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ヌースフィヨルド:ビッグボックス / Nusfjord: Big Box

デザイナー:Uwe Rosenberg
アートワーク:Patrick Soeder
出版社:Lookout Games, Hobby Japan
プレイ時間:60~120分
プレイ人数:1~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

北欧の漁村ヌースフィヨルドを舞台にした村の発展ゲームです。ビッグボックスになった事で、使用するデッキが複数収録されていたり。

ゲームの目的は魚を捕ったり木を切ったりして、村に様々な建物を建てて村を発展させていく事です。あと、株と長老。

システムはワーカープレイスメント。規定のラウンド行ったらゲーム終了となります。ゲームの前に今回使用するデッキを決めます。そして、デッキを選んだらメインボードに建物を公開していきます。

デッキによって、登場する建物が変わる。

さらに、各プレイヤーは個人ボードと資源を置くためのストック、自分の株券タイル(発行済2つ、未発行3つ)を受け取ります。個人ボード上には倉庫なる物もありますが、これはストックとは異なります。ストックにあるものはいつでも好きな時に使えますが、倉庫にあるものはストックに移さないと使えません

ストックと倉庫。ストックにあるものはいつでも使えるが、倉庫にあるものはストックに移動させないと使えない。

各ラウンドでは最初にお魚が貰えます。お魚がどれだけ取れるかは個人ボードの船で分かるようになっています。船を作れば、その分漁獲量も増えていきます。

取った魚はどうなるかと言うと、まずは協力してくれてる長老に1匹ずつ渡します。さらに発行済の自分の株券の上に1匹ずつ。それが終わっても、まだ残っていたら、それらを倉庫に放り込みます。どれだけ大量に魚が取れても、株券を持っていないとすぐに使える魚は確保できないわけです。

自分の発行済の株券に魚を乗せていく(自分の株券を誰が持っているかは関係ない)。

魚を配り終えたら、アクション開始。アクションをする時はメインボードのアクションスペースにマーカーを置きます。早取りですが、1つのアクションに1つまでと言うわけではなく、アクション毎にマーカーの上限が設定されています。

アクションの数は結構少ない。

アクションは大体以下の通り。

《ヌースフィヨルドのアクション》
・1金貰う
・倉庫からストックへの資源の移動
・木材の獲得や植林(植林、間伐、伐採)
・船や建物の建設
・株を発行する
・株をまとめて買う
・魚を皿に盛る
・長老がそれを食べる

まずは木材関係。個人ボードには建物を置くスペースがありますが、ここには始めから森林タイルがいくつか置かれています。このタイルを1枚取り除いて木材を得たり(伐採)、逆にタイルを増やしたり(植林)、タイルの数だけ木を獲得したり(間伐)。ちなみに植樹アクションでは森林タイルを同じところに重ねてもOK。

個人ボードに置かれた森林タイル。取り除けば、建物を建てるスペースになるが、空き地はマイナス点。

森林タイルを取り除く事で建物を建てるスペースになります。しかし、ゲーム終了時に空き地になっているとマイナス点。また、建物の中には森林タイルを参照する物もあるため、木材欲しさに伐採を繰り返すのが良いとは限りません。

続いて建設。建設はメインボードに並べられた建物カードの中から1枚を選んでコストを支払って個人ボードのスペースに配置します。建物はA~Cに分かれていて、最初から建てられるのはAとB。Cの建物はゲームが進むと各プレイヤーに配られます。AとBが主に永続効果や即時効果であるのに対して、Cはゲーム終了時の特殊勝利点が主になっています。

噛み合ってるC建物はなるべく手元にある時に建ててしまいたい。

ちなみに、さらにゲームが進むと建てられなかったCの建物をメインボードに吐き出させられて、誰でも建てられるようになります。

船の建設も同じようにコストを支払って建てるわけですが、船は個人ボードの船置き場に並べていきます。船が並ぶと魚の獲れる量が上がっていきます。ちなみに船は数が限られているので無くなる事もある。

船を造るとラウンド開始時に獲れる魚が増える。見えてる一番小さい数字が魚の獲れる量。

続いて、おじ関係のアクション。長老は言うなれば特殊アクションで、獲得した直後に効果を発動して、その後は、個人ボードに居座って自分だけのアクションスペースになります。

長老は獲得したら自分専用のアクションスペースになる。ただし、魚が1皿必要。

ただ、長老を動かすには見返りが必要で、メインボートにある皿の魚を1皿食べてしまいます。皿に魚がなければ、例え自分の倉庫やストックに魚があっても、長老の獲得やアクションを選ぶことはできません

1皿1金貰える。奥に行く程、皿を満たすには大量の魚が必要になる。長老はこの魚を食べる。

で、メインボードの皿に魚を盛るにはどうするかと言うと、ちゃんとアクションが用意されています。1皿盛ると1金で好きなだけ魚を盛る事が可能です。手前の皿ほど必要な魚の数は少なく、奥に行くほどたくさん盛る必要があります。長老が食べる魚はこの皿で、全員で共有する形になります。

後は株券関係。各プレイヤーはアクションする事で手元の未発行株を発行する事ができます。発行された株はメインボードに置いておきます。株券を発行すると2金貰えます。

赤のプレイヤーが株券を発行した。

そして、株券の購入もアクション。購入はメインボードに置かれた株券をまとめて購入します。他人のも自分のもあるだけ全部。購入価格は1枚1金。購入すると、配当で毎ラウンド発行したプレイヤーから魚が貰えるようになります。ストックに入る魚は株券が主になるのでこれは重要です。

ゲームを通して、ワーカーは増えないので毎回3アクション行ってラウンド終了となります。これを繰り返して、ゲームが終わったら得点計算です。得点は主に船と建物、お金と株券がプラス点。空き地や未発行の株券などがマイナス点になります。最も得点の高いプレイヤーの勝ち。

■遊んだ感想

株取引の要素が強めの大きく拡大することがないワーカープレイスメント。

魚、木、お金と言う3種類の資源を使って建物などを個人ボードに配置していくゲームなのですが、あまり、拡大再生産の要素はありません。船を作ればたくさん魚は取れるようになりますが、株を持っていないとすぐ使える魚に限りがあるため、手元に残る量は意外と少ない。ワーカーも初期から増えることがありません。

ですので、ゲーム自体の派手さと言うのはあまりなく、どちらかと言うと渋いイメージのゲームだと感じています。

ワーカーが増えないため、限られた手番でどうやって効率良く得点を獲得していくのかを考えるのが、ユーロゲームの好きな方にはたまらないのではないかと思います。100点、200点とかにならず、1点が結構重いのも悩ましくさせるポイントです。


ルールの複雑さ  :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素     :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆

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