レセプトから心理検査の変化をみる ①調査方法
#レセプト #心理検査 #使用頻度 #経年変化 #社会医療診療行為別統計
たまたま用事で、知能検査の実施件数が増えている、と言おうとしたのですが。実際に自分の実施している件数(精神科病院勤務の心理士)を調べると 、ここ10年ほどで増加傾向でした。とはいっても、これは単に一つの事例にすぎないのではっきりしたことは言えないため、全国的にはどうなんだろうと調べてみました。
調べてみると、心理士にアンケートで調べた調査はあるものの(小川2011等)、経年変化がよくわかりませんでした。 そしてふと、心理検査の診療報酬請の数を調べればわかるんじゃないか、と思ったのですが、調べるも論文がでてこず。じゃあ自分で数えてみよう、と思ってやってみました。
医療領域では、レセプトから 経年変化を調べる調査がいろいろ行われているようですね。検索はここから行いました。
社会医療診療行為別統計(旧:社会医療診療行為別調査)
大分類と細分類、年齢別や入院と外来など色々な分け方があるようで、どれを見たら良いのかよくわからなかったのですが、なんとか目的の表を見つけて数を抜き出しました。でも今ひとつ、これで正しいのか自信がないところもあります。間違があったら教えてもらえると助かります。
しかし、数を調べてみると、年度ごとの数が出てくるのですが、どうも全国にしては少ない?と思ってよく調べてみると、「厚生労働省は毎年 6 月審査分のレセプト情報を用いて社会医療診療行為別調査を実施している」(石崎2016)、とのことでした。一年間の全データが入っているわけではなく、毎年6月分をピックアップして、それで経年変化を報告しているようです。電子化が進んでいない昔ならばそれも分からないでもないですが、現在は自動集計で全データを集約できそうなものですが、 何か理由があるのでしょうか。
それと、2011年のファイルを見てみると、発達及び知能検査 操作と処理が極めて複雑 のカテゴリーがどう見てもなく、???と思ったのですが、
「「D283 発達及び知能検査」は,平成22年に2件追加,平成24年(※注 2012年)以降は新たに3(※注 3操作と処理が極めて複雑なもの)が設定されてウェクスラー式知能検査3件が指定され」(鈴木2019 )、とありました。発達及び知能検査では、2012年から、3操作と処理が極めて複雑なもの のカテゴリーが作られたので、それまではWAIS知能検査は 操作が複雑なもの に入っていたようです。昔のことなので忘れてしまいましたが、言われればそうだったような・・・。こういった変化は、昔のことは忘れてしまうので、論文や発表で色々な人が調べて記録に残してくれるのはありがたいなぁとしみじみ思いました。
次回以降は、調べた結果を書いて行きます。
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