あんずもち侍

東京大学文学部 とても弱い

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最近の記事

最近の日記(不定期)2

9月20日 今日見た夢 赦されたかと思ったら、諦められただけだった 9月27日 死体埋めについて 私とあの子の友情がどんな性質のものだったか、どれほどのものだったのか、私の浅い人生経験からはよく分からないが、例えて言うなら死体埋めを手伝うような仲ではあったと思う。例えというか、私は本気だった。あの子が殺して、埋めるのを手伝うのは私。誰をという訳ではないし、あの子が今にも誰かを殺しそうだったとかそういう訳でもない。でももし万が一に人を殺してしまったら彼女は真っ先に、正気を取り

    • 昔の推理小説の話

      エラリー・クイーンを知っていますか。 1930年代くらいのアメリカで売れた推理小説作家で、厳密なプロットと徹底した論理的な推理が特徴だ。とても面白いのに日本ではミステリ好き以外の間だとそんなに知られていないのが残念。 作者(という設定)であり主人公であり探偵役であるエラリー・クイーンは一言で言うと「文系の天才」みたいなキャラで、創元推理文庫の表紙の美青年のイラストが全く誇張ではないくらいの美形である。 代表作である国名シリーズでは特に大都会ニューヨークを舞台に群衆を巻き込ん

      • 離れなきゃいけない大好きな友達へ

        8月16日 懺悔 あなたに優しい嘘をつき通せなかった私はただの薄情な嘘つきになってしまったけど、あなたに寄り添いたいと思ったあの気持ちだけは嘘じゃなかったんです もうあなたの心に触れることは許されないけどきっとずっと大好きだよ 今度のステージは一人で観に行くね、こっそりお花でも置いて帰るからね。 8月17日 ガラス花 「泣きたい時に泣かせてくれる曲教えてあげる」 私がもうダメかもしれないと絶望の縁に突き落とされた時にあなたが教えてくれた歌、優しくて悲しくて凛とした歌 その歌

        • 最近の日記(不定期)

          7月7日 いつも私に細やかな好意を与えてくれる人たちの気持ちを押しのけてまで自分は誰にも分かってもらえないと言うのなら、孤独に生きていく覚悟をしなきゃいけない。ちょっと寂しい 7月10日 虹色の犬が2匹、自販機に挟まろうとしてるのを見た※ 7月16日 永遠を求めるか無に耐えるか、じゃなくて今の刹那の百が必要なのかもしれない。でも百がゼロになる痛みは何度も分からされてるからその勇気はない…とかじゃなくて刹那的な百もそんなに見つかるものじゃない 7月19日 大好きだった(大

          先輩の命日に寄せて

          2週間ほど前、中学時代の先輩の命日に泣きながら書いた日記 日付が変わった。4年前の同じ日、中学の頃の部活の先輩が交通事故で亡くなった。優しくて、いつも心配そうな顔をしている人だった。その学年は部員が先輩一人しかいなかったこともあって、彼女はよく後輩たちに話しかけてくれていた。人と関わるのが下手で逃げてばかりの私のことも、いつも心配してくれていた。でもその頃の私は本当にひねくれていて、いつも弱々しい調子で「大丈夫?」と聞いてくる先輩のことをうっとうしいとかお節介だとかそんな風

          先輩の命日に寄せて

          失われたものばかりを数える癖

          誕生日だった。私が生まれた7月18日はとあるアニメ制作スタジオへの放火事件でたくさんの人が亡くなったのと同じ日で、生き残ったけれどもいまだに苦しんでいる人だっている。その数日前には高校の頃好きだった絵師さんが病気で若くして亡くなっている。その10日ほど前には中学時代の先輩が交通事故で亡くなっている。こんなにも死にたいと思いながら22年も生きてしまった私の代わりに。

          失われたものばかりを数える癖

          人間じゃなかった私が人間になって人間らしい苦しみを知るまでの21年間

          自分を綾波レイか長門有希だと思っている女による人生の振り返りに、少しばかりお付き合い下さい。 私はもうすぐ生まれてから22年になりますが、ここ5年ほどはずっと自分の苦しかった過去の記憶を言語化することに思考を費やしてきました。 自分のことも外の世界のことも何一つ分からず、真っ暗な闇の中で息を潜めながら一日一日をやり過ごしていた幼少期、今思い出せばとにかく呼吸が苦しく、私の目に映る世界はいつもモノクロでした。 そして中学、高校、大学と少しずつ大人になって、少しずつ生きるのが楽

          人間じゃなかった私が人間になって人間らしい苦しみを知るまでの21年間