バヌアツ(第2版) / Vanuatu(Second Edition)
■ゲーム内容
バヌアツ共和国を舞台に観光客を呼び込んだりしながら繁栄を目指していくゲームです。バヌアツの島々に売店を作って釣ったお魚を売ったり、砂浜に砂絵を描いたり、難破船からお宝を回収したりしながら観光客を島に誘致する。そんな感じのほのぼのとしたテーマ。
あくまで、テーマは。
ゲームは8ラウンド行います。1ラウンドはいくつかのフェーズに分かれます。
最初は各ラウンドの準備ですが、ここではバヌアツに訪れる観光客の数や島タイルの配置が行われます。観光客はランダムでやってきますが、島タイルは一定のルールに従ってスタートプレイヤーが自由に配置できます。
次に人物タイルの獲得。人物タイルは特定のアクションを強化してくれたり、アクション時に助けてくれたりします。
手番順に前のラウンドで使った人物を返して、場に残っている他の人物を獲得します。特定のアクションを強化してくれると言う事は、そのアクションをやりたいと言う事。これが結構重要。
次にやってくるのが、このゲーム最大のポイント。アクションの選択です。アクション選択は各プレイヤー5つのコマを使用します。これを手番順にアクションマスに2個、2個、1個で配置していきます。2個置く特はバラバラにしても重ねてもOK。要はアクションを競るわけです。
全員がコマを配置し終えたら、いよいよアクション。これが最大の問題。
こちらも手番順に1アクションずつ実行するわけですが、選べるアクションはアクションマスでコマの数が単独トップを取っているアクションのみ。しかも、単独トップを取っているなら、アクションしたくなくてもしなければいけません。
悪い。
では、いずれのアクションも単独トップを取れていなければどうなるか。その場合は、自分のコマが1つ以上置かれている好きなアクションマスを選んで、そこから自分のアクションコマを全て取り除きます。つまり、1アクション捨てろと言う事です。
地獄。
ポイントなのは、アクションをしたら使ったコマを回収する所です。これにより、トップのプレイヤーがアクションをするとコマが取り除かれて、新たなトップが出現します。
例えば上の画像で手前の黄色プレイヤーがアクションすると、黄色のコマが取り除かれ、緑プレイヤーが単独トップになります。よって、緑プレイヤーは次の手番でアクションができるようになります。
なお、アクションの内容は以下の通り。
基本的には目的の場所に移動した後で、その他のアクションを行う流れになります。つまり、移動が思い通りにできるかがポイントになってきます。
また、各アクションの内容は概ね早取りとなっており、魚や宝物はタイルに示された数だけ出現し、先に取った方がたくさん貰える事になります。魚は売店で売る事で、お金に買えることができますが、変換レートも誰かが売ると下がっていきます。
売店や砂絵などは島ごとに作れるMAXが決まっており、こちらも早取りとなります。観光客もラウンド開始時に人数が決められていてやっぱり早取り。
ちょっと変わっているのは商品の輸出で、船タイルで要求された商品を埋めたプレイヤーはボーナス点を獲得します。商品は人物タイルの効果がなければ、1つずつしか置けないので、タイミングが重要です。
お金は船の移動、売店の建設、商品の輸出で支払うことになり、魚の売却と観光客の誘致で手に入れる事になります。お金は手に入る方法に限りがあるので、ここも取り合いになります。
お金は銀行トラックで管理されており、10金以上貯まるごとに勝手に10金を5点に変換します。せっかくお金を貯めても勝手に得点に変えられてしまうのが嫌らしい所です(しかも、得点効率は悪い)。
休憩は1金、1点、1金+1点、スタートプレイヤーの獲得と言う4枚のチップから1つを獲得します。獲得したチップはラウンドの最後に公開して、その報酬を獲得します。スタートプレイヤーが動くのはこのチップしかありません。
随時に入ってくるのは砂絵による得点と商品の輸出による得点。後は助っ人の効果で特定のアクション実行時に追加で得点をくれたりします。
ゲーム終了時には、さらに宝物タイルが額面の値×2の得点、各売店がその島の観光客の数だけ得点をもたらします。一番得点の高いプレイヤーの勝ち。
■遊んだ感想
アクションの競りと独特の解決法方が特徴のゲームですが、何よりもそのシステム故のインタラクションの強さが面白さであり、人を選ぶ所以であると感じます。特に手番順が早ければ早いほど、アクション実行による収入は多くなりますが、下家に良いようにアクションを妨げられるので、人によっては結構なストレスになります。
やり方によっては、本当に1ラウンド何もさせないと言う妨害の仕方ができてしまいますし、そうでなくてもある程度のアクションは捨てることになります。ですので、遊ぶのであれば何をやられても笑って許せる間柄であった方がいいのではないかと思います。少なくとも「初めまして。」で取り出すゲームではないと考えています。
逆に、気心知れた仲間であれば、強いインタラクションでバチバチに痺れるゲームだと思います。
ルールの複雑さ :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★★★☆☆
運の要素 :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★☆☆☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★☆☆
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?