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暗生代 / Atererozoic
デザイナー:Tsai Huei-Chiang
アートワーク:Tsai Huei-Chiang
出版社:Soso Studio
プレイ時間:10分
プレイ人数:2~4人
■ゲーム内容
怪物と魔法のアイテムを使って、プレイヤー同士で殴りあうカードゲームです。力・イズ・パワーのシンプルな殴りあい。ちなみに読み方は『あんせいだい』だそうです。
ゲームで使用するカードは28枚。カードはモンスターとアイテムの2種類です。モンスターは相手を殴る時の攻撃力で、アイテムはモンスターを強化したり、勝敗条件を変更したりする補助的な効果になります。
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最初に各プレイヤーには規定の点数だけライフが配られ、手札が2枚ずつ配られます。残りのカードは山札としてテーブルに置かれます。
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ゲームの終了条件は2つ。バトルによって失われたライフが12点に達した、もしくは山札が無くなってドローができなくなった。このどちらかを満たした時にゲームが終わります。
終了条件ごとに勝利条件が異なり、ライフが失われた場合は、最もライフを多く残しているプレイヤーがゲームに勝利し、山札が枯れた場合は最もライフが少ないプレイヤーが勝利します。満たした終了条件によって、勝利条件が真逆になります。
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手番はスタートプレイヤーから時計回りです。手番にできることは、『他のプレイヤーにバトルを仕掛ける』か『山からカードを1枚引く』のどちらか。
他のプレイヤーにバトルを仕掛ける場合は、いずれかのプレイヤーを指名します。戦闘に応じる場合は、お互いに手札を1枚か2枚伏せます。
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揃ったら公開して、基本的にはパワーの合計が高いプレイヤーの勝利となります。なお、戦闘では少なくとも1枚以上モンスターをプレイしなければならず、アイテムのみでは負けとなってしまいます。
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負けたプレイヤーは使用したモンスターに記載されているコストをライフで支払います。複数のモンスターを使って負けた場合は、もちろん合計したコストを支払う事になります。バトルを拒否、もしくはアイテムのみで勝負した場合は3ライフを失います。ライフが無くなった場合は、脱落です。
勝った方は特に何もなし。
バトルが終了したら、対戦した各プレイヤーは山札から手札が2枚になるようにドローします。
これを繰り返して、終了条件を満たしたらゲームの終了です。
■遊んだ感想
豪快で雑なバトルが売りと思いきや、ライフマネジメントが重要なゲーム。
カードの能力が大味であるため、戦闘自体は雑に決着がついていきます。しかし、それはどちらかと言うとメインではなく、実際にゲームを進めていくと、自分と相手のライフをどう削っていくのかが肝になっているゲームでした。
序盤はもちろん、相手のライフを削る動きをしていく事になるわけですが、ライフが減る事で逆に山切れを狙う方向に舵を切るプレイヤーが現れ始めます。
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そこで、光るのが負けた時に削られるライフがモンスターのコストと言う部分で、負ける事前提で勝負を挑み、ギリギリの所でライフを維持する動きが取れるようになっています。
どちらの勝利条件を目指すにしても、バトルを行う事で両方の終了条件に近づくため、後半は「今誰に戦闘を仕掛けるのがベストなのか?」を考慮していく事になり、そこが面白さに繋がっています。
1ゲームが短く、スルメ感の強いゲームなので繰り返して遊べてしまうのも良いですね。
ルールの複雑さ :★★★☆☆☆☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素 :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆