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税金を払っているなら警察を呼ぶべきだ【職場での窃盗について思うこと】
【はじめに】取るにに足りない盗難事件
昨日一昨日、立て続けに職場で現金の盗難事件が起きた。
被害者は、更衣室のロッカーに鍵もかけずに財布を保管しておいていたそうだ。
彼の財布の中から現金6,000円が抜き取られていた。別の従業員も同様に、いつもならかけている鍵をかけ忘れ、3,000円盗まれていた。給料日前の出来事だった。
現金が入っている財布を、盗まれるという発想すらなく、盗まれてから用心すべきと学ぶだなんて、日本ってほんとに平和なんだなぁと改めて思う。
でも、盗まれるに決まってるじゃん。
この二件は明らかに被害者達の不注意なんで、職場の人を信用してるしてない関係なしに、自業自得なんだよね。
だけど盗人は野放し。
それはそうと、そんな話をベテランの50代の女性、高野さんとしていると、彼女がとある工場の請負業者で働いていた時、盗難被害に遭った話が衝撃すぎたので、ここに記しておく。
会社のロッカーで現金9万円盗まれた話
その日高野さんは、家のローンを振り込むため財布に手持ちの現金と合わせて9万お財布に入れていたという。
もちろん、大金を保管するためにロッカーの鍵はちゃんとかけておいていた。
それでも、現金9万円が財布もろとも盗まれてしまったという。
こういうことが起こった時、大抵は自分を真っ先に疑う。
家に忘れてきたのかしら?
しかし、家人に確認しても財布は見つからず、鍵はちゃんと、かかっていた。
それでも、財布だけ消えてなくなっていた。
そこまで考えたら上司に報告するのが通例だ。
そして自分に落ち度がなく、大金を失ったとなれば、警察に通報しようと考えるのが普通なはず。
しかし、上司は高野さんにこう言ったのだ。
「警察に通報なんて面倒なことをされたら、うちの会社がこの工場の請負業務から外されるかもしれない。そんなことになったら、職場を失って、高野さんだけじゃなく、みんな失業することになる」
この一言に恐れ慄いた高野さんは、結局通報はしなかった。
この件を哀れに思った別の上司が責任を感じて、会社のお金で賠償してくれたので、高野さん的には事なきを得たらしいが、この場合、会社が何もしなかったら、信販会社の信用も失うし、九万円なんてそうそう出せるものではない。
その後、この工場の現場では、似たような窃盗事件が何件も相次いだらしい。
犯人はこの中にいる。と思って当然だろう。
それでも、いろんな境遇の労働者が入れ替わり立ち替わり入社しては退社する工場でのことだったので、誰もが、いろんな人がいるからねー。そういうこともあるよねー。なんて言って済ませてしまっていたのだ。
それからもちらほら窃盗があり、ついに犯人がお縄になる時がきた。
犯人は、高野さんの通報を拒んだ上司だったのだ。
高野さん曰く、その上司は常にニコニコ、ぺこぺこと腰が低く、優柔不断なところはあるものの、いい人が滲み出ているような、どこにでもいる普通のおじさんだったそうだ。
しかも、残業代水増し改竄を、別の社員が訴えたことによる余罪追求で見つかったとのこと。
ロッカーの合鍵を管理していたので、現金が盗み放題だったわけだ。
本当に、どこに悪人が潜んでいるか、わからないものである。
でも、上司との会話を聞くと、初めから悪い人と気づくポイントはあったのだ。
【架空の罪悪感】悪人は罪悪感を植え付けるのが上手
高野さんによると、その上司が現場の中で一番偉い人であったらしい。そんな人に通報はダメと言われたら、泣き寝入りするしかないと言っていた。
そもそも高野さんは窃盗の被害者なのに、あたかも、自分の不注意のように印象操作されていた。
上司は、警察に入られたら困るのは自分だから、高野さんのせいで、皆失業すると脅しをかけてきた。
悪人は、被害者に罪悪感を植え付けるのが得意だ。瞬時に自分の罪悪感を被害者に押し付けるスキルを持っている。
しかも、悪人のこれに引っかかる人は優しくて、素直な人なのだ。いい人ほど、この悪人が作り出した架空の罪悪感の餌食になる。
架空の罪悪感はここでは、高野さんが9万円盗まれたせいで、会社が本社の請負業務から外されて、みんなが失業する。という、上司がでっち上げたあり得ない話である。
ちゃんと聞けば、その話には無理があるとわかるはずなのだ。
本社側だって請負業者が外れることはリスクなわけだし、犯人が本社の人間ということもあり得る。
だから、一度本社側の人にも相談してから、通報を決めても良かったのだ。
通報することは、皆の安全につながる
「もう、警察呼ぶななんて、そんな会社辞めてやろうと思ったね」
そう彼女は言っていたけど、ここで高野さんが警察を呼ばなかったせいで、さらなる被害が生まれているのだ。
9万円と言ったら生活費になりうる大金だし、今私がそれだけのお金が盗まれたとなったら、給料日まで生きていけない。
警察は、国民の生命、身体、安全を守ることが仕事なのだ。安全な日本に住んでいると、通報というのがとてもレベルが高いことのように感じてしまうけど、ここは勇気を出して、上司の言葉なんて無視して警察を呼べばよかった。いや、呼ぶべきだったのだ。
実際、この後も何の落ち度もない人が、この上司から現金を盗まれてしまっている。高野さんは主婦なので、9万円盗まれたとしても、夫の稼ぎや貯金などで切り詰めてやっていけば、なんとかなるのかもしれない。
だけど、1人暮らしの人が、この額盗まれたとすれば、かなりの痛手である。
自分だけじゃなく、他人の生活を守るためにも、窃盗などの被害があったら通報することが大切なのだ。
それに、私達は税金を払っている。だから、警察に通報する権利はあるのだ。通報して被害届を出すことが、皆の安全に繋がる。
何だろう、いい人、正直な人、人を疑うことを知らない人ほど、愚かな人っていないよね。
高野さんは犯人が野放しになることの恐ろしさに全く気付いていなかったし、犯人が、身内に存在することにすら無自覚だったのだ。
ただ、消えた財布と現金を惜しがっているだけで、ことの恐ろしさに、全く気づいていなかったのだ。
愚かことだな、と思う。
むしろ、被害にあったら通報って義務を背負っている意識でいいのだ。
盗まれた方はなんも悪くない!!!
盗んだ方が圧倒的に悪い!!!!
学校で、子が現金を盗まれたので両親が通報してもいいか聞いたら、先生は「子供達を疑うようなことはしたくない」って言うケース、大抵先生本人が犯人らしいからね。
現金盗まれたら通報!!
以上!!!