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 乗り合いタクシー「チョイソコ」改革

以下に、「チョイソコ」サービスの効率化と収益向上のための改革案を、自治体や運営会社が抱える課題を含めてまとめました。さらに、料金を1回400円に設定した場合の採算性についても考慮しています。

チョイソコ運営効率化と採算性向上の改革案

1. 事前予約と曜日別の固定運行
曜日ごとに予約を推奨し、運行ルートや時間帯を地域ごとに固定することで、利用者の動きを予測しやすくし、効率的な運行が期待できます。曜日別に運行エリアを分け、曜日ごとのエリア別予約を導入することで、利用者を集約しやすく、効率的な運行が可能です。

2. 商業施設との連携とオフピーク対策
午後などの利用者が少ない時間帯には、地域の商業施設や温浴施設と連携し、運行ルートを施設と地域間に設定します。これにより、利用者が商業施設への訪問をしやすくなり、地域の経済活性化も図れます。これにより、施設の閑散時間帯も活用でき、商業施設との協力によるスポンサー収入の可能性も広がります。

3. 採算性と料金設定
現在の実証実験では、1回400円の料金設定で試験的に運行されている例があり、採算性の確保に向けた取り組みが進んでいます。しかし、運賃の持続可能な収益化にはさらなる運用コストの削減が求められています。燃料費や人件費の高騰に対応するため、運賃を1回400円以上に引き上げるか、運行頻度をさらに調整し、利用者が多い時間帯のみに集中させる方法も検討されます  。

4. 公平なサービス提供と地域カバー
運行時間帯とルートの効率化を進める一方で、全地域がカバーされるように運行計画を立てることが重要です。これにより、地域ごとの利用格差を防ぎ、全住民が公平に利用できるサービスを提供できます。また、商業施設連携による午後の時間帯運行では、施設を含む各エリアへのアクセスが確保されるよう調整が必要です。

この改革案は、運賃設定や商業施設連携、効率化に向けた工夫を盛り込み、自治体と連携して運営コストを削減し、収益性を改善する方向で考えられています。

追記
「チョイソコ」の運行経費について、一般的なコストには、運転手賃金、車両リース、燃料、システム利用料が含まれます。例えば、ある自治体のケースでは、1台あたり年間300万円程度の予算が計上されて、自治体の補助によって採算が取られています  。運賃は1回300〜400円が相場で、仮に1便あたり5〜10人の乗客を想定すれば、採算が見込まれますが、自治体負担が不可欠です 。
自治体によっては、補助金に差があり、業者の運行経費に負荷がかかっているケースもあるといいます。

料金の設定については、バスなどの公共交通機関よりも少し高めに設定することで棲み分け、利用を促進できる可能性もあり、固定ルートが設定されないデマンド型の利便性から、バスではカバーしきれない地域にも対応できる利便性をそのままに過疎地域では、この取り組みのほかに「ボランティアドライバーによる移動支援」や「地域による車両共同使用」など、地域特性に応じた対応が求められています。

さらに追記
運行を行っている自治体に寄せられた市民の要望ホームページを覗いてきました。
・満員時に次の便が30分以上待たされる。
・混雑時に思うように予約が取れない。
・満員なのに予定の停留所を回る非効率。
・混雑時に乗車予約が取れず、タクシーの予約をしたが、タクシーが出払っていた。
・目的の場所にうまく繋げない仕組みになっている。
さらに、この授業に追い打ちをかけるのが、利用人口の減少。地域のタクシー会社と顧客の奪い合いとなり、採算が合わず共倒れに向かうケースがこれから表面化すると思われる。また、どちらの運行にも担い手不足と言う課題が深刻なようです。

さらに国土交通省の調査報告から追記
https://www.mlit.go.jp/common/001176322.pdf
Xに投稿している通りですが、運行状況と収支には地域の取り組み姿勢による格差が存在するようで、各種交通機関との徹底的なアクセスポイントや利用状況の具体的な設定のすり合わせや、価格設定など、地域の実情に最も寄り添う選択をした上で、配車アプリ利用による効率化で配車設定までの時間短縮が決めてのようです。
針の穴を糸で通すような難しい課題に取り組む現場力に任されている現状に担当職員の交流など、自治体の間で運用構築技術者の交流が必要ではないか?
とは言え、過疎地域では最終最後まで取りこぼさない行政サービスとして考えられる事は、地域住民による…適切な言葉ではないが「白タク」に等しい有償ボランティアの活用になってくるのではないかと思う。
極端な人口減少地域の場合の話ですが。
人工運転技術による交通改革が期待できるものか、国民生活に隙間が生じない交通サービスの提供が求められる。

さらに追記です。
高齢化や人口減少が進む地域において、住民がLINEグループなどのアプリを活用して有償ボランティアの形で近隣の交通支援を行うことを合法化し、交通弱者をサポートするための仕組みを整える。

必要な項目
※ただし、通常の自家用車管理の認可の範囲を超えないように設定することで、安全性の確保と政策の有効性を確実に行う。絵に描いた餅は要らない。

1. 資格と許可の導入
地域ボランティアというより「顔が見えるご近所さんが」一定の条件下で有償運送を行うための資格と許可を設け、無認可タクシーに該当しない形で法的認可を受けられるようにする。
2. 安全基準の強化
運転者の資格や車両の整備基準を定め、地域の移動支援サービスが安全に行われるよう管理する。
3. 責任と保険制度
トラブル防止のため、適切な保険に加入を義務付け、事故や問題が発生した場合の責任分担を明確化する。
4. 柔軟な料金設定
地域の状況に応じた適切な料金設定を認め、過剰な負担なくサービスが利用できるよう配慮する。

ただし、これは地域の過疎化度合いによります。
他公共交通機関との運行ルートの住み分けや、利用者の身体状況による支援度の違いや、また担い手不足となりつつあるタクシー業界に対して、十分な配慮が必要。
その際において、高齢者や障害者に対するタクシーチケット利用など、基本的にタクシー優先利用に特定枠を設けることで、徒歩による移動やバス利用が可能な比較的健康的な層と利用の棲み分けを行う運用収益の合理化を徹底して検討されなければならない。
この先に、自動運転技術による交通サービスへの移行が速やかに行われる社会が来ることが待ち望まれるが、これはまた別の着地点の話になる。
移行期間の間、住民の足をどうやって守り、タクシー業界の労働者の収益を確保するか、膝を突き合わせた調整が何よりも欠かせない。
また1部の移動手段として電動キックボードなどを活用する地域があるが、体感が衰えた中高年以降には推奨できない。
本当に必要な人たちに届く手段にはなり得ない。
とは言え、2025年にも全自動運転による小型車の販売が開始されると言う情報もあり、交通量が少ない地域での交通弱者対策には一筋の希望も期待したい。

提案の意義
この法整備により、地域の実情に応じた柔軟な交通支援が可能となり、住民同士の協力によって高齢者や交通弱者の生活を支える新たな交通モデルの確立を目指します。


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