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TRICERATOPSの弾きながら歌うのが難しそうなギターリフ五選

TRICERATOPSは以前この記事で『if』について取り上げた。
『if』はメロディに重きが置かれた曲で、それを生かすコーラスワークなどについて語らせてもらっている。


一方で、TRICERATOPSの魅力の一つに「ギターリフのカッコよさ」があると思う。
和田さんの弾くギターリフはこれぞロック!といった感じのシンプルなフレーズが多く、一度弾いてみたい!と思わせる魅力に満ちている。

ただ注意してほしいのが、和田さんは歌いながらリフを弾いているということだ。

和田さんは涼しい顔をして弾いているように見えるが、リフとボーカルのリズムが別々になっているものも多く、同時にリフとボーカルを務めるのはかなりの至難の業だと思う。

そんな中でもこの曲は特に両立するのが難しいのではないかと思う五曲をここで取り上げたい。

1.『Warp』(LEVEL32収録)

一曲目は『Warp』

この曲のAメロは軽快な単音カッティングリフに、ベースの同じような音づかいだが音化を変えたフレーズが絡む展開がカッコ良く、そこにメロディを小刻みに切ったボーカルラインが重なる。
ボーカルもギターも休符をしっかり挟むことが重要なラインになっており、なおかつそれぞれの休符の入るタイミングが一致していないため、どちらかのパートにつられてしまう事うけあいである。


2.『THE CAPTAIN』(THE 7TH VOYAGE OF TRICERATOPS収録)

二曲目は『THE CAPTAIN』。

イントロからロバートプラントのシャウトが飛んできそうなこの曲。
何度聴いても『Immigrant Song』が想起されてしまうこのギターリフはそもそもピッキングが難しく、そこに歌を合わせることのできてしまう和田さんの両立力は驚嘆だ。
こういった、違うリズムを自分の体で両立される能力っていうのはドラマーの人は自然と身につけていくものなのだろうか‥


3.『1000 LOVE』(LICKS & ROCKS収録)

三曲目は『1000 LOVE』。

この曲は、収録されているアルバム『LICKS & ROCKS』がオールドスクールなロックンロールを打ち出しているように感じられる中でも、ギターのリフがこれぞロックンロールといった感じのシンプルだけどかっこいいフレーズになっている。
とはいえハンマリングやプリングの細かい動きの中にボーカルを重ねるのは至難の業ではないだろうか。
左手の動きは細かいのに歌は大きな音価で歌わないといけないというのも辛いと思う。


4.『GOTHIC RING』(THE GREAT SKELETON’S MUSIC GUIDE BOOK収録)

四曲目は『GOTHIC RING』。

実はこの曲のギターボーカルを和田さんが練習している動画を何かで視聴したことがあり、その動画では和田さんさえもその両立に苦しんでいる様子が見てとれた。
ということは、それくらい難しい曲だということで、ミュートしつつ弾くリフと淡々と続くAメロのボーカルを両立させるのはそりゃ難しいよね!と思ってしまう。


5.『GOING TO THE MOON』(A FILM ABOUT THE BLUES収録)

最後は『Raspberry』と並ぶくらいの知名度はあるであろうこの曲。

この曲はワーミーを使ったリフがいかにも宇宙旅行感を表しているようで印象的だ。
ギターボーカルは途中までは良さそうなのだが、2番に入ると何とそのワーミーを使ったギターリフとボーカルを両立しなければならない箇所が出てくる。しかもサビに入るまでずっとなのでそれなりに長い。
手と足と声で異なるリズムを感じながら演奏するなんて、脱帽としか言いいようがないです。



いかがだったでしょうか。
この他にも両立が高難度な曲はたくさんある中で、アルバムから一曲ずつに絞って紹介させてもらった。
特にリフという観点で行くと、アルバムでは『A FILM ABOUT THE BLUES』、『LICKS & ROCKS』がカッコ良いものがたくさん収録されているので、是非聴いてもらいたい。

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