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認知症患者とその家族をサポートしていきたい

どうも。ちびなーすです。


自分の今後について、最近色々考えています。
旦那ともたくさん話し合っています。

特に、自分の専門性のこと。


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私は今後、認知症患者やその家族のサポートを専門としてやっていきたいと思っています。


本記事ではそう思うに至った経緯を綴っていきます。


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私は看護師一年目で認知症病棟に異動しました。



…というかさせてもらった。

新卒で配属された内科病棟が無理すぎて…

プリセプとの相性は激悪。
師長はめちゃくちゃ性格悪。
脳内の患者さんも独特過ぎて掴めずしんどくて、心電図は全く読める気がせず半年でチーンってなりました。


そこで、元から関心のあった認知症病棟への異動を希望しました。

一般病棟の激務さから逃れたかったと言うのもありますし、元々実習のときから認知症の方と接するのは好きだったからです。


結果、自分には合っていました。


当時の師長さんや、プリセプがとても良い人だったというのもあります。
認知症病棟での人間関係は良好でしたし、まるで別人かのように働けていました。


そういう良い環境で働けたからこそ、認知症看護の深さを知ることができました。


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でも世間的には、認知症病棟の看護師っていうと皆さん揃って

うわあ、大変だね!
すごいね…
自分には出来ないわ!

と言われます。


それって認知症が
大変なもの
として捉えられてるってことですよね。


違うんです。
認知症は 深い の。


認知症の対応に苦慮してる方や、実習中で認知症患者を受け持って悩んでる方にはぜひ読んでいただきたい【ここが深いの!認知症】をまとめてみました。


①本人の素が出る

認知症になって人が変わってしまったという話はそこそこ聞きます。
私は患者の家族ではないです。
なので、それまでの患者本人を見てきた方にとっては、患者が色んなことが出来なくなったり、感情的になったり、忘れやすくなったりという状況はなかなか受け容れ難いんですよね。
確かに、認知症が進み、行動や活動内容が変化してしまうのは確かです。
しかしその方の習慣や思い、こだわり、行動パターンは実はその方の本質が現れていることが多いと思います。

1.どうしてもお風呂に入らない患者
2.手先を動かしていると落ち着く患者
3.とにかく穏やかな患者
4.女性には厳しい患者

などなどいろーんな方がいました。


どれもなぜそう言う行動になるのかは家族へのヒアリングや本人によくよく話を聞くとわかったりするものでした。

1の患者は家族へのヒアリングで自宅での入浴時に転倒したことがあったこと、また頭部に円形の脱毛があることがわかり、看護師の入浴介助を頑なに拒んでいました。

チームでカンファレンスをした結果
・持参のシャワーキャップをつけるよう促す
・転倒しないように付き添う、足拭きマットを見せてこれ使いましょうと説明する

を繰り返しトライすることで最終的には自分からシャワーキャップをしてスムーズに入浴できるようになりました。

2の患者はとにかく尿意切迫感が強かった。
でも食事中やリハビリ中はそんなことはない。
ということは、何かに集中していればよいのでは?とのカンファレンスから本人や家族に聞いて、日中は塗り絵や折り紙、計算ドリルなどをするようになりました。
本人も集中してやるようになり、尿意のストレスからだいぶ解放されていました。

3は本当に性格だな、と思います。
たまに認知症になっていることに嘆いていたり、忘れていることや理解できないことに憤慨する患者がいます。
でもなにをしても穏や〜〜〜な患者もいます。
自分も認知症になったらこうなりたいな、と思える患者もたくさんいるのです。
3の患者は心底そう思える方でした。

4の患者は男性に多いです。
年代的にバリバリ働いてきて、女性は家庭を守るという世代だったので無理はないかと思います。
また経営者の方もこういう方は多い。

でもこういう方ほど、丁寧な接し方、言葉遣い、さりげない気遣いをすることでポイントが一気に爆上がります。
自分は丁重に扱われている、という自覚を持たれるのが大事なのかなと思います。

へーこらする必要はないかと思うのですが、患者によって距離感とか、接し方のポイントってあると思うんです。

②薬の力は偉大

先輩からは

落ち着かないからってすぐ薬に頼るんじゃないよ、抗精神薬はなぜそのタイミングで使うのか?なぜ必要なのか?が十のだから

と口酸っぱく言われていました。

一般病棟にいたときは、指示が通らない、感情的になっている、とりあえず落ち着かないとなったら割と即薬に頼っている印象でした。

でも認知症病棟では、ワンクッション置いていました。

なぜその人が落ち着かないのか?
薬に頼る前に環境整備や本人の話を聞くこと、理由を探って工夫・対策してみることで改善しないのかを検討、実践してみる

これが求められるからです。


異動したてのときは

そんなんわかったら苦労せんでな…

と呆然としていましたが
これのお陰で患者のことを深く知ろう、ちゃんと考えよう、こうすればどうだ?本人にこれも聞いてみたらわかるかも!と思考を巡らせるトレーニングをすることができました。

私にはこの思考を巡らせること、実践して、トライアンドエラーを繰り返したり、それをチームで共有してお互いの発見に繋げていくことがとても楽しかったのです。

でも薬に頼ることも、時には本人のためになったりもします。

幻覚や幻聴で苦しんでいたり、色々実践しても効果が薄かった時は本人を落ち着かせて衣食住の生活がスムーズに送れるようにするための一助となるからです。

その辺の判断と思考パターンは認知症ならではだと思います。

③認知症はチームで向き合っていく

一般病棟では個人プレイな感覚が強く、正直、孤独でした。

認知症看護は家族を巻き込んだり、リハビリやソーシャルワーカーなどの他職種や病棟全体で患者のことを考えている感覚がとても良いなと思えたのです。

カンファレンスの時は、いつも先輩方と
こないだ〇〇やってみたけど本人の反応イマイチだった、なにか良い方法ある?と聞かれて、自分がやれたことなどは気軽に話せていた雰囲気でした。
家族から聞き出せたことや、患者の何気ない一言も看護のヒントとなることが多く、それをカンファレンスで共有できたときはやりがいを感じていました。

患者のことをたくさんの人が真剣に考えて良い方向に進めていこうとする姿勢が本当に大事だな、と認知症看護を通して実感しました。

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認知症病棟にいるときは、患者の家族と接することも多かったです。
良くも悪くも患者の家族との距離感がかなり近いと思います。

そうでないと、患者本人のことを理解できないからです。


そしてだいたいの家族は辛い思いをして駆け込み寺的にうちの病棟を頼っている人が多いと感じていました。

人によって【辛い】の内容はそれぞれでした。

よくそこまで耐えてましたね💦と胸が痛くなるようなお話をされる家族もいれば
えっ、それでもう辛いの?と言っちゃいたくなるような家族まで さまざま。


けれど【辛い】の気持ちは共通していました。



この思いに私は寄り添いたい



病棟で経験を積むうちにそう思うようになりました。


そのため、今後はこんなプランでいこうかと考えています。


1.認知症ケア専門士の取得
2.ケアマネの取得
3.地域の認知症予防、対策の取り組みへの参加

知識や資格での武装と、地域レベルでの取り組みを肌で感じることが今後に繋がるかなと思っています。
認知症カフェとか覗いてみたいですね。


どういった形で実現させていくのかは、子育てや現在の病棟勤務をやりつつ考えていこうかと思っています。


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今ではそう思わせてくださった認知症病棟の師長、チームの方々、患者、その家族に感謝の気持ちでいっぱいです。

自分の目指したい専門性を見つけたこと、看護師になってよかったと思えた瞬間を味わえたことになにより感謝。


そのためにこれから色々準備していく所存です。


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では、また別の記事で。


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