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初めて築いたネット上の人間関係で失敗した話

こんにちは、相川です。
今回は、僕が初めて築いたネット上の人間関係で失敗してしまった話をしようと思います。当時は今よりも若く…というよりは幼く、リアルの人間関係も上手く構築出来ていませんでした。そんな自分の失敗談を今回は語っていこうと思います。楽しんでいただけたら幸いです。

その話の始まりは今から5年ほど前に遡ります。僕はその当時中学生で、今が18歳なので5年前と言うと13~14歳頃となるでしょうか。学年で言うと中学2年生ですね。
その頃はまだスマホは持っていなかったのですが、家にはPCがあり、それでゲームなんかをしていました。部活はソフトテニス部に所属しており、結構遅くまで練習があったので、深夜までなかなかゲームをできる環境になかったのは確かです。

それで、僕は中学2年生になった頃からあるオンラインゲームにハマり始めました。ちょっとその名前は出せないのですが、まあそれを続けているうちにオンラインゲームという環境もあって仲良くなる人もだんだんと出来てきました。

僕はそれまでネット上の人と通話はおろか、チャットすらまともにしたことが無かったのでいつも敬語で話していたのですが、そのせいかそこでは女性と間違えられてしまうことが多々ありました。コミュ障の僕は訂正できず、その度なあなあで誤魔化していたのですが、それが後々響くことになります。

そのゲームにハマって1ヶ月ほどしたころでしょうか。僕はその頃、ひとりのプレイヤーと仲良くなっていました。その人のことをこの先Aさんと呼びます。
Aさんは僕と同じ時期に始めたプレイヤー、つまり初心者で実力も結構似通っていました。出会ったきっかけはあるゲーム内イベントで、知り合ってからすぐ仲良くなりました。
Aさんは女性で、今から考えると囲いがたくさんいたように思います。つまり上級者の男性達からキャリーされていたということですね。まあその当時の僕はそんなことも分からず、ただ人気があってすごいなあ……などということをぼんやり考えていたのですが。

Aさんとは色々な話をしました。彼女も例に漏れず僕の性別を勘違いしていたというのも、彼女と仲良くなれたひとつの理由かもしれません。彼女は個人チャットで良く周りのプレイヤー、“囲い”の男性への悪口を言っていましたから。
まあ少なくとも、Aさんの話は面白かったです。学校やバイトなど、その内容自体は女子中高生としてありふれた題材でも、彼女の手に掛かれば聞いたこともないような話に感じられました。物事の見方が独特で、それと同時に表現力にもずば抜けたものがあったと思います。将来の夢は小説家だと語っていましたが、それにも素直に頷けるような面白さが彼女の話にはありました。

あとは……そう、彼女の音楽の趣味も少し変わっていました。Aさんはゲーム音楽を好んで聴いていました。その時におすすめされた曲が今の僕の趣味に影響を与えていることは否定出来ません。Aさんは、僕の人生を少なからず変化させたということです。良くも悪くも。

そうして仲良くなって半年が過ぎた頃でしょうか。僕らはその頃、もうゲーム内チャットではなくdiscordを使って話していました。スマホも無いので、やはり家族共有のPCで話していました。会話内容を家族に見られないよう毎回ログアウトしていたのも、今となってはいい思い出です。
そしてその頃になると彼女は精神的に不安定になっているようで、そのゲームにもほとんどログインしないような状態が続いていました。
それでも、僕との会話はずっと続いていたのですが、それももう限界のようでした。そしてもう秋にさしかかろうとしていたある日、ついにこの関係にも終止符が打たれる時が来ました。
彼女はその日、1週間ぶりにdiscordに浮上していました。discordにはフレンドになっていると、その人がオンラインかどうかわかる機能があり、僕はそれを見て1週間ぶりに彼女が浮上していることを知りました。
僕が彼女がオンラインになっていることに気がついてすぐのことでした。彼女からメッセージが来たのです。
その内容は大雑把にしか憶えていないのですが、
・自分の愚痴に付き合わせてしまって申し訳ないということ
・あのゲームはもう復帰する予定がないこと
そして最後に、もう僕と連絡を取り合うのを辞めたいという意味合いの長い文章が綴られていました。
その文章の終わりに絞り出されるように書かれた「ごめんなさい」という6文字を見た時、僕はこれまで感じたことがないほどの胸の痛みを感じました。
彼女はそれを書き終えるとすぐ僕をブロックしたらしく、茫然自失となっていた僕はそれに対してなにもアクションを起こすことが出来ませんでした。
その後もどうにか連絡を取ろうとしたのですが、彼女は知り合うきっかけとなったゲームのアカウントも消してしまい、当時の僕にはどうすることも出来ませんでした。そしてそれと時を同じくして、僕は受験勉強に本腰を入れ始めたため、PCを使う機会もだんだんと減っていきました。受験に集中するため、彼女が居なくなってすぐに自分もまたdiscordとそのゲームのアカウント共に消してしまいましたし。

この話はこれで終わりですが、僕はその後もこの話について長い間考えていました。もっと上手く立ち回れば、彼女が精神的に疲弊してアカウントを消すこともなかったのでは無いか。自分のせいでこうなったのではないか……という、今更どうにもならないことを思い続けていました。

そして辿り着いた結論なのですが、「これはどうにかなることではなかった」ということです。そもそも僕が物怖じしない性格で、自分の素性を素直に明かしていれば彼女と仲良くなれることはなかったでしょうし、通話などを求められた際も僕にはどうすることも出来ませんでした(環境的な問題で)。
結局、何回やり直そうがこういう結末になってしまう類の問題だったのでは無いか、ということです。少なくとも僕にとっては。

今なら人間関係について多少分かってきてはいるので、昔よりも上手く立ち回れるかもしれません。ただそれもたらればの話ですし、どうしようもないことなんです。
「やり直せたらもっと上手くできる」という考えは誰しも抱くものですが、実は「やり直せたらもっと上手くできる」ような事柄って案外少ないんじゃないかと思います。失敗はある程度の必然性を持って失敗になるので、ただ「失敗した」という事実だけを持ってやり直しても、似たような結果にしかならないことが多々あるのではないでしょうか。僕はまあやり直せたことがないので、これも机上の空論に過ぎません。人生をやり直せた人が居たら聞いてみたいですね。

今回はこれで終わりとなります。客観的に見て失敗談というかはちょっと微妙でしたが、自分の中では「失敗した」という、苦い記憶となって確かに残っています。
皆さんが楽しめたかはわかりませんが、こういう人もいるんだよ、ということでひとつ。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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