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スキーレンタル屋さんに行き、レンタルやシェアの文化や環境について考えた

自分のキャパからあふれ出そうなくらいの仕事をいただいて、嬉しい悲鳴を上げながら過ごした一週間。家事育児との両立は早々にあきらめ、週末にまとめてやろうと後回しに。終わらない仕事と、溜まった家事に押し潰れそうな、寝不足の朝が3連休のスタートだった。タイミング悪く、夫は東京へ出張。頼れる人もなく、子育てをYouTubeにしてもらう始末だった。

そんな3連休中にスキーのレンタルをしてきた。
なんで、この忙しいタイミングで…と思った。9月のはじめにこの予約を入れた過去の自分に唸りつつ、レンタルスキー屋さんへ出かけた。

江別の小学校では、冬の間にスキー授業がある。一年生の冬休みの間に、スキー用具一式を準備しなければならない。

一年生のスキー授業について、お便りをもらったときの驚きは今でも覚えている。率直な感想は、「シーズン中に5回も使わないスキー道具一式を準備するなんて!なんてもったいない!」だった。

私が生まれ育った地元はスキー場の麓の街。私の家はスキー場から徒歩圏内。スキー場がオープンすると、学校の体育はすべてスキー。ものごころついた頃から冬はスキーだった。

週末は家族とスキーに行き、お友達と遊ぶときにスキーに行くこともあった。両親は授業でスキーがあるから、ちょっとでも練習できるように連れて行ってくれていたのかもしれない。お陰で運動音痴の私でも人並みには滑れるようになった。

こんなふうに高校を卒業するまで、冬はスキーが当たり前の環境だった。
だから、年に5回も使わないスキー道具一式を揃えることに抵抗があった。

スキー道具はなかなか値段が張る。スキー板、ブーツ、ストックのセットで安くても3万円はする。その他に、スキーウェア、ゴーグル、帽子、手袋、スキー用のバッグ、ブーツ用のリュックなどを揃えると、あっという間に5〜6万円くらいになる。その上、来年は確実にサイズアウトして使えない。

一回のスキー授業で12000円の出費かと思うとクラクラした。

そしてレンタルはできないものかとネットを探しまくり、秋から4月までスキー板、ブーツ、ストックのセットを一万円以下で貸してくれる、神様のようなお店を発見。

一年目の初めてお店を発見したときは、すでに11月に入っていた。同じような悩みを持つ親御さんに人気なのか、わずかな予約枠しか残っておらず、やっと予約を入れてレンタルすることができた。

今年は9月の予約開始と同時に予約を入れ、それがタイミング悪く今年一番の忙しさと重なってしまったのだった。

このお店はとても人気があるらしく、予約開始と同時に予約サイトにログインしたにもかかわらず、10月はほとんど予約で埋まっていた。人気のない3連休の真ん中にちょっとだけ空きがあったので、そこに予約を入れたのだった。

そいうわけで、お店に行ってみると、すごく繁盛しているらしくスタッフの数が倍に増えていた。一番高いプランでも9800円で新品か新品に近いくらい状態の良いものをレンタルできる。一番安い6,800円のプランでは使用感は目立つけれど、ちゃんと手入れされているので安心して借りられる。

子ども相手の接客も丁寧で、長女のお話を聞きながら身長や体重を測り、ピッタリのサイズを見繕ってくれる。デザインもそれなり選べて、レンタル前にスキーの調整もしてくれる。保険も500円で入れて、レンタルしたスキーが使えない状態になっても大丈夫。中古でよくわからない物を買うより、ちゃんと手入れをされた物を貸してもらえるのなら、人気も出るよな〜と感じた。

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両親は毎シーズン、私のスキーを買ってくれた。朝からスポーツ店に行き、次々と試着させられて一大イベントだった記憶がある。本当に感謝しかない。

でも私のようにクラクラした人も絶対いたはず。

そういう人たちはどうしてたんだろう?と思い返してみると、私が買ってもらったスキー道具はいつの間にかなくなっていたことに気づいた。

多分、おかんネットワークで「ウチに使ってないのがあるから、もったいないから使って!」という感じで譲り合っていたのでは?と思う。

今もママ友の間で、スキー道具を譲り合ったりしている人は今もいるのかもしれない。けれど、お礼を考えたり、今後の付き合いを考えて無用な貸し借りを作りたくないなど、いろんな理由で譲り合いは減ったのではないだろうか?

私のようなボッチママも以前より増えていると思う…

譲り合いの代わりに中古での売り買いが増え、メルカリも人気になったのだろう。

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スキーレンタル屋さんの帰り道、レンタルやシェアリングは改めてサステナビリティだな〜と思った。

けれど、私は今まで旅行先で車をレンタルする以外に、レンタルサービスを利用したことがなかった。

欲しいものは、お金をためて買っていた。レンタルという選択肢を今まで意識したことがなかったのだ。

妹は服のシェアリングサービスを利用しているらしい。先日いつもと雰囲気が違うけれど素敵な洋服を着ていたことがあって、それがシェアリングサービスの洋服だったとのこと。

ファッションでサステナビリティを実践するには洋服のシェアリングサービスは良いと思う。私はいま着ている服にそこまで不満はないし、利用したことはなかったが、ちょっとトライしてみたくなった。

妹によると借りる服を選ぶのが大変、借りたい服が貸出中で借りられないことが多い、など100%の満足ではなさそう。

けれどもシーズンごとに流行の服を購入して、次のシーズンに流行遅れだからと処分されてしまう服が一着でも減るなら、良いのではないかと思う。

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私は延々と歴史の話をするコテンラジオというポッドキャストの大ファンなのだが、「お金の歴史」や「マルクス・エンゲルス」の回を聞くと、個人が物を所有するという概念がない時代も長かったようだ。

昔の人々と同じ様な感覚に戻ることはなさそうだけれど、レンタルやシェアの感覚が当たり前になっていくと、大量生産・大量消費からくる環境問題もマシになるのかもしれないと思った。


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