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【中国コラムご紹介】40代女性の半数が働いていない。

おはようございます。
フォローしている中国のコラムで、「40代女性の半数が働いていない。」というタイトルの記事を見かけました。

タイトルを読み、怠惰な女性が増えているのかな?と勘違いしてしまったのですが、一読してみると、中国で女性の職場復帰が難しくなっている、という内容でした。

内容を要約します。

・『妈妈岗マーマガン(※)』を、青島市のある会社が募集したところ、問い合わせは殺到したものの、10人の求人に対して、4人が登録をするのに留まった。原因は、仕事の内容が家政婦だったからだった。
(※母親向けの職位・仕事。多くは、家政婦、コールセンター、工場作業員など専門的な技術や経験が必要とされない仕事。日本では”ママさん従業員”、”ママポスト”などとも訳されている。)

・勉強や仕事に打ち込んできた数十年の努力の結果、妊娠・出産を経た結果、家政婦の仕事しか見つからないのか、という女性の落胆の声や、『妈妈岗マーマガン』だけあるのはおかしい。なぜ、『爸爸岗バーバガン』(父親向けの職位)という言葉はないのか、子育ては母親だけの責任なのか?といった世間の声が紹介されている。

・他にも、職場で妊娠して出産すると解雇されるという社内の噂に焦り、妊娠7ヶ月でも出張で飛び回っていたという話や、上司から「子育てで大変でしょうから、楽な仕事に回してあげますよ」と昇進の道を断たれた、という会社での悩みの話、ほかにも家庭内で、義母の「子育てをさぼっている。」という不満の声を浴び、辞職して家事と子育てに専念したところ、今度は義母から「あなたが無収入で息子に負担がかかっている」と責められ、どうしたらいいかわからない、など女性の悩みが紹介されている。

他にも女性の悩みや、『妈妈岗マーマガン』についての世間の声、女性の社会復帰に対する意見が紹介されていますが、コラムの結論としては、”確かに『妈妈岗マーマガン』は臨時の仕事であるが、それでも働くことはいいことである。収入は減るかもしれないが、労働に対して報酬を受け取り、自分の価値を再定義すること、尊敬と認知を得ること、子供達から怠け者に見られないことは大切である”と、結論づけています。

また、専業主婦の82.7%が社会復帰を望んでおり、そのうちの48.3%がパートタイムやフレックスでの仕事復帰を希望しているというデータも紹介しています。

また、『妈妈岗マーマガン』というキーワードがきっかけで、女性の社会的責任や、家族の価値観について議論が活発化し、女性を取り巻く環境が寛容になること、家族とパートナーが女性に対して理解し、コミットメントすること、その結果、女性が母親としての不安から解放され、自分の夢について語ることができるようになるのが望ましいとも書かれています。

日本で議論になるようなテーマが、お隣の中国でもされているのは興味深いと思い、要約となりますが、ご紹介しました。

ご感想などコメントの方に頂けましたら嬉しいです。

中国のマーケティング専門家やコラムニストの文章は日本人のそれとはまた違った視点があります。新鮮な視点や考えを、このnoteでお届けできたらと考えております。

本日はここまでとさせて頂きます。
お読みいただき、ありがとうございました!

トップ画像はpan03photo様の画像を使わせていただきました。

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