん配慮はしていますが、被写体となる建物は誰かの所有物である以上、もしかしたら迷惑ではないだろうかと心の中で葛藤を抱えることもあります。
ただし、こういう景色が消えるのはいつも一瞬です。今回も、つい数か月前に撮影した写真がたまたま残っていたので、在りし日の姿を記録にとどめることができましたが、この時ためらっていたら、記憶の中におぼろげに残るだけだったかもしれません。
だから、自分は、少しでもこういう風景を何かの形で残したくてシャッターを押しています。
立花テレビ商会があった場所の現在の様子はまだ見に行っていませんが、今度ゆっくり歩いてみたいと思います。
自分が盛岡市紺屋町に建設予定のマンションのことが気になってしまうのも、やはり、こういう街並みが一瞬で消えることについて、せめていい形で折り合いをつけてほしいと願う気持ちが強いからだと思います。
<2024年3月24日追記>
かつて立花テレビ商会があったと思われる場所を歩いてみました。古い建物は文字通り跡形もなく消えていました。こうなることが分かっていれば、もっときちんと記録していれば良かったと悔やんでいます。