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世の中の日記の始まりはどんな一文なのだろう。

有名なのは紀貫之の「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。」だろうか。

日記は得意ではない。なにせ継続して何かをすることが信じられないほど苦手なのである。すぐ飽きてしまう。でも今日は雑記を書くのにちょうどいいタイミングだったのだ。

日記だと気に食わないのでラジオってことにしてしまおう、と思いついたのは今日の午睡の最中であった。私の脳内は妙におしゃべりで放っておけばずっと一人でしゃべっている。もっとも私自身も相当なおしゃべりだから人のことなんて言えたものではないが。58番目、というのは私の名前が羊子だからだ。8と5でようこ。反対にしたら58番目。つまるところもう一人の私、的な。さして意味はない。

雷の音で目が覚めた。

ベッドの、いつもは足を置いている方に頭を置いて、本を読みながら寝ていたようだった。

17時37分の部屋はオレンジと水色の気配を残した灰色で、目の前には父から借りた原寮の「私が殺した少女」が転がっていた。

雷が鳴っている。窓を雨がたたく音がする。

薄暗い部屋は妙に落ち着く。他の人も同じなのだろうか。

ここまで考えたところで私のおしゃべりがストップしてしまった。普段は勝手に脳内でぺらぺらしゃべっているのにこんな時には黙り込むとは情けないものだ。

雨の音も随分静かになっていた。雷の音が遠く長く聞こえる。

雷の音はなぜこうも大きいのか。何かの音を隠したいのかと疑いたくなるほどにうるさい気がする。一体何の音を隠しているのだか。

小学5年生の時にやった自由研究が、たしか、雷のメカニズムを調べて模造紙にまとめたものだった気がする。十年ほどたった今では調べたこともそんなに覚えていないし、雷はなぜ音がするのかすら忘れた。

(ちなみに今思い立って調べたところ、音の原因は高温になった空気が急激に膨張し振動、音速を超える衝撃波を作り出すからだそうだ。簡単に言うとジェット機から音が出るメカニズムと同じらしい。初耳だ。そしてインターネットで調べたときに予測変換で真っ先に「雷の呼吸」が出てきたのが笑えた。鬼滅の刃の知名度は自然現象に勝るらしい。)

自分に僅かに残るその自由研究の名残は、空が光ると雷鳴までの秒数を数えてしまうところだろうか。なんとなく、いつも、気がつくと何秒か数え雷の位置を考えている。

ここまで書いたところで風呂に呼ばれた。最近は早めの時間に電気をつけず風呂に入ることにはまっているのだが、夕方ついうとうとしてしまうことに関係はあるのだろうか。

そしてここまで書いたところで私が今まで投稿したノートにまともな自己紹介を書いてないことに気づいた。機会があれば自己紹介も書くべきであろう。

ちなみに表紙の写真は先日たまたま撮影した、雷となんの関係もない空の写真である。


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