福島のこと(その1)
信じられないくらい暑かった2023年の8月。東北を訪ねた。
もちろんサッカーとドラクエウォークのお土産が目当てである。旅情なんてクソ喰らえだ。
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早朝4時に起き、7時台のAIRDOで新千歳から仙台へ。暑さと寝不足によりこの時点で残りHPは8だったが、さらに鉄道でひたすら南下。ドラクエウォークの土産を目指し、アクアマリンふくしまへ向かった。
アクアマリンという名前から、涼しげな風が吹く海沿いの風景を想像していたが、到着してみたら信じられないくらいの灼熱。
「福島ってサウジアラビアだったっけ⁉︎」と錯乱しながらも無事にお土産をゲット。
土産ゲット後、いわき駅へ。
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この日は、いわき泊だったが、当然ながら銭湯については事前に調査済み。
・いわき市内には銭湯が1軒だけ残っている。
・しかし無期限休業中である。
以上が、いわき銭湯情報の全てだった。
だがこれらは公式な情報でない。僅かな希望を抱きながら、現地へ行ってみた。
「本日は休ませて戴きます」
うん、わかってた。「戴きます」ってカッコいいな。
飲み屋街にひっそりと佇む2階の銭湯。大変面白そうなのだが、残念だ。またいつか。
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宿にチェックインを済ませ、いわきグリーンフィールドへ。もうひとつの目的であるJリーグだ。
暑かった。それしか覚えていない。
駆け抜けるように福島1日目が終了。
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翌日、いわき駅から福島駅へ。ウェルカム温度計が設置されていた。
地元の札幌も暑いが、その比ではない。37°Cって。
「ちょっと熱っぽい」という奴にずっと抱きつかれているのと同じだ。どう考えても勘弁してほしい(今田美桜は可)。
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本日最初の目的地を目指し、駅前発の路線バスで山道を進んだ。そして降りたのがこちらの停留所。
UFOの里。福島市飯野町にある。日本のエリア51だ。来てはいけないところへ来てしまったかもしれない。しかし、和製モルダー捜査官を自認している私に、訪れないという選択肢はなかった。
近くには謎の看板。
「がんばれファイト‼︎」
誰が誰に向けて何を応援しているのか。宇宙人バージョンの中島みゆきによる仕業だろう。宇宙人バージョン。
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滝のような汗を流し、バス停横の坂を上がると案内板が。
グレイタイプの宇宙人だ。単純な造形にも関わらず気弱そうに見えるのは何故だろうか。ひょっこりはん感もある。
さらに進むこと数分。ついに姿を現した。
UFOふれあい館である。
「ふれあい」という言葉の意味とか、そもそもなぜとか、そんなことを考えてはいけない。
400円を支払って内部へ。
ミステリーゾーン。入ったら恐らく戻ってこられないだろう。みんな、すまん。
入力1。ファミコンやんの?何?
怖い。
以上、ミステリーゾーン終了。
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ミステリーゾーンを出てからもすごかった。
間違いなく絶対に確実に本物だ。これを目にしてしまった以上、私はやはり生きて帰れないだろうと足が震えた。
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「メキシコシティ着陸の円盤人 灰色コールテンの服装」
これは灰色コールテンの服を着たメキシコ人のおっさんではないのだろうか。
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「参観」って。「参拝」にしなかったのは宗教上の配慮だろう。
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さて、一応このnoteは湯や風呂について書くこととしているが、このままではエセ矢追純一の珍道中で終わってしまう。
ところが、こちらを見ていただきたい。
なんと、UFOふれあい館には風呂がある。
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UFOと風呂。
「UFOふれあい館に風呂作りましょう!」
会議でそう発言した人間の勇気と
「それだ!」
と採用した上司の寛容さを讃えたい。
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もちろん風呂には入った。
温泉ではない。ただの風呂だ。取り立てて広いわけでもない。寮の風呂といった風情である。山の上に立つUFOふれあい館の最上階にあるので、眺めはよい。
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こんな山奥に誰が入りに来るんだと思ったが、大賑わいとはいかないものの、人が途切れることはなかった。
ちなみに風呂代は入館料の400円に含まれている。
つまり、たったの400円でCIAの機密情報に触れ、風呂にも入れるというわけだ。もうコスパとかそういうレベルの話ではない。UFO界と風呂界の価格破壊である。
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入浴後、帰りのバスまで時間があったため休憩することにした。大広間が2つも用意されている。
豪快ともいえるし安易ともいえるネーミング。「宇宙 -space-」でしばしの休憩とした。
「宇宙 -space-」では地元のご婦人たちが談笑していた。
「ロズウェル事件が〜」
とか
「MJ12が〜」
とか話しているのかと思いきや、親戚や医者の悪口に終始していた。
畳のへりがUFOデザイン。無駄に芸が細かい。
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UFOふれあい館の向かいにはUFO物産館がある。もうすっかり麻痺していたので、UFO物産という言葉への違和感などなかった。
バス乗車前に立ち寄ったが、中は素散すぎるお土産のオンパレード。
早速お仕事カバンにつけている。暗闇で光るんだぜ。
これ以外にも大量に買い込んだのはいうまでもない。
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ちなみにレストランも併設されており、ラーメンが売りらしい。
私は食べなかったが、彼らがいうなら間違いないだろう。
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帰りのバス停もアレだ。
「宇宙人が映っている!」と震えたが、ガラスに反射した俺だった。THE KING OF GAMESのTシャツを着た宇宙人がいてたまるか。
普通にバスが来た。
つづく。