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マーチャンツコーヴ / Merchants Cove
デザイナー:Jonny Pac, Carl Van Ostrand, Drake Villareal
アートワーク:Mihajlo Dimitrievski
出版社:Final Frontier Games
プレイ時間:60~90分
プレイ人数:1~4人
■ゲーム内容
入り江の商人になって、街にやってくる冒険者に商品を売るゲームです。
このゲームの特徴は、全員全く異なるシステムのミニゲームをやって、商品を作り出すところです。あるプレイヤーはダイスを使ってると思いきや、隣はルーレットを回してるし、向かいは紙ペンゲームをしてる。みたいな感じです。
あまりに全員やることが違うので、「隣の人、何やってんのか分かんないけど、なんかめっちゃ商品作ってるじゃん。」みたいになります。
やる事は違うわけですが、全体で共通なのはワーカープレイスメントでアクションを決定し、コストとして時間を支払っていくところです。使った時間はメインボードの時計に記録され、常に使った時間が最も少ないプレイヤーに手番が回ります。
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この時間管理がちょっとしたくせ者で、一定時間を消費すると、船の空きスペースに冒険者を追加する事になり、船が満員になると3つの入り江のどこかに船を移動する事ができます。
生産される商品は冒険者と色で対応しており(赤の商品は赤の冒険者に売却できます)、売却する商品の合計点数×その色の冒険者の数が得点となります。
また、3ヶ所ある入り江はそれぞれ売れる商品が決まっており、小さい商品が売れる入り江、大きい商品が売れる入り江、両方売れるけどマイナス点になる堕落カードを獲得させられる入り江となっています。
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つまりは、自分達で需要を作りながら、その需要に合わせるように商品を生産していく必要があるわけです。さらには船は全て入り江に入れず、そして全ての入り江に船が到着する事がラウンド終了トリガーになると言う悪さ。
後半になると「ここで2時間使うと、あの商品を作るのに手番が足りない!ラウンドを延ばすには、1時間と1堕落カードを引くしかないのかー!!」みたいな駆け引きがプレイヤー感で生まれます。
このタイムトラックを利用した手番順の駆け引きがとても面白く、これだけでご飯が食べれます。
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個人ボードにはアクションスペースが記載されており、手番が来る度にワーカーをいずれかのアクションスペースに配置していきます。アクションの内容はプレイヤーごとに全く異なりますが、基本的には商品を作る準備をして、商品を完成させていく形に流れます。
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また、アクションの中には弟子の獲得と弟子のアクション実行があります。弟子はボード上から雇用する事になりますが、これにより即時アクションと弟子アクションを可能にします。
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大概、どのキャラクターにもアクションの結果、何かしら不都合が発生して、堕落と言うマイナス点を獲得する事があり、堕落を受け取ってでもアクションを行うかどうかは1つの悩みどころになっています。
あまりに個人ごとのゲームが違うので、結果は一緒でも隣が何やってるかは全く分からないのですが、なんか楽しそうに見えるので、次はあれやりたいなーとなります。リプレイ性は抜群です。
■遊んだ感想
隣の芝生は青い。何やってるかは知らんけど。
全員が全く異なるミニゲームをプレイしている所に注目が集まりがちですが、需要予測とタイムトラックの関係性が小憎らしい作品です。
目的は同じですがそこに到達する手段が各々違うだけなので、「なんか知らんけど、上手くやってんな。」くらいの絡みしかなく、本質は如何に自分に有利な需要を作り出すかになってくる気がします。
非対称ゲームにありがちですが、プレイヤーごとに違うゲームをすると言うことはインストする方はそれだけルールを読み込まないといけないと言うことです。お世辞にもこのハードルは低いとは言い難いので、まずは既にプレイ済の方を交えてやってみると良いかと思います。
ゲーム自体はそんなに難しいものではないので、一度遊べばおおよその流れは掴めるのではないかと思います。
ルール読みのコストは高いゲームですが、なかなか味わえない面白さがあるゲームです。ちなみに、僕は初回プレイ2時間くらいでした。
ルールの複雑さ :★★★★★★★☆☆☆
駆け引き :★★★★☆☆☆☆☆☆
運の要素 :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★☆☆