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不器用な嫌われ者

 不器用な人。
 私は、そんな人が好き。

 とても不器用な人を私は知っている。その人は周りの人との付き合い方が下手。感情のコントロールが下手。生きるのがきっと、下手。そしてそれを自覚しているんだと思う。

 今日、その人の陰口を5人くらいで楽しそうに話しているのを目撃してしまった。
 その人はたしかに害悪だと思う。でも、その4人の雰囲気に私は息が詰まりそうだった。

 でも、自分も他の場所で誰かの悪口を話しながら笑ったことがある。それを今ふと思い出した。「人のふり見て我がふり直す」という言葉の通り今後は気をつけようとなんだかすごく感じて今、胸が痛い。側から見ると人のことを悪くいう集団というのは、あんなに酷く醜く写るんだな。

 できれば、そんなものから遠ざかって穏やかな気持ちで日々を送りたい。もちろんムカつくことはあるし、泣きたくなることだってあるけれど、それを周りに撒き散らさないで、自分の心の深い部分と話し合って大切に感じていきたい。

 そんなことに気がつけた良い時間だった。

 私にとっては良い時間。悪口を言われているその人にとってはとても悲しい時間。そして、悪口を言っている人にとってはスッキリする楽しい時間なのかもしれない。そんな中で笑っていても実は心を痛めている人もいるのだろう。

 結局、人は自分軸で生きていく。
 人生を決めているのは自分。物事は起こる。それをどう捉えるか、どう見るか、そして未来をどうしていくかっていうのが大事なのかな。
 今日のそのワンシーンだけでも誰かと私では感じ方が受け取り方が意味付けが違うように。


 私も分かるよ。
 あの人は嫌な人だよね。
 でも私は、
 実はそんなに嫌いじゃないんだ。

つづく

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