ルソンレイルズ / Luzon Rails
■ゲーム内容
フィリピンのルソン島を舞台にした鉄道と株取引のゲームです。鉄道がテーマになっていますが、ピックアンドデリバーの要素はなく、株価を上げるための要素と言った感じ。ちなみに裏面は日本マップになっています。
ゲームは6ラウンド、もしくは終了条件を満たした場合に終了します。終了条件は、いくつかありますが、ストックの線路キューブが3つ未満になった会社が3つ現れたらとかそんな感じ。
ゲームは最初に各鉄道会社の株券を競る所から始まります。競りは1人になるまで値段を上げ続けるタイプで最高値を付けたプレイヤーが株券を獲得します。
競りの勝者は入札額を支払うのですが、支払うのはサプライではなく、その鉄道会社の金庫になります。つまりは落札金は会社のお金として運用されるわけです。
プレイヤーにアクションカードを2枚配り、競り落としたプレイヤーが鉄道会社のスタート位置を決めたら、ゲーム開始です。
各ラウンド、スタートプレイヤーから順に時計回りに手番が回ります。手番には、メインボード下部に配置されたアクションカードか手札のアクションカードを使います。
アクションカードには、『線路の敷設』『開発』『株券の競り』『会社への融資』がアクションとして書かれています。
『線路の敷設』では、自分が株主の会社を選んで、島にその会社のキューブを置いて線路を延ばしていきます。いくつ延ばせるかはカードに書かれています。線路を引くのにはお金が必要になりますが、ここで支払いに使うのは先程の会社の金庫から。自分の手元からではないので注意です。
線路を特定の施設に引くと株価が上がります。工場であれば、株価が1上がって発展具合が上がり、港は発展具合に応じて株価が上がります。
ポイントなのは首都マニラ。マニラは株の配当金が即座に貰える場所になっています。配当は各ラウンド終了時にしか出ないので、1回増えるのは強い。
『開発』は開発可能なマスに開発チップを置くアクションです。開発されたマスに線路が敷設されると株価が上がる、もしくは会社の金庫にお金が入ります。ちなみに線路の敷設は事前でも事後でもOK。
『株券の競り』はプレイヤーが競りを行う会社を指定して、その株券を競ります。競りのやり方はゲーム開始時と同様です。やはり、支払われた落札額はその会社の金庫に入ります。
『会社への融資』はプレイヤーのお金を会社の金庫に移管します。基本的に会社の金庫にお金が入るタイミングは競りになるので、それ以外で会社にお金を入れる事ができる、いざと言う時に使いたくなるアクションです。
ラウンドが終わったら配当を受け取ります。配当として貰える額は、現在の株価を発行済み株券の数で割ったものが1枚当たりの配当金になります。
例えば、株価が15金でAさんが1枚株券を持っていて、Bさんが2枚持っていれば、Aさんに5金、Bさんに10金配当が入ります。配当金はプレイヤーの手元に納まります。
また、偶数ラウンドの終わりであれば、手札のアクションカードが2枚になるようにカードを補充します。手札のアクションカードが不要なら、カードを引く前に捨ててもOKです。
これを繰り返して、ゲーム終了時に お金を一番稼いだプレイヤーの勝利です。鉄道会社の金庫は関係ありません。
■遊んだ感想
各プレイヤーが鉄道会社を保有しているわけではなく、あくまで株主として運営に関わっていくと言うスタンスで進んでいく所がちょっと珍しいゲームです。運営資金を競りで提供することになるのがポイントで、1人で運用しようとしてもなかなか資金が足らず、他のプレイヤーと協力しながら共同運営のような形で進める事になります。
個人の財布と会社の財布が別になっている所も悪く、個人の財布は配当金によってしか増えず、主に競りによる会社への資金提供で減ると言う流れが決まっているため、シンプルに勝ち馬に乗れないと競りで置いていかれる展開になりがちです。よって、競りでいくらまで使うのかをしっかり管理しておかないと大きく差をつけられてしまう可能性があります。
先を見据えた上で、いくらまで投資をするのかと言う感覚は、ゲームに慣れていないと難しく感じるのではないかと思います。この辺の要素は18xx系にも通じるところがあるので、18xxは難しそうだけど、ちょっと体験してみたいと言う方には良いゲームなのではないかと思いました。
ルールの複雑さ :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★★☆☆☆
運の要素 :★★★☆☆☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★☆☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆
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