コブラズ / Cobras
■ゲーム内容
マストフォロー、切り札なしのシンプルなトリックテイキングです。経済用語の『コブラ効果』の元となった出来事がテーマになっています。
コブラ効果とは、なんなのかと言うと…
という事だそうです。
さて、このゲームはこの出来事をテーマとしているわけですが、基本的にはトリックに負ける事でコブラトークンを獲得し、トリックに勝ってトークンを一気に売却すると言う流れで進みます。
嫌らしいのは、コブラトークンは7つ売却する場合が一番得点が高いところで、それより少なくても多くても得点は下がっていきます。もちろん、トリックに勝った場合は持ってるコブラを全て強制的に売られるので、「手元に少し残しておいて、7つだけ売りまーす。」みたいな事はできません。
負けた時に降ってくるコブラは各プレイヤーがプレイしたカードの中央にアイコンとして描かれていて、カード1枚につき1~3匹。そしてプレイされたカードに描かれている全てのアイコンの合計を負けたプレイヤーで均等に分けます。余りは、次のトリックに持ち越しです。
例えば、カードのコブラアイコン合計が8で負けたプレイヤーが3人の場合、1人当りコブラトークンを2つ獲得して、余った2つは持ち越しになります。
ここまでだと何となく無難なトリテと言った感じですが、このゲームにはスパイスになっているルールが2つあります。
1つはラウンドの終了に関するルールです。このゲームでは規定数10以上のカードがプレイされるとラウンドが即座に終了します。そして、その時点でコブラトークンを持っていると、1つ-1点として扱われます。
これにより、高得点を狙ってコブラを貯めていたら、そのまま売れずに凄いマイナス点を食らうなんて展開も起こります。このルールがとても効いていて、ラウンド終了が近づくと全員が「とりあえず、勝っとかないとヤバい。」と色めき立ちます。
また、切り札がない分、勝つために高ランクのカードを切る必要が出てくるので、こうなるとラウンド終了までのスピード感が上がります。
もう1つはラウンド開始時に全員に配られるキングコブラカードの存在です。このカードはいつでも使えて、確実に勝てる、または確実に負けるカードで、プレイ時に自分で勝ち負けを選ぶことができます。負けは良いとして問題なのは「勝つ」宣言をした場合です。
キングコブラを出したプレイヤーはトリックからは除外されるため、残ったプレイヤーでトリックを行うことになります。要はキングコブラで勝つプレイヤーとトリックを取ったプレイヤーで勝ちが2人以上発生するケースがあるのです。
これすなわち負ける人数が減る事を意味するのですが。思い出してください…コブラトークンは負けたプレイヤーで均等に配分なんですよ。負けた人数が減れば、予定外にコブラがたくさん降ってくるんです…7つぴったりになりそうな時に、キングコブラがプレイされて、7つを超えちゃうなんて事はよくあります。
ゲームは複数ラウンド行い、ラウンド終了時に誰かが決められた得点を越えていたらゲーム終了です。
■遊んだ感想
マストフォローで切り札もないシンプルなトリテであるため、非常に遊びやすいのですが、どこで勝つかの駆け引きがキラリと光るゲームです。キングコブラを使うタイミングやラウンド終了のコントロールなど、他のプレイヤーを陥れる要素もあるところもニクいです。
なかなか入手が難しいところが残念ですが、トリテ好きな方には一度遊んでもらいたいゲームです。
ルールの複雑さ :★★★★☆☆☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素 :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆