肩の力を抜いたキャリア一考
仕事と家族のバランスについて先月1本noteを書いた。
そこから1ヶ月経って、また少し考えが進んだので現在地として記しておく。
1.30歳という節目
30歳は自分の中で一つのマイルストーンだった。理由は単純で、論語に「我十有五にして学に志す、三十にして立つ」とあったからだ。15歳のときに戦争と平和という自分のテーマを見つけたので、いろいろ勉強して30歳にときに自分なりの形で仕事をするぞと思い描いていた。
その時々の関心や状況でテーマに対する向き合い方は広がり、直近ではサステナビリティのテーマで起業するぞ、というのが30歳の「自分なりの形」のイメージになっていた。
仕事とはまったくパラレルな軸で、出産のタイミングを考えると、20代後半で1人、30代前半でもう一人、子どもがほしいと思っていた。これがどう両立するのかは全然イメージできておらず、なるようになる、その時が来るまで分からない、くらいの感覚だった。
そして物事というのはタイミングで、20代後半で結婚・妊娠して出産を迎えることになった。30歳で起業というイメージが薄らぼんやり見え始めていたところでの、仕事面だけで見れば思わぬブレーキだった。
2.楽しく活躍する40代の人生の先輩
仕事しながら出会って、こんな働き方したいな、こんな仕事したいなと思う人たちは、だいたい40代ということにふと気づいた。
いろんな人の相談を受けながら、面白いプロジェクトや大事なプロジェクトに関わっていたり、
新たな仕組みを提案している事業を回しながら、周りの仲間の育成に注力していたり、
思いを持って、思いを持っている人を支援していたり、
伝統の技を守り継承しながら、新しい挑戦を続けていたり。
思い描くことを発信しながら、仲間と一緒にそれを一歩ずつ形にしていってる人生の先輩たちを見ながら、こんな風な40代を過ごしたいなぁと思うようになった。
3.思い描いていたイメージを10年後ろ倒しに
ここから5年くらい、出産と育児で自分のモチベーションの大部分を家族のことが占めて、仕事にパワーを割きたいとあまり思わなさそうなことを考えると、40代であんな風に楽しく活躍するための準備期間として30代の仕事は捉えようと思うようになった。
よくよく考えたら「三十にして立つ」でイメージしてたことは最初から上手くいく絵を思い描きすぎていたように思うし、それが上手くいって実現するのは正直40代でも全然いい。三十代はいずれかのタイミングで始めることと、たくさん試行錯誤すること、を目標にしようと思う。
上に挙げた先輩から「子どもも事業も、生まれるときには生まれるから、頑張りすぎずに自然体で」と言ってもらったことで、肩の力を抜いて長いスパンで捉えることができるようになった。
悩んだときに自分を縛るのが過去の自分の考えだったり、一貫性を求めることだったり、ほかの人と比較してしまうことだったりするけれど、大事なのは筋が通っていることよりも、自分が心地よく日々を過ごせることなのかな、と最近思った。そういえば70代の人にキャリアの話を聞いたとき、歴史修正主義だよ、と大笑いしていたな。
自分が思い描いてきたことと、今の自分が求めていることがこんなにずれているのが初めての経験で、どちらかというと今の自分が求めていることを中心に日々を過ごしているけれど、これでいいんだっけという内なる声がないわけでは全然なくて、ときどき湧いてきては揺れ動いている。考えてちょっともやが晴れたことを、こうして書き残して、積み重ねていきたい。
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