「入院生活」3 再会
12月15日
朝6時半ごろ、看護師が検温にくる。体温36.1度。血圧は教えてくれなかった。点滴を繋いでいく。日に3回の点滴が、髄膜炎の唯一無二の治療法だ。
頭痛は今は、後頭部にチリチリ来る程度、これなら耐えられるが、悪化するのが怖い。
看護師に鎮痛剤を頼むと、朝食時にしますと言われた。
入院生活はこんな感じ、3食食べて3回点滴して、ただベッドに寝ている。他に何もない。
でも自分の身体感覚と五感に注意するだけでも発見がある。面白そうだ。そう、「感じることは生きること」それを実践する時だ。
入院初日の担当看護師は、母と妹の時も世話してくれた人だった。「初対面ではないですね。ひょっとして?」と横になって処置されながら訊ねると、彼女も思い出して「今、鳥肌たったわ」と答えた。他にも、母を知るベテラン看護師がいた。我が家はこの病院では有名人なのかしらん?
先程の母と妹を知る看護師は「あの時、わたし西7病棟勤務だったから」とも言っていた。確かにそうだ。西7病棟、別名緩和ケア病棟。もう治療法がなく死期を待つ患者の苦痛を和らげるための部屋だ。
今、私がいるのは東3病棟である。
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