闘う人の美しさに魅了された日(2024年7月13日、マリーゴールドを観戦して思ったこと)
けっこうじっくり見せる試合の連続の合間に、アクトレスタイムというのはつまり歌とダンスの中に殺陣としてのプロレス演武なんだなと思ったこの日、私の心に一番深く刻まれたのはセミファイナルだった。
林下詩美 vs イヨ・スカイ(WWE)……!
私がプロレスを好きになったきっかけの詩美選手が、憧れてきたイヨ選手とシングルでぶつかる。
煽り映像で、憧れは捨てて勝ちに行く、と語る詩美選手の姿に期待感と緊張感が高まっていく。
入場する詩美選手の表情は、いつもながらクールでカッコよくて、薔薇がよく似合う。
対するイヨ選手の入場は、さすがWWEスーパースター。存在感だけで圧倒される。
一挙手一投足に視線が吸い寄せられて、一気に引き込まれた。
詩美選手のパワーと、イヨ選手のテクニックがぶつかり合う。
勝ちたい気持ち、その心の強さが表出するかのように、詩美選手の肌がどんどん血の色を濃くしてゆく(流血したわけではなく、筋肉が発熱して赤くなっているのだと思われる)。
赤い肌の印象があまりにも鮮烈で、命を燃やしているとはこういうことか、とさえ思った。
誰を信じるかは自分で決めろ。イヨ選手が残し、詩美選手が受け継ぎ託した言葉について、試合後にイヨ選手が語った姿も印象深い。
己自身の夢、道、自分を信じてくれる人たちを信じること。イヨ選手の強さの源は、その信念なのだろう。
眼福で、心深く揺さぶられる試合だった。
さて、次はどんな試合を観られるかな。