どんな人でも被疑者になる可能性

みなさんもニュースやXなどで見たと思いますが
あのカンヌ国際映画祭で優秀賞を受賞した「パラサイト」に出演していた
イ・ソンギュン氏が遺体で発見されました。
ここ最近イ・ソンギュ氏は違法薬剤使用の疑いにて世の中に知られるように
なっていました。
日本でもあまちゃんや大河ドラマに出演していた俳優さんが逮捕されましたよね。
俳優さん自身の認知度の違いもあるかと思いますが日本で大麻など使い逮捕されたとしても、警察に出頭した際に報道陣に向かい謝罪をする姿などを公には見せませんが、韓国では全ての姿を見せなければなりません。


19時間の取り調べを受けて謝罪を述べるイ氏


なぜ極端な選択をしなくてはならないのか。
韓国では一度世論を敵にすると芸能人であるなら、活躍していく道が絶たれてしまう傾向にあります。
嫉みの感情もあるかもしれませんが、韓国では日本と比べて誹謗中傷のレベルが異常に高いといわれています。また「悪」と認められると一気に市民団体の活動などが盛んになり「力」を得てしまうため更に過激な報道や誹謗中傷が激しくなる傾向にあります。
その原因の一つは、韓国でのインターネットの利用率が非常に高く、ソーシャルメディアの利用も盛んであることです。2021年1月時点で、韓国のソーシャルメディア利用者数は4,681万人で、総人口の91.2%に相当します。一方、日本では一般的にLINEやTwitterなどが利用されることが一般的ですが、韓国では自宅侵入や個人のカカオトークなどを利用してメッセージを送る「サセン」と呼ばれる過激なファンも存在します。芸能人の知名度が上がれば上がるほど、過激なファンが現れることから、攻撃の対象にされることが増えます。
イ・ソンギュン氏だけでなく、KARAのハラちゃんやF(X)のソルリなど、人気ガールズグループのメンバーもSNSによる誹謗中傷が原因で自殺してしまいました。韓国の自殺率は、日本の14.9人を大きく上回り、10万人あたり24.6人という数字となっています。さらに、一日平均で38人もの人々が自殺していることがわかっています。社会的圧力やストレスが自殺の主な原因ですが、SNSによってさらに圧力がかかりやすくなっているため、多くの人々が自らの命を絶ってしまっています。 また、SNSによって噂や憶測も広まり、「言葉の武器」とSNSでして悪用されることがあります。特に芸能人の方々は一秒たりとも気を抜くことが許されず、常に監視されている意識を持ち続けないといけないのです。些細なミスや過去の出来事であっても誰かに見つかれば瞬く間にメディアやSNSに取り上げられ、数多くの誹謗中傷を受けることになります。今回のイ・ソンギュン氏の場合、大麻問題よりも大麻を渡したとされる風俗店の店長と私的に会っていた、俗にいう不倫をしていたという情報がメディア、SNS上で取り上げられ、イ・ソンギュン氏や家族に対しての誹謗中傷など多く寄せられこのようなことになったと推測されています。
また誹謗中傷によって芸能人や中高年のうつ病などの発症率が高いとデータで出ていますが、なんと韓国は「うつの治療が最も難しい国」とされています。
韓国では政府が制定した規制のためSSRI抗うつ剤に60日間の処方制限が課されているんです。なので治療がうまく継続できずに、うつ症状を生じたまま
生きていくことを余儀なくされることもあるのです。

SNSの普及により、便利な情報検索や交流の機会が増えました。しかしその一方で、SNS上では顔や名前も知らない他人とも簡単に交流できるようになりました。相手の感情を読み取ることができず、文章だけで意見をぶつけ合うことができる点は、僕にとってはネガティブな印象です。
みなさんにとってはどうでしょうか?
日本でも増えつつある、SNSによる誹謗中傷。
子どもや大人関係なく、あなた自身が相手を追い詰め、傷つけ、気づかないうちに被疑者になる可能性があることを再度考えるいい機会かもしれません。
今回お亡くなりになったイ・ソンギュン氏にも追悼の意を表します。

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