少彦名神社
少彦名(スクナビコナ)の命は、日本神話における神様で、「古事記」では神皇産霊神(かみむすびのかみ)の子で、「日本書紀」では高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の子とされ、「古事記」によれば、少彦名命は大国主命の国造りに際し、天乃羅摩船に乗って波間より来訪し、大己貴(オホナムチ)大神の命によって国造りに参加した、と言われています。「日本書紀」にもこれと同様の記述があります。
少彦名命は、国造りの協力神、常世の神、医薬・温泉・禁厭(まじない)・穀物・知識・酒造・石の神など多様な役割を持っていますが、特に医薬の神様として祀られ慕われています。 海から来訪したとの記述により渡来人という説もあります。
大国主命と薬業・医業の神である少彦名命は創国の同志で、現在の大阪市中央区道修町に「少彦名神社」という少彦名命をお祀りした神社があります。
この少彦名神社がある通りは、武田薬品工業や、大日本住友製薬、三菱田辺製薬、塩野義製薬、小野薬品など、日本の名だたる製薬企業が軒を連ねてます。
と言う訳で、先週の土曜日の仕事帰りにお参りに行って参りました(*^_^*)。
少彦名神社(少彦名命と神農肖像画も含む)
http://www.sinnosan.jp
11月23日の勤労感謝の日に例大祭(神農祭)があるので行ってみても良さそうですね(*^_^*)
元々神農さんだったらしいですが、安永9年(1780年)に、京都五条天神宮より少彦名命をお招きして薬種仲買仲間の寄合所の神棚に神農さんと一緒にお祀りしたのが始まりだそうです。この1年後に今の武田薬品工業の祖である、近江屋長兵衛が創業したのは、中々興味深いですね。
ちなみに、神農は中国医薬の祖神で、商売の神でもあり、百草を嘗めて効能を確かめ、医薬と農耕を諸人に教えたと言われ、世界最古の本草書「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう)に名を残しています。「神農本草経」は、言わば中国漢方(中医学)の原典とも言うべきものです。
また、武田薬品工業は、近江屋長兵衛(武田長兵衛)が大坂の道修町で天命元年(1781年)に薬種業を創業した歴史がある会社です。
それにしても、近江屋長兵衛が大坂の道修町で創業したのは偶然ではないのでしょうね(^_-)