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ノルウェーのルス(高校卒業生)によるトンデモカルチャー



ルスとは?

ノルウェー語で、Russ
ノルウェーの高校に通う最終学年である3年生(卒業生)のこと
日本の高校は、年度始めが4月で年度終わりが3月だが、ノルウェーの高校は、年度始めが8月で年度終わりが6月だ
4月中旬頃からノルウェーの憲法記念日である5月17日頃(5月下旬から卒業の最終試験が始まる)までの約1ヶ月間、卒業を祝ってとにかく騒ぎまくるのがルスだ
最終試験の勉強をすればいいのに、何故卒業前に騒ぐのだろう…


ルスは何をしても許される?

ノルウェーのルスはバカなことを仕出かしても許されるという謎の文化がある
道の真ん中で寝っ転がったって、知らない人にいきなり抱き付いたって、どんなに大声で叫んだってお咎めなし
ルスは酒を飲み、煙草を吸い、時にはドラックだってやる
まるでゲームかのように何でもやる
奴らにとって大胆でクレイジーなことをやる程、”カッコイイ”のだ


ルスのつなぎ

ノルウェー語で、Russedress
ルスはそれぞれ足の部分に自分の名前の書かれた揃いのつなぎを着る
卒業までの約1-2ヶ月間は、このつなぎを着て街中を闊歩する

🔴Rødruss(赤ルス)・・・普通科に通う1番人数の多い赤のつなぎを着たルス
🔵Blåruss(青ルス)・・・経済、販売、サービス、観光を学ぶ青のつなぎを着たルス
⚫️Svartruss(黒ルス)・・・職業訓練プログラムを学ぶ黒のつなぎを着たルス
🟢Grønnruss(緑ルス)・・・自然管理を学ぶ緑のつなぎを着たルス

オスロの赤ルス


ルスカード

ノルウェー語で、Russekort
ルスは名刺のようなオリジナルのカードを作って持ち歩いている
そこには、自分の名前やイラスト、そして“冗談”が書かれている
子供達はつなぎを着たルスを見つけるとルスカードを貰い、何故かそれを集めるのに夢中だ


ルスバス

ノルウェー語で、Russebuss
とにかくこれには1番迷惑している!
ルス達は金(もちろん親の金)を出し合い、巨大なバスを丸一台貸し切り、デコトラの如く派手に装飾を施す
そのルスバスに乗り込み、夜な夜なパーティーを繰り広げるのだ
今年も毎年私達の眠りを妨げる奴らがやって来た
毎晩毎晩毎晩、ずうーっと爆音低音で音楽を地鳴りのように響かせながら、真夜中の静かな住宅街を朝まで駆け回るのだ
もう本当に本当に迷惑で、毎日ロクに眠れなくて気が狂いそうになる

想像してみて欲しい
日本で言うところの選挙カーだ
もしあのうるさい車が街中を一晩中走っていたとしたら…きっと皆んなぶち切れると思う
ノルウェー人はルスバスをどう思っているのだろう
これも文化だから仕方がないし、子供なんだから大目に見ましょうとでも思っているのだろうか…

私はこの文化だけは理解出来ないというか許せない
奴らに私達の眠りを妨げる権利がどこにあると言うのだろうか
今夜も眠れずこれを書いている
耳栓したって聞こえてくる爆音の中で…

ルスバス

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