ジェンティス / Gentes
■ゲーム内容
地中海沿岸で古代文明を発展させていくと言うテーマのワーカープレイスメント系のゲームです。プレイ時間は大体2時間くらいの重ゲーになります。
特徴的なのは、各アクションがメインボードにタイルとして置かれていて、ワーカーを配置するのではなく、そのタイルを自分の時間トラックに配置していくところです。
各タイルには実行可能なアクション、必要なお金と時間が書かれています。お金はシンプルに手元から支払うリソースになるのですが、時間はタイルと一緒に自分の時間トラックに配置します。時間トラックは最大まで到達すると、そのプレイヤーはハードパスをすることになります。
コストとして支払う時間は時間トラックの1マスに最大2つまで置く事ができます。例えば、時間2つを支払う場合はアクションタイルで1マス、砂時計を1マスに2つ置くか2マスに1つずつ置くかを選べる感じです。
ここで気を付けないといけないのは、各ラウンド終了時に取り除かれる砂時計は各マス1つだけであると言うことです。つまりは、砂時計を1マスに押し込む事で次のラウンドの時間を1マス前借りしている事になります。この前借りでパワーをかける所がなかなか他のゲームでは味わえない感覚です。
よく、「このラウンドはしゃがんで、次のラウンドにやりたい事を一気にやる。」みたいな事がありますが、ジェンティスでは前借りルールがあるため、より強力に「次のラウンドはアクション減ってもいいから、このラウンドでここまでのアクションはやる!」と言った事ができます。
アクションタイルは同じアクションでも異なるコストになっていて、お金を多く支払う事で時間を少なくしたり、逆にお金を少なく支払う代わりに時間を多くかけると言った具合に、自分の状況に合わせたものを選ぶ事ができます。また、明らかに上位互換になってるタイルもあるため、アクションの早取りも重要になります。なお、支払ったお金に応じてアクションの選択肢が増えたりするので、お金を多めに払う事には意味があります。
アクション自体は概ね4種類となっており、『カードの獲得』『職人の教育』『建築』『カードのプレイ』となっており、基本的にはカードを獲得して、教育と建築でカードのプレイ条件を整え、カードをプレイして勝利点を得ると言った流れになります。大体の流れが決まっているので、比較的アクション選択はやりやすいように思います。
プレイ条件として、職人の数が重要になりますが、職人は最大で18人で2つの職業が1つの軸で表現されています。これは、軸の2つの職業合わせて最大6人まで増やす事ができると言う事を意味しています。例えば、片方の職人が4人であれば、もう片方の職人は2人までしか増やせません。都市に建物を建築する事で、一時的に職人を増やしたり職人の入れ替えを行う事が可能になりますが、回数は限られるので、どの職人を増やして、どうやってカードをプレイしていくのかを考えるのが重要になってきます。
また、建築を行い、本国か地方に建物を建てる事により特殊なアクションが使えるようになったり、定期収入が貰えるようになります。定期収入はお金の他にも職人を一時的にコントロールするようなものもあるため、限られたアクション数の中で職人の条件を満たしていくために重要になります。
■遊んだ感想
時間トラックの使い方がこのゲームでなければ味わえない面白さで、まるでワーカープレイスメントとアクションポイントを掛け合わせたような感じです。アクション選択は分かりやすいですが、お金と時間をどう使うのかを考えるのかが悩ましくなっています。
カードがほぼ全て公開されてしまうため、少しリプレイ性は弱い部分があるように思いますが、たまに取り出して遊んでみると独特なシステムに「久々に遊ぶと抜群に面白いな!」と感じます。
ルールの複雑さ :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素 :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★☆☆
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